今年の初めまで、マスクはどの店舗でも豊富にあった。常態化するマスク不足は人の鎖国化した今では次の不安となる。過剰と過少の問題である。観光客が消え、豊洲では高級食材がかなり安くなった。それでも元の景気に戻ると信じてまだ暴落までは無い。
北鎌倉の建長寺の奥に河村瑞賢の墓と碑がある。瑞賢の功績が書いてある。江戸時代初めの頃、日本一周の航路を作った。東北地方の余ったコメが東回り航路で安価に江戸に輸送できた。仙台の人たちは米価が上がり、江戸の人は米価が下がった。
コーヒ-のブランドでモカというコーヒ-がある。主な産地に内戦が激しいイエメンもある。しかし内戦による道路封鎖と検問による開封検査で品質劣化し輸送できず産地で在庫が溜まっていて生産者は仕方なく内戦の兵士となっているようだ。もともとエチオピアがモカコ-ヒ-が産地だったがイエメンのモカ港が取引の中心地となってモカというブランドが出来た。イエメンでも少し作られている。
輸送が途絶えると適地適作が崩れ、不得意な作物も作ることになる。江戸時代鎖国していたため、日本各地で木綿が栽培されていた。しかし開国によって安価な木綿が輸入されると国内産地は衰退した。いま人の流れだけ断絶しているが戦前の日本は石油をめぐる包囲網打破で開戦決断したという。
人の鎖国が始まって、適地移動が出来なくなって、人材が無駄となる。幕末の日本で人材が多数出たのは一時的に人材流通が緩和され、リスクを負って海外に出た。
アメリカで奴隷として一時売られた日銀総裁となった人もある。無名で渡航先で病死した人も多い。今海外旅行は激安だが観光地は閉鎖され、回る所もなくホテルで缶詰となっている例もあるようだ。
すでに自宅軟禁一月となる。1月のような風景は昔の記憶となった。昭和が平成となってすぐにバブル崩壊となった。平成が令和となってコロナで時代を画するようになった気がする。