台風7号だったか直撃されず総雨量もほどほどだったので水域の破壊には至らないだろうと思いつつ「それでも…」と確認の水見回りに出た。ところが合点トコロテン、焦点が合ったら目が点に、いいえ、この場合は「目が転」で眩暈どころではない林接池への水供給の要である取水堰が消えていたのだ。補強のための玉石など一切の跡形も無かった。総降雨量は程々でも1時間当たりの降水量が多かった結果なのだろうと推測はついたけれど下流部には玉石も堰にしていた梁材も見当たらない。
水見回りで道具の携行が無かったから素手で泥と砂利で堰をこしらえてとりあえずは取水できる状態にまでしておく。
全域を見回ってから拠点で杭を10本ほど作ってスコップと杭,掛け矢などを一輪車で運ぶ。堰にしていた梁材は下棚の二つ池放水路にあった。この梁材だけでは流路の幅が広がってしまった現在では堰にはならず不足分を角材から作った杭列で補うのである。鉈でざっと削っただけの杭の先端は基盤層ではない棚田跡の流路にも容易に打ち込むことが出来て作業は難なく終了した。用意した杭は垂木の廃材を転用したので細い。この杭列だけでは水漏れが大きいので底浚いをして砂泥を盛って置く。これだけでは出水時に流失するから再度の手当てが必要だけれどそれは後日である。