幻の三浦大根物語
2004年10月下旬に日本を襲った台風23号は白首の三浦大根を絶滅させた被害を思い出しました。12月26日、築地市場に真っ白な三浦大根が5本ポリ袋入りの荷姿で入荷しました。
1979年(昭和54年)10月中旬、三浦半島を襲った台風20号で収穫前の大根は傷んだ、一般に三浦大根の作付けは9月。遅くても10月初旬には植えなければならないので三浦大根の農家は10月下旬では生育期間が2カ月と、三浦大根より1カ月ほど短い、関西地方で売れていた青首大根を植えた。青首は収量が多く、畑から引き抜く作業も楽だった。土地も選ばず、病気にもなりにくい。この年を境に、三浦大根の農家が作付け品種を青首大根に変えた。平成の現在、三浦半島で生産される大根で青首でない白い三浦大根の占める割合は、1%もありません。
経済性
核家族化が進み一家庭での消費量が少なくなり三浦大根のような太くて大きい大根は使い切れない。反面青首大根は小型で1本1キロ位で扱いやすい。
スーパーで白首三浦大根より青首大根の方が売場が狭くていい。
農家では、三浦大根よりも青首大根の方は、同じ面積の畑でたくさん本数を作れ、軽くて多少乱暴に扱っても三浦大根みたいに割れず、栽培期間が短く、天候の影響が少なく病気にも強い揃いも良く、市場うけも良いなど利便性がある。
時代の流れで経済性が優先され、味や古き良き時代の食文化は、おざなりにされて来ました。
昭和54年の台風20号の被害は三浦大根だけでなく,他地産地の地域特産大根も被害受けた。他産地も青首大根に切り替えるところが増え,沢庵漬用の白い大根は次第に契約栽培のみとなった。各地で栽培されていた昔ながらの地域特産の大根も消えて行った。
三浦半島の畑でつくられ、白首で太いものは「三浦大根」、横浜付近が原産で、根が短く胴が太い晩生の大根と、練馬系の大根とが自然交雑して出来たものです。耐寒性が強く、冬期温暖な土地ではよく肥大もします。冬のあたたかい神奈川県三浦半島で盛んに栽培され、特産となりました。長さは60~70cm、重さは2~3kgで、鬆(す)の入ることが少なく、肉質は緻密です。一月中旬~三月中旬まで出荷されました。
大根の本来の味を生かしたふろふき大根、おでん、なますなどに最適です。
三浦大根が“おでん”用に愛用されたのは、ズン胴で、シッポが少なく、肉質が均質な胴が長いため、おでんに利用できる部分が多いからである。肉質が柔らかくて繊維も細く、甘みもあります。
追記 三浦の青首大根を干して漬けてもタクワン漬にはなりません。
2004年10月下旬に日本を襲った台風23号は白首の三浦大根を絶滅させた被害を思い出しました。12月26日、築地市場に真っ白な三浦大根が5本ポリ袋入りの荷姿で入荷しました。
1979年(昭和54年)10月中旬、三浦半島を襲った台風20号で収穫前の大根は傷んだ、一般に三浦大根の作付けは9月。遅くても10月初旬には植えなければならないので三浦大根の農家は10月下旬では生育期間が2カ月と、三浦大根より1カ月ほど短い、関西地方で売れていた青首大根を植えた。青首は収量が多く、畑から引き抜く作業も楽だった。土地も選ばず、病気にもなりにくい。この年を境に、三浦大根の農家が作付け品種を青首大根に変えた。平成の現在、三浦半島で生産される大根で青首でない白い三浦大根の占める割合は、1%もありません。
経済性
核家族化が進み一家庭での消費量が少なくなり三浦大根のような太くて大きい大根は使い切れない。反面青首大根は小型で1本1キロ位で扱いやすい。
スーパーで白首三浦大根より青首大根の方が売場が狭くていい。
農家では、三浦大根よりも青首大根の方は、同じ面積の畑でたくさん本数を作れ、軽くて多少乱暴に扱っても三浦大根みたいに割れず、栽培期間が短く、天候の影響が少なく病気にも強い揃いも良く、市場うけも良いなど利便性がある。
時代の流れで経済性が優先され、味や古き良き時代の食文化は、おざなりにされて来ました。
昭和54年の台風20号の被害は三浦大根だけでなく,他地産地の地域特産大根も被害受けた。他産地も青首大根に切り替えるところが増え,沢庵漬用の白い大根は次第に契約栽培のみとなった。各地で栽培されていた昔ながらの地域特産の大根も消えて行った。
三浦半島の畑でつくられ、白首で太いものは「三浦大根」、横浜付近が原産で、根が短く胴が太い晩生の大根と、練馬系の大根とが自然交雑して出来たものです。耐寒性が強く、冬期温暖な土地ではよく肥大もします。冬のあたたかい神奈川県三浦半島で盛んに栽培され、特産となりました。長さは60~70cm、重さは2~3kgで、鬆(す)の入ることが少なく、肉質は緻密です。一月中旬~三月中旬まで出荷されました。
大根の本来の味を生かしたふろふき大根、おでん、なますなどに最適です。
三浦大根が“おでん”用に愛用されたのは、ズン胴で、シッポが少なく、肉質が均質な胴が長いため、おでんに利用できる部分が多いからである。肉質が柔らかくて繊維も細く、甘みもあります。
追記 三浦の青首大根を干して漬けてもタクワン漬にはなりません。