ウリパパの日記

自由気ままに・・・

竹寺の牛頭天王社を訪れる(2) 2021.1.7

2021-01-08 18:29:46 | 埼玉県

茅の輪をくぐり身を清め、牛頭天王が祀られる本殿に到着しました。ここに祀られる牛頭天王は、インド祇園精舎の守護神といわれ、中国に入り、密教、道教、陰陽思想の習合があり、日本に伝わったとされています。さらに陰陽道との関りを深め、また「蘇民将来伝説」とも結びつき、素戔嗚尊と同体とされています。

本尊の右手には斧、左手には縄を持ち、その脇には八王子(牛頭天皇の八人の王子)が祀られ、十二年に一度、丑年の年に本殿内の宮殿が開扉されます(以上竹寺寺号より引用)。

 

本尊の守護神のイラストが竹寺時報に掲載されていたので引用しておきます。前の記事で紹介した牛頭明王とはかなりイメージが異なります。

 

拝殿前の扁額。

 

拝殿中の様子を少し拝見。

 

向かって右側の狛犬(阿形)。手前には御開帳の案内。3月13日から12月12日までとなっています。

 

向かって左側の狛犬(吽形)。手前に牛頭天王本殿の説明がありました。

 

本殿は平成11年に焼失、平成15年に再建されたものです。今年の牛頭天王例大祭は7月15日に仏式にて厳修されるようです。

 

最後にもう一度拝礼。開帳の時期にもう一度来てみたいですね。

 

本殿は標高490mの山の中腹にあります。歴史と風格を感じます。

 

本殿の近くに稲荷大明神が祀られています。鳥居をくぐります。

 

 

八王寺医王稲荷社にもお参りします。

 

稲荷社から本殿に戻り、山の上の鐘楼堂を目指します。懐かしい看板ですね。

 

裏山を登り本殿を見下ろします。平成15年の再建なので茅葺屋根の苔もまばらな印象。風格が出てくるのはあと数十年先ですかね。

 

途中にある名栗小殿。比較的新しそうです。

 

続いて金毘羅権現。

 

本殿から約10分。50mほど登り鐘楼堂に到着。

 

鐘楼には、牛頭天王宝前 名栗村と刻まれています。反対側には、天王山八王寺 平和の鐘 と刻まれていました。

山頂からは飯能市街の先に関東平野を一望できます。昨日は霞の中で遠望がききません。反対側には名栗方面を見下ろします。

 

眼下に観音様と三層の塔を見下ろします。帰宅後に調べたところ、白雲山にある救世大観音と玄奘三蔵塔でした。玄奘三蔵塔には、孫悟空の活躍で知られる物語「西遊記」の三蔵法師、正式名は玄奘三蔵法師の霊骨が祀られているそうです。

 

救世大観音をさらにズーム。大観音の堂宇内には阿弥陀如来像など多数の仏像が安置され、永代供養の悲願を込めた高さ33センチの観音一万体が奉られているそうです。左右に小さな観音様が従い、中央の大観音の高さ23m。右側にちょこっと見えているのは納経塔です。

山頂の鐘楼堂で折り返し、山を下り、本坊へ向かいます。

 

本坊で購入したお土産の一部です。御朱印、茅の輪の御守り、そして木製の蘇民将来の護符。護符は住職が一つ一つ手書きで文字を記入したこけしのような御守りで、災厄避けとして人気があるそうです。丑年の今年は年末から売れ行き好調らしく、最後の一つ(大サイズ)が残っていました。迷わず購入しました。

 

六角柱の護符には朱と墨で「蘇民将来子孫長久門戸祈攸」と書かれてあります。旅の途中で宿を借りた蘇民将来の家に、牛頭天王が茅の輪による災難除けを伝授した伝承に基づくお守りです。実は、この御守りが男性を、茅の輪が女性を象徴し、両者併せて“子孫繁栄”を意味する、とも言われているそうです。となると、茅の輪が小さすぎた・・・(汗)

 

ところで、一昨日の朝日新聞夕刊に、丑年にたとる信仰というテーマで異形の神「牛頭天王」が特集されていました。昨年のアマビエに続いてブームになりそうです。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

竹寺の牛頭天王社を訪れる(1) 2021.1.7

2021-01-08 09:02:39 | 埼玉県

昨日は日本海で低気圧が発達し、関東地方では強い南風が吹きました。八王子では午後から風が強まり、最低気温-0.7℃、最高気温13.1℃と3月並みの陽気となりました。夕方に寒冷前線が通過して風向きが西から北寄りに変わり、徐々に気温が下がってきました。

緊急事態宣言が発令される前に行っておきたいと思い、昨日は飯能にある竹寺まで車で出かけてきました。竹寺は天台宗の寺院で、医王山薬寿院八王寺と称します。説明によると、

「竹寺(八王寺)略縁起」当山は、縁起によれば「天安元年丑年、慈覚大師東国巡修の折、疫病流行し患者の多きを憐れみて、当山を道場として大護摩の秘法を修し、一切の障 難を除き、疫病を降伏し病患を除かしめん事を誓い、一刀三礼して尊像を造り、世の人を救い後世に遺し給へり・・・」と。

千年以上の歴史を持つ東日本唯一の神仏習合のお寺で、本尊は「牛頭天王」、本地仏に「薬師如来」が祀られています。境内の観音堂には聖観世音が祀らえていて、武蔵野観音の三十三番結願寺ともなっています。「蘇民将来」の護符は災厄避けとして非常に人気があり、住職さんが一つ一つ手書きで文字を記入しています。

 

狭間の自宅を自動車で出発。あきる野、青梅、成木、原市場を経由して最後は八王寺林道を登り終点が竹寺となります。距離は42km、1時間15分で到着しました。

 

茅の輪の門をくぐり駐車場に向かいます。公共機関を利用すると、東飯能駅からバスに35分乗り中沢で下車。そこから40分も山を登るようです。

 

入口の案内です。奥武蔵自然公園の中に佇む隠れ寺です。牛頭天王大開帳の案内、でも開帳は今年の3月13日からのようです。

 

お寺ですが一の鳥居。牛頭天王参道の鳥居をくぐります。

 

扁額には醫王山(医王山)と書かれています。

 

鳥居をくぐると左手に案内図。かなり広そうです。現在地が左下の白い鳥居です。

 

近くに分かりやすい手書きの絵図がありました。竹林と本坊、茅の輪、本殿を経由して山頂の鐘つき堂まで登ってみることにします。

 

先へ進みます。

 

まず正面に現れたのは牛頭明王像。

 

近くに由来の説明がありました。1992年に中国民間人15名により奉納されたブロンズ像です。牛頭大王と牛頭明王の違いはよく分かりません。大日如来はインドからチベットを経て中国に渡り日本に伝えられた。チベット密教では大黒天神と言われているそうです。

 

風雲を叱咤して悪魔を降伏させる姿と説明にあります。確かに力強いですが、その一方で何となくユーモラスでもあります。

 

こちらは竹眼鏡。昨日は霞んでいましたが、遠望がきくと東京タワーや東京スカイツリーを竹筒の先に見ることができるようです。

 

こちらは弁天堂。

 

本地堂 瑠璃殿です。本地仏である薬師如来が安置されています。

 

反対側には観音堂。聖観世音菩薩が祀られています。ここは奥武蔵観音霊場三十三番結願所となっています。

 

竹のオブジェを見ながら順路に従い竹林へ向かいます。

 

竹の鳥居をくぐります。

 

周囲には見事な竹林が広がります。

 

竹林から戻ると正面に茅葺屋根の本坊。ここでお札やお守り、お土産が販売されています。帰りに寄ることにしましょう。

 

お食事処の脇にはコウヤマキの大木。幹回り3.86m、根回り7.55m、樹高26m、樹齢は推定400年の老木です。太田道灌が植えたと伝えられ「道灌槙」とも呼ばれているそうです。

 

本坊脇から竹鳥居をくぐり本殿へ向かいます。

 

階段の途中で右手にお稲荷様の入口。こちらは本殿見学後に訪れることにします。

 

本殿登り口の鳥居に到着。大きな茅の輪が設けられており、これをくぐり心身の清浄を願います。

 

本殿手前の鳥居の扁額には天王山と書かれています。インド祇園精舎の守護神である牛頭天王が祀られていますが鳥居があります。まさに神仏習合のお寺なのですね。

 

鳥居の右手前には祠がありました。石碑には猿田彦大神と刻まれていました。天孫降臨のときの道先案内をした神様ですね。

茅の輪くぐりでは、唱え詞を唱えながら左回り、右回りと八の字を描いて3回くぐるのが正式な作法のようです(昨年6月末に鹿島神宮で学び実践しました)。ここでは回ることができないので、くぐることで心身を清め、災厄を祓い、無病息災を祈願します。

 

茅の輪をくぐり階段を上ると、本殿の牛頭天王社に到着しました(続く)。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする