トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

産卵母貝の損耗

2023-08-05 | 小人閑居して憮然
 連日の猛暑で庭の池は水温が28℃に迫ってきた。産卵期であるはずのタナゴで産卵管を出したメスは一匹も出現せず理由は全く持って不明だけれどこのまま母貝を待機させていても高水温で失うだけなので暑い最中だったが池の底砂を篩いに通して回収した。
 既に数週間前から水底に姿を現し開いてしまった貝の他に1枚が失われており都合、残った二枚貝は8枚である。この8枚を避暑のため曝気容器で溜池まで運び放つのである。

 溜池には胴長を装着し身長と同じくらいの竹の杖を頼りに入る。泥土が膝下まで溜まってしまい杖を頼りに立ち込まなければ容易に沈してしまうのだ。泥の排出を行い水深を保ちたいのだが0.3馬力以下の低年金高齢者の低馬力では如何とも出来ずジョレンで泥浚いして水を濁しているのが関の山だ。
 近年の降雨は集中的大量なので流れ込む土砂と落葉などの有機物も多くなってこれがガスの発生を増やし二枚貝への悪影響が大きい。

 避暑二枚貝を投入する前に溜池に残した貝の生存確認をする。開いて身も無いドブ貝が5枚、健全に見えるマツカサ貝が5枚であった。溜池のドブ貝は失われてしまった事になるが本当に「シマッタ!事になった」のだった。感覚的にはドブ貝の方がマツカサ貝より泥土の環境に強いと思っていただけに生存結果は意外といえば意外だ。
 生簀で養生させる時に川砂を入れておいたのだが1年も経過すると砂の層は失われ泥と置き換えられている。流速は無いので貝の動きで網目から流出して行ったものと推定する。

 生簀は貝の生存確認のためにいったん引き上げたのだが一緒にタイリクバラタナゴが入ってきた。メスは途中でケースの目から脱出してしまい産卵管の確認までは出来なかったけれど「生存している」のは確認できたので繁殖の期待は家の池よりも希望が持てるかも知れない。まあ、どちらにしても「獲らぬ仔魚の皮算用…」である。