トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

断水させぬ為の止水!

2018-07-06 | 水辺環境の保全
 台風の影響で当地も200mm以上の降雨情報がでた。一昼夜でこの雨量では取水升は埋没し断水となるだろう。
 埋没だけなら掘りだせばよいのだが、送水管内に砂泥が入り込み詰まって断水となるのが相場なので「また強制送水するのか…」と空を見げて名案が浮かんだ。まさに歌丸師匠おでこの光明のお蔭であろう。

 砂泥侵入で断水となるならば砂泥を侵入させなければ良い。これは禿にさせないためには抜け毛を防ぐより易しい課題に思えた。そこで本降りとならないうちに送水管の吐水部のバルブを閉めてきた。ついでにハンドルを外したのは「気を利かせたつもりで開けられては困る」からである。

 「元を断たねば駄目!」という格言があるけれど、今回は「元から断っては駄目!」なのである。取水升内の吸水孔に水を入れたペットボトルを差し込めば容易に塞げるけれど、これにより送水管内が陰圧となってしまう。この結果、空気抜きバルブから空気が流入し管内で空気溜りを作り、これが空気栓となり断水を引き起こす。
 結局、エンジンポンプで強制送水し排除しなくてはならない。

 吸水口でなく吐水口を閉塞すれば水圧が加わった状態で止水出来ているので空気の流入も生じない…と、皺の少なくなった脳みそで道理と理屈を考えてバルブを閉じたのだ。それでも降雨出水による取水升の埋没と河床の荒廃は避けられないけれど、取水升を清掃し導水すれば「即送水」間違いなしだろう。まあ、降雨帯が去れば水源地まで埋没状況を確認に行く要はあるけれど結果は判明する。

 水が増えれば断水の顛末で、断水させぬために止水させ断水とした我が水辺に平安は訪れる事は決して無いけれど、ここは歌丸師匠の「楽になりたいから苦労をする」が何となく伝わる部分だ。
 「水は天からもらい水」で自分ではどうにもならないが、トンボもカエルも我が手の平にあって生殺与権は小生にしかない現状では水を断つ訳にはいかぬから水を断ってみた。