「福神漬」は「ふくじんづけ」か「ふくしんづけ」か。
日経新聞『新日本食奇行』のサイトに取り上げられたマイナーな漬物の話題です。関西にいた時、ある得意先の女性が『ふくしん漬け』と発音して注文をよこしてきました。確かに福神漬を素直に読めば『ふくしんつけ』と読めます。しかしプロの人がそのような言葉で注文してくるとは思いませんでした。
JAS規格にあるように福神漬は商標登録されていません。一般名詞として辞書にも載っていますが、見出し語は「ふくじんづけ」です。
『広辞苑』
ふくじん‐づけ【福神漬】
「酒悦」のショッピングサイトでも「がんそふくじんづけ」となっています。
そもそもの由来の中身から(なた豆=刃豆)考えると『刃=じん』からが正しいと思われます。しかし上野で発売された細かい経緯は西日本ではあまり考慮されずに(福神=ふくしん)と思われる。特に西日本の人達が『ふくしん』と発音しているのが多いようです。全国的には辞書が示しているように『ふくじん』と発音する人が多いようです。また一般に福神漬の名称は7種類の野菜が入っているので『七福神』から連想し、命名されたといわれます。しかし漬物の商品名として『七福神漬』は少数派です。
戦争前の明治屋食品事典では(ふくじんつけ)と見出しではなっています。