トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

イースターエッグの試作 1

2023-08-20 | 何よりの楽しみ

 残暑は相変わらず厳しいのだが山椒は変ることなく辛いのであるからいつまでもウダウダしても居られないとまあ、斯様に考えて痛い腰を上げた。熱中症警戒アラートは「危険」のレベルが続いていたり台風の停滞やらダブルで自宅軟禁もそろそろ何とかしなきゃあかん。降雨時は無理でも午後になれば作業スペースが日陰になるので気温は高くとも日射は避けられるから木工作業を行ってみる事にした。午後の気温は33℃程度が普通になっているが気温より蚊の襲来が苦になりそうで、電気蚊取りと蚊取り線香を二個用意しての作業開始である。何のための試作かと言えば来る1月の後半に開催される「森の市」への出品の試作なのだ。間借りで木の玩具を出品しているが目新しさも欲しい。これはお客よりも小生自身の為である。

 試作しようと考えたのはいわゆる「イースターエッグ」であるがもちろん卵の殻は使わない。市販の卵は外殻が薄くて使う気にもなれない。少年時代、祖母が平飼いしていた時の卵の様にカンカンと角に叩いて割るような強度が欲しいのだがコストや生産性重視の卵では無理である。そこで考えたのが「軽い木材で形成し胡粉を塗って模する」事だった。そのためには軽い材を調達せねばならず、とりあえず入手可能なフイールドに放置しておいた「ヤナギの太枝」と「桐の集成材を更に接着して厚みを出した材」で試作をしてみる事にしたのだ。

 既にヤナギ材は鉈で割って卵の直径が取れる形状に近くしてあるし桐集成材の接着も十分な時間経過が済んでいる。まずは失敗しても惜しくは無いヤナギ材の鉈割りから木工旋盤で切り出してみる事にした。材の両端にはコンパスで円を描きセンターを出しているが外周の凹凸で偏芯状態なのとチャックに加える部分が円筒形ではないので保持力に難がある。そのため本格的加工前にチャックで掴む範囲の端面と外周を切り出しておかねばならないのだ。しかしながらこの作業が一番危険で回転を落したくても機能は無いので通常回転速度で回す事になるから切削負荷は押さえなばならない。

 切削負荷を大きくしない様に削り出した押しセンター側を改めてチャックで掴ませれば安定した保持となるものの木質が軟弱なので締める力の加減が必要で、ここのところは試行錯誤だけれど錯誤では材がぶっ飛ぶ事に繋がり、そうなると小生に直撃間違いなしなのでホント怖いわい…。押しセンターで振れを防止するものの押しつければ先端は抵抗薄く挿入される。ここも手加減が大事で結局は「運を天に任す」感じになった。

 切削抵抗を減らすには切れ味の良い刃物を使用するのは「イロハのイの字」ではあるもののとにもかくにも試作して見たくて作業突入したのだった。材料の長さは旋盤の大きさから180mmが限界でこの長さだと押しセンターの穴やチャックで掴む部分の寸法を除かねばならないので二個取りとなる。ヤナギ材が4本で桐の集成材が2本取りなので都合6本となるから「木の卵」は12個が得られる勘定だ。まあ、取らぬ卵の数算用」であるからしてどうなるやら、やってみなくては分からない…。

    

 削り出してみて初めて分かったのだあるが「卵型」を納得できるデザインにまでカーブを整えるのは意外に難しいのであった。事前にコンパスで原寸大に製図してあるしプラ版で外径のゲージも用意したけれど「要は見た目の感覚」が核心だった。ゲージなんて「形を揃える道具」でしかない。端的に言えば「全く不要」で寸法を測る必要も無い只々「目視」による加工が最適だったのである。       

 


今日のトンボ「ギンヤンマ初見」

2023-08-19 | 小父のお隣さん

 棚田部の中央に羽化台としてトクサの鉢を設置して「おっつけ抜き盗られるのだろう…」と思いつつ撮影した。ところがその当たりを周回するヤンマ型が目についた。紛れもなくギンヤンマのオスだった。胸の緑色とそれに続く腰部の青が冴えている。今期はお目に掛かれないと思っていたギンヤンマが飛翔する姿を見る心持はマドンナを見つめる心持に等しい。とは言えメスでなくオスなのであるがこの際、そういう小さい事に拘らないのが小生である。執着仕事の結果であり祝着至極・祝着至極。


二点位置流れ・昆虫スコイぜ!「意気消沈・息絶え絶え」

2023-08-19 | 小人閑居して憮然

 「オンブバッタの大好物です」と伺っていたので覚悟はしていたのだが最初の被害はオンブバッタで軽微だった。「きっと捕食者が集まってバランスが取れたのだろう」と思っていたのだが食害を受けた範囲が復活してから全域にまた葉のカスリ状の食害が目立ち始め確認したらオンブバッタではなくヨトウムシだった。

 その食害の進行はすさまじく気が付いて一週間ほどで茎の部分まで及びスポンジ状になってしまったのである。期待した捕食者も大挙して現れる事も無くこれは期待外れであったけれど、「既に野鳥の育雛期は終わっているので幼虫の消費量。依存度は減っている」というのがS先生の見立てだった。残る捕食者はカエルやカナヘビなどであるがカマキリは「幼虫の動きが小さいので捕食対象にはなり難い」とも言われた。そうなるとこの世代が蛹化しミズアオイが復活の葉を萌えださない限りは緑の照葉と青い花穂の様子は無理になったように思える。根までは食害を受けてはいないのだろうが葉や花芽に成長する生長点まで食害されていると予想するとホント、意気消沈で暑さには息絶え絶えである。

 下の左側の写真は五日前で大きい写真は今日の状態だ。被害は酷く再萌芽するかどうか花穂が出るかどうかも分からない状態になってしまった。オンブバッタの食害は想定していたがヨトウムシまでは想定できなかった。殺虫剤を散布する環境でも無いしまあ、「これも食物連鎖の一風景!」と思い込ませる・・・。


今日のトンボ「マルタンヤンマ初見」

2023-08-18 | 小父のお隣さん

 待ちかねていたマルタンヤンマを二つ池で視認できた。産卵に飛来したメスなので翅の褐色が目立つし体色も同様に見えるので小生が飛翔時でも確認できる数少ない種でもある。産卵にヨシの茎に止まった所を撮影しようと立ちんぼしていたのだが「よし!」と期待できる機会が来るとシオカラトンボのアタックが入り、それが数度に及ぶと嫌気がさしたのか上の池方面に上昇して去った。期待を込め追っかけしてみたが姿は無く視認だけの初見となった。次の初見で期待するのはギンヤンマだけれど、昨季に稲作を許したばっかりに環境破壊されてしまった結果で産卵は無かっただろうし今期も記録できないかもしれない。

 生物も植物も逞しい存在もあればデリケートな存在もある。それらを抱合しバランスの取れた環境創出は意外と難しい、というよりも手間を惜しんではならない作業なのが分かってきた。


**夕暮さまのさみだれにやまほととぎす名乗るなり

2023-08-18 | 温故痴新

        昨日といひ今日と流れて吉田川よしあしまにまに浮世なればや

         昨日といひ今日と暮してあすか川流れてはやき月日なりけり      泰道列樹 

 

        いといつも呆けし我が身やむばたまの昼夜ころもをあれ裏表

         いとせめて恋しき時はむばたまの夜の衣を返してぞ着る        小野小町 

 

        偽りの盛れる世ゆえにいかばかりめいるの言の葉滅入るなりけり

         偽りのなき世なりせばいかばかり人の言の葉うれしからまし       よみ人知らず

 

        人の親の心は闇にあらねども孫に祖父母は節操ありや

         人の親の心は闇にあらねども子を思ふ道に惑いぬるかな       藤原兼輔

 

        余を捨てて山に居る人山にても猶浮きときは打ち出の小槌

         世を捨てて山に入る人山にても猶憂き時はいづちゆくらむ      凡河内躬恒

 

             


ワルナスビの選択駆除

2023-08-17 | 今日は真面目に

 オオカナダモの除去も達成には遠くワルナスビの除去も達成できていない。今期は7月の始めに除草剤のスポット散布で開始する予定だったのだが「頃合いだから空模様次第で…」と準備していた矢先に坊主刈りされてしまい振り出しに戻されたのだった。

 ワルナスビは宿根草でゴボウ根なので小石の多い駐車場内では掘り取り抜去は効率が悪いだけで直根部の先端まで綺麗に掘り取る事は至難なのである。そこで移行性除草剤の助けを借り全体を枯れ死させる作戦を行っているけれど未だに根絶できていない。衣服についた種子を運び入れるシャトル人もいるのでその影響もあるのだろう。そもそも大発生している現地の除草はなされていないからとんだとばっちりでもある。

 噴霧器で植物体全体が濡れる程の散布をしておくのだが結果は見事に異なる。直射光の当たる範囲は1時間もしないうちにこげ茶色に変色し始めて翌日には干しあがったように枯れて見えるのだが日陰の部分の株は葉への作用はムラがある。変色部とまだ緑色部の差が顕著なのだ。このまま全草枯れるのかどうか経過を見ながら再度のスポット散布を行わなければならないだろう。

 加齢のせいか噴霧器でのスポット散布も後始末が億劫になってきた。作業を終える頃には気温は33℃程度にまで達する日々の精もあるのだが噴霧器の洗浄が面倒臭いのだ。有害な薬液なので素手で洗浄する訳にもいかず素肌に飛沫がつかない様に長袖とラテックスの手袋は必須である。散布は地上部への噴霧なのでゴーグルやマスクまで装着はしないけれど意外にうっとおしい作業になる。

 


思わぬ仔魚の確認

2023-08-16 | 小父のお隣さん

 連日「熱中症警戒アラート」が「危険」のままでこの日の最高気温は35℃の予報だ。だからと言って水見回りを全く実施しない訳にもいかず早めに自宅を出発し水見回りを行った。高温状態が続くせいなのか上の池の中にオオカナダモの姿が何カ所か発見できた。「つい先日に抜去したばかりなのに・・・」と思わぬ訳でも無いのだが胴長を用意していない。

 仕方が無いけれどゴム長で立ち入る限界まで入り貝掘り熊手を先端に付けた2mの長柄の貝掘り熊手を差し込んでそれぞれ何回も引き寄せを繰り返して抜去できた。根元の部分が判明しないから「根こそぎ」には不十分なのだが抑制にはなっただろう。

 これに先立つ水見回りの折り、上の池のオーバーフロー部の土嚢を積んだ部分が沈下して浅い水溜りになっているのだが通り過ぎる時に水面がにぎやかに踊った。モエビにしては動きが大きいので静かにしゃがんで注視すると数センチの魚体がある。この魚体を確認するためにオオカナダモの抜去を終えてから小鍋を容器代わりにして手で掬った魚を入れた。水を澄んだのに変えて魚種を確認したら「タイリクバラタナゴ」と「クチボソ」だった。

 両種とも当歳魚、いわゆる仔魚が混入していたので繁殖確認を期せずして行えた…と言う事になる。予報ではまだまだ猛暑は続くし台風の直撃も想定されるので下流域の壺から流下魚を回収して上の池に戻して置く手間を早期に行わねばならないだろう。春から流下魚の回収は実施してはおらず可能な限り流下魚を戻しておかないと下流域の河床で干上がってしまうのはお約束になる。水切れの河床で干上がるよりカワセミの餌になった方が両者とも幸せというものだ。

      


**花たちばなも匂うなり軒のあやめも薫るなり

2023-08-15 | 温故痴新

          季節ごと虫の盛りはありなめどあい見むことはみこころのまま

           春ごとに花の盛りはありなめどあい見むことは命なりけり          よみ人知らず

 

          北麓をただ抜けつればサンコウチョウ森の中ほど鳴いて止まじや

           音羽山けさ越えくればほととぎす梢はるかに今ぞ鳴くなる         紀貫之

 

          秋の野にふとすずむしの声すなり我ただ寄りぬ声の止むまで

           秋の野に人まつ虫の声すなり我かと行きていざとぶらはむ         よみ人知らず

 

          ひぐらしの鳴きつる声に日は暮れてその日暮らしの我もかなかな

           ひぐらしの鳴きつるなへに日は暮れめと思ふは山のかげにぞありける   よみ人知らず


二点位置流れ・昆虫スコイぜ!「産まれる時も死す時も・・・」

2023-08-14 | 今日は真面目に

 時折聞く言葉に「人間は生まれる時も死す時も独りだ」という様な言い方がある。それは旅鼠のように集団で崖から海へ飛び込んでいく様な習性は珍しいのでもある事も示して居よう。周囲の虫たちも産卵数が多ければ集団孵化したりするものの基本的には一体一命を全うするだけなのである。立秋を過ぎますます蝉の喧噪はにぎやかだけれど蝉の音にもカナカナゼミも混じっていて秋の到来を感じさせる。

 第二トンボ池の浮草の中にアカボシゴマダラが浮いていた。「チョウも水葬するのか・・・」は冗談だけれど絵のようにも見える。あの名画「水に浮くオフェーリア」だったかを想起させる場面だった。命を終える個体もあればその一方で産卵に精魂込めている個体もいる。丁度この日は13日でお盆の中日になるのだったか…。コロナの蔓延もあり郷里への墓参りも義兄や義母の見舞いや葬儀さえも出席出来ずまたお盆を迎える事になった。

                

 ワンダーフォーゲル部で遊びその後の進路を決する引き金になった友人の見舞いもお別れも出来ずに先日は奥様から「一周忌滞りなく済みました」のはがきが来た。弔問代わりに送ったつたない詩は仏壇の遺影の横に並べてあると言う添え書きに若き日々が蘇って来たのだがそれはもう幻でしかない。遺影の横に並べた詩はせめて写真のアカボシゴマダラを飾る浮草の様であれば別れを言えなかった小生としては少しだけ癒される。合掌。


アオダイショウ初見

2023-08-13 | 小父のお隣さん

 まあ、立秋も過ぎてから「アオダイショウ初見」では面目ないの一言に尽きるけれどヘビの番人でも無いしヘビ愛好家でも無い小生は偶然の出会いに掛けているのである。でもってこの日にこうなった訳なのだった。

 S先生とSさん、小生の3人で上の池に向かっていた時林道に居た体長120cm以上もあるだろうアオダイショウだった。それでも以前の記憶をたどれば長さはともかく胴回りは細い感じだ。でもまあ、太るのはこれからなので再会を期待しよう。二回目ともなれば偶然の出会いではなく空前の出愛に他ならないのだけれど相手がアオダイショウでは気勢も上がらない。せめてあお台嬢であってくれれば「苦しゅうない、近う近う!」と言えるのだが…。まあ、祝着至極。

 

 


今日のトンボ「タカネトンボ初見」

2023-08-13 | 小父のお隣さん

 水見回りの途中、トンボ池横の沢筋、暗い落込み部から飛び立ったのは紛れもなくタカネトンボだった。金属光沢と角ばったシルエットだけは理解できたから判別眼の無い小生でも「タカネトンボ」と思い当たるのである。

 昨シーズンは何度も数カ所で産卵を確認しているので「発生しないはずはない」と確信していたのだがようやく発生期の中盤になって初見となったのだ。その後、来場されたS先生と一緒の時にトンボ池で産卵個体を見つけ、これは小生でも「メス!」と判断の自信は100%である。しかしながら昨季もそうなのだが発生した証拠となる抜け殻を未だに確認できていない。とはいうものの既に繁殖定着して飛翔しているトンボトンボと同じだけの抜け殻を確認できているかと言えば全くそうでは無いのでこれはこれで当たり前だのクラッカー・・・。


**春のやよいのあけぼのに四方の山辺を見わたせば

2023-08-13 | 温故痴新

       人去りて青葉の山で鳴く鳥は四方の山辺へ奏で奏でる

          夕されば小倉の山に鳴く鹿は今宵は鳴かずい寝にけらしも    欽明天皇

 

         もの呆けの八十爺爺の飲み干せる框の上の麦茶の土瓶

          もののふの八十少女らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花   大伴家持

 

         春の日の光にあたる我なれどかしらの雪は失せて久しき

          春の日の光にあたる我なれどかしらの雪となるぞわびしき     文屋康秀

 

         虫のため春の池入り泥土抜く我が皺顔に泥は跳ね跳ね

          君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ   光孝天皇

 

        


威之志士様の跋扈蹂躙新たなステージ

2023-08-12 | 小人閑居して憮然

 数年前、コロナウイルスではない豚熱ウイルスによって猪の生息数が激減したのだろう跋扈蹂躙された場所を目にする機会は減っていたのだが今期は復活の兆しがありありで腐植質の多いと思われる場所や湿った部分を中心に掘り返した跡が目につくようになった。写真は棚田部と泥水池の間に有る法面の被害だ。段差工を施し泥上げしてきた部分なのでもとよりの基盤層ではなく腐植土層なので被害は早期に受けてしまう。

 7月末にヤマツツジ5本を定植したのだが幸いにも植え付け部分は掘り返されていない。しかし今後の保証はないので臭気の強い忌避剤を散布しておかないといずれ抜根されてしまいかねない。 フイールドは農耕地では無いので困らないと言えば困らないと言えるけれど環境上、保全上大事な部分を狙って掘り返すとしか思えないので「跋扈蹂躙」が相応しいのである。小さなフイールドとは言え跋扈蹂躙していただいてもいっこうに構わない場所の方が圧倒的に広いにも関わらず人為的に手が入ったり設えた部分が集中的に狙われている。

 耄碌し短期記憶も薄れゆく頭脳明晰ではない脳細胞を総動員して分析すれば「人為的行為が及んだ場所は土が軟らかく生息する生物も多い」のだろうと判断している。そうであるにしろ無いにしろ苦労して設えた部分を掘り返され崩されるのは血圧が上昇する要因になる。最高血圧135を超えたからと言って「胡麻麦茶」など飲用しない小生であるけれど「悔しーッ!」とタオルを噛んで呻く事はするのだ。そのストレスでも無いと思えるのだが時には御不浄で呻く事もある。

 幸いにも切れ痔やいぼ痔ではない食生活の横着からくる固さなので頑張らなくてはならないほどの事も無く「バナナが一本ありました・・・」とは歌えないだけの事。



    

 


**わがよ更けゆく月影のかたぶく見るこそあわれなれ

2023-08-11 | 温故痴新

          さ夜中と夜は更けぬらし御不浄の仰ぐ空には渡る月あり

           さ夜中と夜は更けぬらし雁が音の聞こゆる空に月渡る見ゆ      柿本人麻呂

 

          蒸すし夜寝返るままにカネタタキつれづれに鳴く夜の明けるまで

           夏の夜の臥すかとすればほととぎす鳴く一声に明くるしののめ    紀貫之

 

          浮きことを思いつらねて借りた金鳴き言鳴き寝秋のなよなよ

           憂きことを思いつらねてかりがねの鳴きこそ渡れ秋のよなよな    凡河内躬恒

 

          起きもせず寝もせで夜を明かす身は呆けし身ゆえに事はわからず

           起きもせず寝もせで夜を明かしては春のものとて眺め暮しつ    在原業平


今日のトンボ「イトトンボはイトトンボなのだが…」

2023-08-10 | 小父のお隣さん

 林内に置いた大型バッドから発生したイトトンボかと思いつつ撮影してみたのだが翅の傷み具合から発生直後でもなさそうな個体だった。体長はクロイトトンボと同程度なので「アジアイトトンボ」と観るにはやや大きいのだったが「クロイトトンボ」とするにも腹節末端の形状が異なるし判別不能な個体となったのだ。

 アジアイトトンボと思われる個体は今期も時折は散見していたがさあ、この個体、識別できないトンボだった。