高校サッカー決勝は、まさかまさかの素晴らしい試合展開だった。
北陸勢同士、しかも隣県同士の日本一の争いは、2対1、石川の星稜リードで終了するかと思われた後半アディショナルタイムに、トミイチ=富山第一大塚主将(監督の二男)が劇的なPKを決めて2対2の同点に追いつき延長戦に入った。
さらに延長後半、これまた終了間際、スローインからトミイチの村井が左足で鮮やかなダイレクトシュートを決め、3対2。逆転勝利だった。
富山第一は初優勝。テレビ実況を聴いていると富山県内の選手だけで見事に全国制覇を達成したとのこと。チーム強化のため県外からの留学が当たり前の時代にあって、なかなか立派な全国一だ。
大塚監督はインタビューで、富山県のみんなの勝利だと感謝の言葉を忘れなかった。
それにしても、チーム一丸となってこの大会に臨み、これまでどちらかというと、ふた昔前までは“サッカー後進地域”とまで云われたが、ここ数年、北陸勢が一体となってレベルアップに励み、見事に全国1位と2位を同時に獲得した。
“目指せ国立!”を合言葉に高校生が大きな目標を掲げ、試合に臨んできたこの大会、来年からは埼玉スタジアム2020が決勝の舞台になる。
場所は移っても、各イレブンの熱い戦いは変わらないだろう。
来年はどのようなドラマが生まれるのだろうか!今から大いに楽しみだ。