ヤポネシアンレゲェ

新しい日常を追い求めるギター弾きホワイト教授のゆるゆる人生散歩日記。目指すは架空のリゾートミュージックアイランド。

僕は待ち人(ごく身内のはなし)

2018-01-26 23:10:00 | 877プロジェクト
実家のある愛知県渥美の施設に入っている母の意識が、急になくなり病院へ運ばれた

slowで、smallで、壮大な、建築計画の最終章である「ホテル小屋」第二棟目
土台や大引用に取り寄せたヒノキの芯持ち材を、色や重さで選別して、まさにこれから建て始めようと言う所に


母は長らくパーキンソン病を患い、この10年以上をかけて、会うたびに遠い所に行ってしまっていた

前回会った時には、ほぼ私のこともわからない状態で、話しかけても車椅子に座ったまま窓の外の寒々しい景色を眺めているだけで、何も出来ずに帰るしかなかった


「身体が温かい内に会うのと、冷たくなってから会うのでは、大きな違いがあるよ」
と、相方に言われ
翌朝まだ暗い時間に起床、バスで沖縄の本部を出て愛知のセントレア空港経由で田原の病院へ着いたのは、15時近く

一時は心臓も停まったそうだが
30キロまでに痩せ細った身体は、まだ呼吸を続けていた
酸素吸入もなく、自分の残された力で

手を触ると、体温があることを確認できた

開いた目を見ながら話しかけても、返事はなく、なんらかの反応を示すこともなく、ただただ呼吸の音が聞こえるのみ

外は、積もるんじゃないかという勢いの雪
渥美半島の雪は、数年ぶりだそう

父の発案で、両親共に最後の時は延命治療はなし
そして、葬儀などせずに大学病院へ献体する、ということは何度も聞かされていた

三日がたち、治る見込みのない母の身体に刺さっている命の綱の点滴の管を抜くことに、家族の気持ちもまとまった

周りの御世話になった方々の了解も得て、病院側にその趣旨を伝える

あとは、ただ息をひきとるのを待つのみ



愛知出身の祖父と新潟出身の祖母が東京で出合い、母は練馬で7人兄弟の三番目として生まれた

私が中央線沿線に住むようになり、善福寺公園や井の頭公園が懐かしいと、言っていたような気がする

戦時中の新潟疎開を経て、終戦後に父方の実家のある渥美のとある長屋に家族で住むようになった

戦後のドン底の時代も終わり、渥美出身の、カメラとレコード鑑賞と文学が趣味の父と出合い、7年間の交際後、結婚、
高度成長期に、私と姉を産み育てた


姉の小学校入学に伴い、大工である祖父の住む実家へ引越
三世代の家庭で、多少の窮屈さを感じながらも、ごく普通の田舎町で育った私は、美人(同級生によく言われた)だけどオチャメで、口数が少なく何でもやってくれる母と、良く遊んでくれて少々優しすぎる勤め人の父との間で、ごく普通に育った

しかし、成長するにつれて、都会に憧れる私に対して、自分の元に息子を繋ぎ止めようとする母の言動に、次第に私は嫌悪をもよおすようになり、
上京し二度と戻らないことを決意、その後「勘当する」とまで言われるようになる


死を待つ間、毎日のように小雪が降る

千葉に住む姉と、老老介護をしてきた父と、何日も三人だけで過ごすのは初めてのこと

さすが、「寝転び会」という読書会をやっていた父は、子供が何でもやってくれるので、こんな状況でも少し嬉しそう

孫の名前が出るたびに、
「ええこだなぁ」
を繰り返す
母の入所してる職員や福祉の関係者の名前を出しては、
「ええこだなぁ」
を繰り返す



1月27日の朝、病院から連絡があり、家族の見守るなかで、医師により死が確認された







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「森のおうち」ホテル小屋17ー置き土産のひさしを改良

2018-01-17 09:55:23 | 877プロジェクト
雨が降る降る
ここ本部辺りは山があるせいか、毎日のように雨が降る
しかも、急に雨雲がやって来ての、まさにバケツをひっくり返したかのどしゃ降り

相方は、母家から30m歩いた日当たりの良い崖っぷちの木の間にロープをはって、休日などに洗濯物を干して喜んでいるけれど

これ、全然駄目

雨に気がついても、取り込みが間に合わない
どころか、
本人は、雨に降られたのさえ気が付いてない!


窓開けっぱなしで、何度も部屋がびしょ濡れになったことがあるので、庇は必需品

タイニーハウス(ホテルコテージ)の東側、
窓を開けっ放しにして、風呂でも入ってる間に布団がびしょ濡れなんて嫌ですよね




先ずは母屋の庇を参考に
これは、昨年関東の音楽仲間(設計士)が滞在中に作ってくれたもの
やってもらって言うのもなんだが、どこか野暮ったい



45角がチョイと太過ぎるから、30✖45を使ってスマートに



初心に戻って手ノコで
おや、斜めの縦引きは案外難しいぞ



ぴったしはまるとやはり嬉しい
フラットにした上面に杉板張って



はい、完成
あれ?母屋のとあんまり変わらない‼
野暮ったい、と言わず、
「手作り感があって可愛い」
と、思うこととしよう~


雨が降るから、美味しいシークァーサー
(蜜柑の原種❗)や、綺麗な草花、多様な生物が生き生きとしている山原
しかし、ここカルスト地帯は水場がないせいか、ありがたいことに「ハブ」は一度も見かけたことがない
今帰仁や名護辺りはに、ちょくちょく出るみたい
しかも、観光施設(ハブとマングースの決闘)が海外から連れて来て、逃がしちゃったタイワンハブ
これって、、、

因みに、ワタシはまだ生きたハブを見たことがありません
そうそう会えるものでもないんだな



















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上京物語part.3浅草観光

2018-01-12 14:18:00 | 東京フラッシュバック
正月初笑いといえば、寅さん映画を満員の熱気ある映画館で観るのが結構楽しかったんだけど、
もうそんなの昔の話

せっかく正月を、内地の都会で過ごすってんで、浅草『寄席』見物で初笑い


予想はしていたけど、半端ない人出
ランチは、老舗名店の類いでもなく、昨日今日出来たようなお店でも、どこも行列!
なわけで、デパ地下で、カツサンドやお稲荷さんを仕入れて浅草六区へ

入ったのは、元ストリップ小屋、ビートたけしが売れない頃活動していたフランス座
今は、東洋館
ここは通常昼のみの公演。1時過ぎ開演を過ぎているが、まだ席はありそう
普段は2,500円のところ、正月料金3,000円



漫才がメインだが、針がねでいろんなもの作ったり、緻密な切り絵など、色物が充実
まったく飽きさせない

ロック好きにも多い、落語も良いけど
儚いもの、消え行くもの、路地裏に咲く雑草の花のような者たちの哀愁がたまらん。

ここは、売れない芸人、既得権に守られた奴等から弾き飛ばされた者、才能あっても不器用な者たちが、、、どっこい生きているのを感じられる聖地
バブルな東京、正月で浮かれた東京のいっかくでは、このように日々を淡々と過ごしている表現者たちがいる
もちろん、各々浮き沈みや華やかなときまもあったかもしれないが、連日公演の行われるここでは、毎回が日常


トイレのタイルが妙に素敵すぎ



フランス座おみくじ付き羊羮
羊羮を取り出すと、ケースの裏に
中吉🎵



夜の浅草は、空いていて浅草寺のライトアップ、夜の遊園地やスカイツリーの眺め等々情緒たっぷり
ただ、一人で入るような飲食店が今一ない

街中の銭湯、蛇骨湯であたたまり、アーケード下の昔から知ってる中華屋を探すが無くなっていた

この辺では一人でも入りやすい、捕鯨船へ

そういえば、ここもビートたけし御用達店
煮込み以外の鯨料理のメニューはいきなり高額
売れない芸人が頻繁に通える場所とも思えない

しかし、カウンターだけの店内は、中々楽しかった~









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上京物語part.2デザイン銭湯にブックゲストハウス

2018-01-10 05:49:00 | 東京フラッシュバック
今回宿は、airbnbで中央線吉祥寺~中野
辺り探したけど、やはり良い所はなく、いつもの高円寺宿泊場で

バス一本で美術館のようなデザイン温泉銭湯
久松湯


有名な建築家が建てたのか?だが勿論、銭湯価格



ランチは新宿西口ハイチのドライカレー
懐かしの地下の店舗はもうない
しかし、調度品など当時の雰囲気のまま




最終日は寄席を楽しもうかと思いまして、浅草へ
book and bed tokyoへチェックイン



ゲストハウス乱立気味の浅草で、最安のドミトリーで6,000円と高額だったし、本の揃えはビレッジバンガード並で平凡だったけど、泊まれる隠れ家カフェみたいで、流行っている理由はなんだか分かった

入り口が重圧感あり、玄関では監禁されたかの錯覚を覚える仕組みは、部外者完全入場お断りという安心感に繋がる。
スタッフも、節度ある友達的な対応で好感度大


この穴蔵の外は、即お洒落空間なのでうかつにパジャマ姿では出られない

ここへ、かがんで出入りする格好がどうもダサい気がする

『ベッド出口の書棚を、ベレー帽丸目がねのシャレオツ女子が眺めているかもしれない』
スマートに座った格好で出ようと試み「君たちはどう生きるか」
の所に頭ぶつけること三回



都内の女の子が、いつもと違った週末を過ごすにはいいかもしれない

出歩く旅行者にとっては無駄な出費だ

が、人と話さなくてよいゲストハウスとして、ある意味価値はあるのかも
ヒトと話さなくても、ヒトが居る気配を欲するのが今時の感覚の一つなんだろう



うちの宿も、四部屋の個室だけど他人の気配を完全には消さない工夫でデザインしている

プライバシーは、そこそこ保護

共有の広いリビングや縁側でゆっくりするもよし、小屋の屋根付きウッドデッキで読書したりお星さま眺めたり、裏の眺めの良いツリーハウスor物見台(製作予定)に登ってヤッホーするもよし
 
海まで車で5分












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上京物語part.1小さい沖縄みーつけた

2018-01-09 07:58:00 | 東京フラッシュバック
毎日がハードワーク、アハードデイズナイト、
毎日のように寝ションベンの布団一式始末、朝起きない、ウンコ拭けない、ぱんつはけない、学校行かない、等々の困難、掃除洗濯家事親爺

息つく暇もない御年玉として与えられた、
4日ほどの休日

上京してきました
 
とは言っても、どうしてもメインはインテリア関係からアンティーク店を回ることに

今回は、丁度大井競馬場で大型フリーマーケットがあったので行ってみた
何故か、ここへ来て沖縄感(駅降りた辺りからも)を感じるが、掘り出し物目指してチェック、チェック

ほとんどつまらないモノばかりだかが、潰れた金物屋の商品を並べるブースがあり、真鍮の蝶番三個で2,500円のモノをめでたく300円でゲット


あと、印象に残ったことは、

名古屋モザイクのショールーム行ったけど、殆ど放置状態で無駄足
平田タイルの方は、インテリアやカラーコーディネートに自信のありそうな店員?ショールーム嬢?に色々、相談所アドバイスも貰えて、収穫あり

sampleも、沖縄から来たと言うと郵送してくれるって

シャワー棟の内装は、平田に採用決定だ!


沖縄のお店ではまずあり得ないこの感覚。
そういえば、これ普通だよな~

自分の働いている店の商品に興味もって誠意を持って接客するってこと

島じゃ、そんな事より子供に飴くれたり馴染みの客とユンタクしたりだから


あと、中目黒で携帯電池切れて目的地のカセットテープ専門のSHOPの名前も場所も分からなくなった
目黒川周辺は、代官山、恵比須から徒歩圏内のお洒落SHOP街

シャレオツdiy雑貨のgallaupで、若い女子店員に
「知らんかね」
と尋ねるが、
なんだか笑って
「分からない」
と、済まされた。

ほれ、そのカウンターのPCで、カセット 中目黒 と入力すれば必ずや情報がトップにあがるがね

あああ、
ここにも小さい沖縄発見~
静電気が嫌な感じの内地の冬だが、一瞬空気がどんより湿気を帯びた気がした

いや、もしや「カセット」という未知の言葉に恐れをなしたのか?
日本国籍でなかったのか?
原因は不明


先に進んで、目黒川沿いの今時のセレクト古書店、
ハードカバーが2,000~3,000円と強気だ。
伊丹十三のエッセー等、文庫で読めるけど宿に置くにはやっぱ装丁も楽しいハードカバーだ。
色川武大や車谷長吉さんの本も、東京出るとき二束三文で売ったけど、持っとけば好かったな。

ここで聞けば、さすがにインテリジェンスな対応、もしくはSHOPカードでも即出てくるかも
と思ったが、携帯が奇跡的に復活。普通に検索できた。


カフェのようなSHOPの中では普通にダサい系の洋楽がABC順に並んでいた
しかも、ここもその辺のリサイクルSHOPで50円で売ってそうなものが、2,000円代という強気な価格帯
他にアナログ盤やラジカセ本体もあった

那覇の浮き島通りで、資金もなくすぐ開業出来そうな商売
でも絶対成り立たないだう
いや、中央線沿線でもマドンナのカセットを2,000円で買うヒトがいるとは思えない
東京は、スポット的にバブルなのか



 













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