『年越した緩き柿の実吸い付けば雪野で食べしあの日を思う』
『羽毛のみ落ちてる狩りの巧みさよ余す所無く頂きたるか』
季節風が強くて出かけるのを止めた昨日 思い立って「さらしエゴ」を作った
一晩冷蔵庫において固まり具合も上出来だ
味噌漬けが思い出の味で 半分は味噌漬け 半分は「柚子胡椒」で食べた
柚子胡椒もおいしかったが 醤油で溶かないで味噌で溶けば尚よかったか
故郷の味はさらしエゴ、笹団子、イガホウズキ、生姜味噌の焼きお握りだろうか
名古屋に居た頃 すし屋の主人が焼きお握りの話を聞いていて故郷を当てた事があった
さて 山の中で時々 羽毛が散乱しているのに出会うことが有る
羽毛だけでそのほかの痕跡はほとんど残っていない
猛禽類なら樹上で食するのだろうが 哺乳類も捕獲しているだろうに
どこで食べるのかと いつも思う
『木枯らしの吹き渡る森眺むればウエーブのごと梢はたわみ』
『北風が野外ロックのフェステバル諸手なびかせ木々タップ踏む』
『季節風枯葉吹き上げ谷越せば葉吹雪となり我に舞い落つ』
『つむじ風枯葉かき寄せかき混ぜて握りて放つ我進む道』
昨日は昼ごろから風が強くなり 寒さがいっそうこたえて鼻水が止まらなかった
結局 午後は早々に退散となった
今日は昨日にも増して朝から風が強い こんな時は家にいる
庭にある餌さ台の蜜柑を交換すると 早速メジロが二羽やってきた
数日前から 一羽のメジロが網戸に摑まっては家の中を覗くようになった
何を考えているのか鳴き声も「ヒッヒッ」 と言うようなメジロとは思えない音を出す
『時おいてメジロ訪ねてついばめば卑しヒヨドリ鳴いて払いぬ』
今シーズンは雀が姿を見せない 先日一羽見ただけだ
ふっくらと丸まった雀の群れが餌をついばむのは 見ていて楽しい
地味な色彩だが よく見ていると金襴緞子にも想える魅力がある
雀と言っても日本には四種類いると言われたが 自分は雀で差し支えない
シジュウガラも訪ねてこなくなった 白黒の配色は これまた地味だが美しい
パンダよりシャチの配色感覚がある
ヒヨドリがのさばっている 追い払って独り占めする了見を持っているのに警戒は怠らない
カーテンが動いても 飛び立ってしまう
しかし カーテンの隙間から一心に覗いている姿は どう見ても出歯亀か?