本日、の予報。
何の写真かわかりますか?
緑肥作物のいろいろな種です。
田んぼを畑に転換する緑肥作物のご質問が続きましたので、それはそれでとてもよい質問ばかりでした。
詳しくは、ソバ&タカキビ(雑穀)の収穫のコメント欄をご覧ください。
緑肥作物について一度基本から応用までの一例をシリーズでご紹介していこうと思いました。
緑肥作物の活用法(1)その目的とは?その一例 土の団粒化促進について
緑肥作物の活用法(2)混植での利用方法、その注意点とは?
緑肥作物の活用法(3)田んぼの転換用の緑肥作物の活用の狙いとは?
緑肥作物の活用法(4)蛇足
緑肥作物は、堆肥や肥料、大型機械でもなせないことができる畑のテコ入れの最終奥義のようなものですから、
その性質を知って、地域風土に適ったタイミングと量を適期に播種し、その後どのように土に還すかなど心得ている方だととても短期間に劇的に土を改良することができます。
しかし、ただ播いたら良い結果が得られるものではなく、結果が雲泥の差になったり、
効果が表れないばかりか、逆に作物が育たなくなる場合もあるので、両刃の剣のようなものだと思っております。
まずは、一般的に緑肥作物といったら、昔は雪印種苗さんなど牛などの放牧で活用してきた牧草を畑に生やし鋤き込むことで、
畑で緑の肥料(堆肥)を作れるので、緑肥と呼ばれ、北海道など広大な自然の中で、土を改良するのに適したやり方でした。
緑肥作物の種播き、大地で養い、光合成して生産量が一番高く、有機物が栄養価が一番高い、花咲く前に、大地に鋤き込むことで、大量の有機物が大地に還元されていきます。
つまり、有機物が増加し、土壌中の微生物がよく繁殖し、結果土の構造がよくなり、水はけや保水力も高まる。さらに土壌中の微生物間のバランスがとれ、病害虫の多発を防ぐことが知られております。
ここまでの効果は、十分に発酵した完熟堆肥の投入でも同じような効果が期待できるのですが、
緑肥作物を施設(ハウス)などで使うと、野菜土壌の塩類濃度を低下させることができ、
各種センチュウ抑制効果をもたらし、連作障害の回避などにも役立ち、
ヒマワリなどは景観植物になるだけでなく、蜜源にもなり、生態系の多様化をもたらすことは、緑肥作物ならではの堆肥以上の効果が得られるようになり、
その結果、各機能を特化した目的別の品種がどんどん開発され、現在では、タキイ種苗さんやカネコ種苗さんなど多くの種苗会社から多種多様な緑肥作物が販売されております。
そのため、各種センチュウによって、ヒマワリ、マリーゴールド、野生エンバク、ライムギなどを選び、より効果的な品種を選び適期に育て、鋤き込むことが奨励されています。
そうすることで、連作障害を和らげ、バランスを失った大地が緑肥作物により改善される特効薬として活用されております。
つまり、無理に連作したり、大量生産大量消費に合わせた作付に対応して、抜本的に改良する方法として緑肥作物の導入・推奨が現状だと思います。
拙著にも「ライムギは王者」と書いたように、背丈2mを超えるライムギの効果は、すごいものです。
一株掘り起こしてみるとごっそり土に根を張っており、
土を外してみると、長い根が地中深くまで伸びており、
途中で切れておりましたが、文献によると1~2mも伸びるそうです。
そのため、誤解も与えました。「ライムギを播けば、土がよくなる」と
ライムギが見事に育った場合は、写真のように根がびっしりと深く広く張りめぐり、土は根によって耕され土は団粒化し、水はけも水持ちも良い豊かな畑だといえます。
また、できたワラや根の有機物が土に還れば、大量の有機物ですから生き物の隠れ家、エサになり、腐植も多くなり、一層団粒化を促進させ、土を豊かにしてくれるでしょう。
しかし、ライムギがあまり育たなかった場合は、根は張れず、背の丈も低いライムギでは、土が劇的に変わることはなく、痩せていたり、水はけが良くない畑だという訴えでしかありません。
つまり、緑肥作物が良く育った結果、その活用により効果は相乗効果でとてもよくなりますが、
緑肥作物が良く育たない場合にはその効果は半減し、まずはその緑肥作物が適切だったのか、適切な時期に播種したのか、その緑肥作物が良く育つ条件づくりなど見直すことが大切です。
そういう意味でも、緑肥作物がその地域風土に合っているかどうかなどはなかなか難しいので、
私の場合、その地域風土に合っており、目的に適った数種類の緑肥作物の種を混ぜて、播くことで自然選択されたり、イネ科とマメ科の相乗効果により、適地適作でより一層簡単に緑肥作物を健全に育て、生育を充実させることでその緑肥効果を高めていく方法をとります。
もちろん、緑肥作物を使わないでも改善できるものであれば、使いませんし、
わざわざ農薬のついた種子消毒や外来種の緑肥作物を導入する気にもなれません。
しかし、長期的な目線で見た場合、草も生えず、作物も育たない場合、なかなか堆肥を入れただけでは抜本的に改善に向かわないときに限り、最後の手として緑肥作物を導入し、
3年で土着の草や自家採種した作物で自然に育つ畑になるように、テコ入れとして活用させていただいております。
ハコベが生えるようになると、野菜も草も自然に任せても大丈夫なり、ハコベの根によって土はより一層細かく耕され、保湿されていくようになるきっかけ作りの一歩が緑肥作物の導入です。
緑肥作物によって、農薬化学肥料などで疲弊した大地が息を吹き返し、自然な大地になると、180㎝の支柱もわけなく地面に深く刺さり、
ちょっと草マルチの下をほじくれば、草や作物の根もとでミミズなどによって見事に耕されております。
こうなったら、緑肥作物はもう卒業していただいて、作物と草だけで十分育つ畑になります。
バーベ―Qなどで、薪に火をつけるコツは、
最初なかなか火がつかないので、新聞紙や小枝、風をさえぎることが大切です。
その後は、風を適度に通して、どんどん太い薪に火を移していく、最後は炭になった薪を灰の中で見守って育ててあげる。
そんな風に、無農薬・無化学肥料の畑で、しけった薪(元田んぼ)、強風(除草剤、草もなく)、薪も十分にない(農薬化学肥料だった)場合、
緑肥作物は、新聞誌であり、小枝になりえると思えます。
緑肥作物をきっかけに、大地に息を吹き返し、どの勢いを借りて、その場にあるものだけで、十分に自然に育つ(燃える)ようにできたらいいなーと思って、緑肥作物の力を借りてきました。
作物が育つようになったら、作物自身と草の力で十分なはずです。無理にするとまたテコ入れが必要になります。
薪も炭になった方が、遠赤外線で中から火が通るように、自然の力は地上部よりも根を充実させ、持続可能な営みとつながります。
薪(有機物)を入れ続けると一見すると火力が強いので、表面的に地上部が成長しますが、焦げやすく(病虫害)注意が要ります。
自然に育てたい方には、緑肥作物は朗報です。緑肥作物(薪)にもいろいろありますから、燃えやすいもの、燃えにくい(が炭になりやすい)もの用途に応じて初期に活用していただければ良いかと思います。
何の写真かわかりますか?
緑肥作物のいろいろな種です。
田んぼを畑に転換する緑肥作物のご質問が続きましたので、それはそれでとてもよい質問ばかりでした。
詳しくは、ソバ&タカキビ(雑穀)の収穫のコメント欄をご覧ください。
緑肥作物について一度基本から応用までの一例をシリーズでご紹介していこうと思いました。
緑肥作物の活用法(1)その目的とは?その一例 土の団粒化促進について
緑肥作物の活用法(2)混植での利用方法、その注意点とは?
緑肥作物の活用法(3)田んぼの転換用の緑肥作物の活用の狙いとは?
緑肥作物の活用法(4)蛇足
緑肥作物は、堆肥や肥料、大型機械でもなせないことができる畑のテコ入れの最終奥義のようなものですから、
その性質を知って、地域風土に適ったタイミングと量を適期に播種し、その後どのように土に還すかなど心得ている方だととても短期間に劇的に土を改良することができます。
しかし、ただ播いたら良い結果が得られるものではなく、結果が雲泥の差になったり、
効果が表れないばかりか、逆に作物が育たなくなる場合もあるので、両刃の剣のようなものだと思っております。
まずは、一般的に緑肥作物といったら、昔は雪印種苗さんなど牛などの放牧で活用してきた牧草を畑に生やし鋤き込むことで、
畑で緑の肥料(堆肥)を作れるので、緑肥と呼ばれ、北海道など広大な自然の中で、土を改良するのに適したやり方でした。
緑肥作物の種播き、大地で養い、光合成して生産量が一番高く、有機物が栄養価が一番高い、花咲く前に、大地に鋤き込むことで、大量の有機物が大地に還元されていきます。
つまり、有機物が増加し、土壌中の微生物がよく繁殖し、結果土の構造がよくなり、水はけや保水力も高まる。さらに土壌中の微生物間のバランスがとれ、病害虫の多発を防ぐことが知られております。
ここまでの効果は、十分に発酵した完熟堆肥の投入でも同じような効果が期待できるのですが、
緑肥作物を施設(ハウス)などで使うと、野菜土壌の塩類濃度を低下させることができ、
各種センチュウ抑制効果をもたらし、連作障害の回避などにも役立ち、
ヒマワリなどは景観植物になるだけでなく、蜜源にもなり、生態系の多様化をもたらすことは、緑肥作物ならではの堆肥以上の効果が得られるようになり、
その結果、各機能を特化した目的別の品種がどんどん開発され、現在では、タキイ種苗さんやカネコ種苗さんなど多くの種苗会社から多種多様な緑肥作物が販売されております。
そのため、各種センチュウによって、ヒマワリ、マリーゴールド、野生エンバク、ライムギなどを選び、より効果的な品種を選び適期に育て、鋤き込むことが奨励されています。
そうすることで、連作障害を和らげ、バランスを失った大地が緑肥作物により改善される特効薬として活用されております。
つまり、無理に連作したり、大量生産大量消費に合わせた作付に対応して、抜本的に改良する方法として緑肥作物の導入・推奨が現状だと思います。
拙著にも「ライムギは王者」と書いたように、背丈2mを超えるライムギの効果は、すごいものです。
一株掘り起こしてみるとごっそり土に根を張っており、
土を外してみると、長い根が地中深くまで伸びており、
途中で切れておりましたが、文献によると1~2mも伸びるそうです。
そのため、誤解も与えました。「ライムギを播けば、土がよくなる」と
ライムギが見事に育った場合は、写真のように根がびっしりと深く広く張りめぐり、土は根によって耕され土は団粒化し、水はけも水持ちも良い豊かな畑だといえます。
また、できたワラや根の有機物が土に還れば、大量の有機物ですから生き物の隠れ家、エサになり、腐植も多くなり、一層団粒化を促進させ、土を豊かにしてくれるでしょう。
しかし、ライムギがあまり育たなかった場合は、根は張れず、背の丈も低いライムギでは、土が劇的に変わることはなく、痩せていたり、水はけが良くない畑だという訴えでしかありません。
つまり、緑肥作物が良く育った結果、その活用により効果は相乗効果でとてもよくなりますが、
緑肥作物が良く育たない場合にはその効果は半減し、まずはその緑肥作物が適切だったのか、適切な時期に播種したのか、その緑肥作物が良く育つ条件づくりなど見直すことが大切です。
そういう意味でも、緑肥作物がその地域風土に合っているかどうかなどはなかなか難しいので、
私の場合、その地域風土に合っており、目的に適った数種類の緑肥作物の種を混ぜて、播くことで自然選択されたり、イネ科とマメ科の相乗効果により、適地適作でより一層簡単に緑肥作物を健全に育て、生育を充実させることでその緑肥効果を高めていく方法をとります。
もちろん、緑肥作物を使わないでも改善できるものであれば、使いませんし、
わざわざ農薬のついた種子消毒や外来種の緑肥作物を導入する気にもなれません。
しかし、長期的な目線で見た場合、草も生えず、作物も育たない場合、なかなか堆肥を入れただけでは抜本的に改善に向かわないときに限り、最後の手として緑肥作物を導入し、
3年で土着の草や自家採種した作物で自然に育つ畑になるように、テコ入れとして活用させていただいております。
ハコベが生えるようになると、野菜も草も自然に任せても大丈夫なり、ハコベの根によって土はより一層細かく耕され、保湿されていくようになるきっかけ作りの一歩が緑肥作物の導入です。
緑肥作物によって、農薬化学肥料などで疲弊した大地が息を吹き返し、自然な大地になると、180㎝の支柱もわけなく地面に深く刺さり、
ちょっと草マルチの下をほじくれば、草や作物の根もとでミミズなどによって見事に耕されております。
こうなったら、緑肥作物はもう卒業していただいて、作物と草だけで十分育つ畑になります。
バーベ―Qなどで、薪に火をつけるコツは、
最初なかなか火がつかないので、新聞紙や小枝、風をさえぎることが大切です。
その後は、風を適度に通して、どんどん太い薪に火を移していく、最後は炭になった薪を灰の中で見守って育ててあげる。
そんな風に、無農薬・無化学肥料の畑で、しけった薪(元田んぼ)、強風(除草剤、草もなく)、薪も十分にない(農薬化学肥料だった)場合、
緑肥作物は、新聞誌であり、小枝になりえると思えます。
緑肥作物をきっかけに、大地に息を吹き返し、どの勢いを借りて、その場にあるものだけで、十分に自然に育つ(燃える)ようにできたらいいなーと思って、緑肥作物の力を借りてきました。
作物が育つようになったら、作物自身と草の力で十分なはずです。無理にするとまたテコ入れが必要になります。
薪も炭になった方が、遠赤外線で中から火が通るように、自然の力は地上部よりも根を充実させ、持続可能な営みとつながります。
薪(有機物)を入れ続けると一見すると火力が強いので、表面的に地上部が成長しますが、焦げやすく(病虫害)注意が要ります。
自然に育てたい方には、緑肥作物は朗報です。緑肥作物(薪)にもいろいろありますから、燃えやすいもの、燃えにくい(が炭になりやすい)もの用途に応じて初期に活用していただければ良いかと思います。