先日の朝日新聞の記事。
不動産会社の賃貸物件資料の入居者募集条件に「LGBT不可」との文言がペット不可と併記されており、「犬猫と同じ扱い」とショックを受けたとのこと。国土交通省によると性的指向や性自認を理由に入居を拒否することを直接禁止する法律はなく、「LGBT当事者が入居できるよう理解促進に努めている」とのこと。
数年前から当社ではLGBTについてオーナーさんとは意見交換を行っていたのだが、そもそも申込書の性別欄にも気を使う時代においてLGBTの項目を設けることはあり得ず、ましてやこちらから訊ねることもないのであくまでもご本人からの申し出となる。実際にこれまで物件紹介前に申し出があったことが何度かあったものの、従来の同性同士の入居同様のルームシェアとしての認識で当社もオーナーも特別な違和感を感じていなかった。個人的にはあえて公言頂くこともない個人情報にも思える。
一方オーナー所有の財産である共同住宅において「帰宅の遅い夜間勤務」「子供」「ペット」「外国籍」「高齢者」「楽器演奏」等の各種希望条件をオーナーが希望すること当たり前のことだと思う。ただそれが単なる先入観だったり、一方的なうわさ話や風評的な考えであれば、現在の賃貸市場、世論や風潮、最近の傾向、社会情勢、物件の供給過多、人気不人気物件なのか等を踏まえた上で説明してから募集条件を決めていく。今回の業者さんはオーナーの確認が取れておらず不可と明記したのも、もし話が進んだ後にお断りするよりもとの考えだと思うし、それには他意はなかった対応だと思う。
私が今回の記事で気になったのは「犬や猫と同じか」との見出しである。ただ単に「楽器相談不可」と同じように不可一覧に入っていただけなのだが、そもそもこちらの業者さんは支援に熱心との状況を踏まえると、あたかも「入居を断る冷たい不動産屋」と「拒絶された可哀そうな入居者」との構図を作り上げるための見出しは如何なのかと思う。
【総武線・新小岩駅 賃貸専門店】有限会社やな瀬不動産
東京下町・新小岩駅の不動産屋三代目のつぶやき