先日、親戚から梨を贈っていただいた。年ごとに梨の種類が増え、しかも味もおいしくなり、秋口の楽しみのひとつだ。
今回は梨によく似た『花梨』の話。
金は貸すが借りない(借りん)」の縁起を担ぎ、庭の表にカリンを植え、裏に樫の木を植えると、商売繁盛に良いと、語呂合わせで昔から言われるとか。
この花、春に、濃いピンクの花を付けていたのが記憶に残っている。
夏ごろから実が太り始め、9月の下旬からどんどん大きく成長して実らしくなってきた。収穫は秋が深まった11月ごろで、実が黄色く色づいてから。
去年に比べ今年は、実を付けている木が多いようだ。
しかし、去年まで空き家の庭先玄関横で、ひっそりと数多くの実をつけていた花梨の老木は伐採されてしまっていた。
空き地に残る1本の木、先日の台風でほとんどが落ちてしまっていた。公園で見かける花梨の木は健在だった。今月末ごろから黄色く色づき始める。
花梨の実は、焼酎に漬け込んで「花梨酒」にしたり、砂糖や蜂蜜漬けにして利用されるが、若い人はあまりこのようなことはしなくなってきているようだ。