伝統的な食品でも自家製の方が多かった食品は流通の問題はほとんどなかったが酒など製造技術の熟練が必要な食品は販売網を握っている問屋制度が江戸時代発達し、明治になっても引き継いでいた。この中では消費地に近い問屋の力が強く価格決定力を持っていたようである。又様々な広告等により販売促進活動も問屋の力が大きかった。野田キッコの記事から昭和25年のブランド復活宣伝を行えるだけの伝統食品の中で資金力があったところが今でも食品業界で残っている気がする。
福神漬は漬物の中で醤油漬の一部分である。醤油業界の変化にどこかで振り回されている結果となったのを感じる。古い体質の残っている伝統食品流通は製造メーカーの新規販路の開拓は新しい商材の発掘となる。そこに於いて既存の特約店制度の反発を回避する余地を見出した気がする。福神漬は明治の漬物で醤油にとって新しい需要である。明治の缶詰技術は未熟で醤油を使った缶詰(大和煮)などはこの一例かもしれない。