トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

こけら版  「とりこし苦労…」 1 プロローグ 

2018-07-22 | 旅行記
 今日も暮れ行く異国の丘に爺は辛かろ寂しかろ…、なんちゃって事は無かったけれど「見たかった蝶がいない!」。事前に「蝶は居ないよ」と聞いていたけれど、これほどだとは思っていなかった。

 虫媒花の大半は蜂、ハエ、などの小虫がになっているようだ。蛾の仲間は体長10mm程度までは視認できたがそれ以上の大きさは全く見ない。もっとも夜に集蛾灯を用いたわけでもないので不正確であるけれど昼間のヒラヒラ系がいなければ夜のヒラヒラ系もいないだろうと思うのが小生の思考回路だ。これで不住は無い、いいえ不自由は無いのである。

 唯一見たのはシロチョウ系の一種だけで、本邦で言えばモンシロチョウの系統よりスジグロシロチョウに近いのかどうか、小生の印象はそんなところだ。
 この種のチョウ、一面花畑状態にもかかわらず飛びまくっていて落ち着かないし複数見た事も無かった。「稀に出現」そんな感じである。
 あの「ニルスの不思議な旅」…でなくて「アリスの不思議の国」だったか「忙しい、忙しい」と突然現れるウサギにそっくりな心証である。

 結局は、チョウを撮りたかったのにチョウはおらず、やむなくチョウに宗旨替えした。にわかカメラマンでも「チョウど良い。それでよかっただダニ!」とお棲み付き三匹、マダニを頂きました。
 結果、首尾はと言うと「全くの素人でも有り余る簡単さの20種超え」ながら邯鄲の夢…。まあ、チョウは見ず、チョウにした、そんなところである。

               

                 チョウおらず丁度良かろうチョウにした

山荒氏は忘れた頃にやってきた…

2018-07-22 | 小人閑居して憮然
 駐車場の一角にYさんが畑を設えてヒマワリやサトイモなどを植えていた。日当たりは数時間ほどだし表土も浅く栽培には適していないのは明白だったけれどツルハシで掘り起し石を除き耕転して畑としたのだった。
 昨年までは絞り水が常時浸していたような場所で車両も駐車を避けていた。今年は絞り水が流れないように集水排水路を穿ったから乾燥してきた。それで駐車にも畑にも活用できるスペースとなった訳である。

 「日照、足らんだろうから…」と危ぶんだヒマワリも2mを越え花を付けた。サトイモはこれからが肥育期に入る。そんな折、出勤してみたら様子がおかしい。「猪様のご臨席?」と思い寄ってみたら、どうもそうではないらしい。
 地際で切れたサトイモの茎は株元に置いてあるし、菊芋の株は抜いた窪みに置いてあり、立っている茎もあれば倒れている茎もあった。猪様はこのような精緻な事は行わない。発覚を遅らせようと試みたに違いない。

 遅れてやってきたYさんやMさんは「酷い事をするなあ」とつぶやくけれど、山荒氏は自分本位である。盗掘でも盗人でも窃盗でも野山の品は自分の物なのだ。慰めたいのか猪様の痕跡を見出そうとしているのが哀しい。

 それはともかくとしてキクイモは指定植物になっていたはずで、本来は導入できない植物なのだろうけれど駐車場と沢の斜面に野生化した株が残り、集落周辺にも多くあるからとやかくは言えない。近年「糖尿病に効く」なんて薬効をうたう様な風潮があるから園芸店にはポット苗も出ている。
 ひところ注目を浴びた「オオキンケイギク」も随所に繁茂していて、処理はしないのだろうかと気が揉める。このオオキンケイギク、国内導入時は売り出し普及に大手種苗会社の通信販売が絡んでいる。
 当時は数社の春秋カタログと月刊誌をとっていたから間違いない。外来生物や植物の移入では業者は売り抜けし、結果、被害の防止に国の対応は何時も遅いのであるが内輪への忖度と対応は早い。

 初夏の頃、所用で運転試験場へ行ったのだが、通り道の土手はオオキンケイギクの大群落で花盛りだった。こんなもんである。山荒氏は猪や猿の同類に近いが、国を荒らす「身中の虫」は癌細胞と同じだ。

    サトイモ      キクイモ       中央部に被害集中