48年ぶりに開かれた国体山口県大会は、男子・女子ともに開催県である我が山口県が優勝。当初の目標通り、天皇杯・皇后杯を獲得することが出来た。
閉会宣言に乗って10日間に及ぶ熱戦が静かに幕を閉じた。
大会関係者や、民泊協力会など多くのボランティア活動された皆さんが、ホッと安堵の胸を撫で下ろされていることだろう。
そんな皆さんのご苦労を慰めるように、見上げる夜空にはこの秋二度目の十五夜、まん丸お月さんが中天高く浮かんでいる。
同じ秋の十五夜なのに、何故か今夜のこの満月は、古来よりお月見などと大騒ぎをしないのだそうな。むしろ、一昨夜の青く冴えわたる十三夜の月に、今年採れた豆や栗をお供えして「豆名月・栗名月」と呼ぶお月見が盛んであったのだという。ひと月前の中秋の名月と、その美しさを見比べる風流を味わっていたのだろうか。
庭一面に広がるもみじの美しいことでも知られる、作家宇野千代の生家。
10月9日十三夜。まだ青さの残るもみじの下、琴のしらべに乗せて宇野千代作品の朗読と名月を愉しむ会を覗いてみた。ウ~ン、やはり琴の音だけに琴線に触れる思いが・・・。
それぞれ読み聞かせの会などで鍛えた腕前ならぬ喉前を発揮。自分も愉しみ、聞いてくれる多くの人を愉しませていた。
初秋、仲秋、そして晩秋。それぞれにその時季ならではの風流があり味わいがある。
今にはじまったことではないが、特に気にもとめず、何となく見逃してきたこれまでを、少し惜しいことをした・・・と思わなくもないが、その時はその時やっていたことがベストだったはずである。過ぎにしうたかたを想うより「今を生きる」これに尽きるな~