三週間前、バイオトイレが止まって以来、やっと復旧作業が完了し使用できるようになった。ライフラインがストップした能登地震の困難さが身近な問題となった。さいわい、むかし使っていた、通称ぼっとん便所がなんとか使えたので夜間の使用が辛かったものの、三週間を待つことができた。
時間がかかったのは、本体の基盤が壊れてしまったため、その部品が製造停止で新たなバージョンの基盤の入荷を待っていたからだ。作業を快く受けてくれたのは、吹田市にある仮釘・隠し釘で有名な「kkダイチク」のバイオトイレ担当だった。
ダイチクは、『バイオトイレ』をし尿とオガクズを資源として捕え、循環型社会に貢献するととらえ、【水を使わない、普通のおがくずを使う、特別な菌は不要、肥料になる】を特徴とするトイレを提案する。こうしたエコな企業理念を打ち出す企業はなかなかない。おかげで今月上旬には、おが屑とし尿ミックスを畑の際に撒いたばかりだ。そんなわけで、石ころだらけの畑は土壌改良がずいぶん進んできたことを実感する。
蛇足ながら、トイレットホルダーを手作りで作ってくれたのは和宮様のご令嬢だった。それも十数年前のことで、廃材だけで暗くなるまでかかって作ってくれたのだった。ロールの中心材ははじめ角材だったものを丸材にするのに時間がかかったようだ。そんな出来事を想い出しながらそれをずっと愛用している。こちらは華奢に見えるが一度も壊れたことはない。