レース前 悠然とトレーニング楽しむ選手たち
力を振り絞ってゴールを目指す !
水しぶきをあげ航跡を残し、ポイント通過!
学校単位でつくった都道府県応援のぼり 孫の小学校も
にぎわうレース場周辺。弁当屋さんに長い行列が
甲羅干しをする競技用カヌー
抜けるような青空、少し汗ばむ陽気のなか、国体カヌー競技を見学に行った。
我が家から20キロばかりの山の中。ダム湖を会場にカヌースプリント競技が行われている。決勝を明日に控えた白熱のレース。応援にも力が入る。
会場に着いた頃は、それぞれの選手が、コースの後方で、悠然と腕慣らしをしていた。実にスムースにしかも軽~く水面を滑る。乗ってみたい衝動に駆られる。
カナディアンペアやカナディアンシングルなど競技が進む。
悠然と遊んでいるかに見えたカヌーが、号砲一発、スタートするや、まさしく牙を剥いて前へ前へ出て行く。水しぶきを上げ、見事な航跡を残し、持てる力を振り絞って200mをあっという間に突きっ切る。どこの県の誰とも分らなくても思わず拍手を送る。
レースを終えて引き上げる選手に、おばちゃんたちの名指しの声援が飛ぶ「〇〇ちゃんがんばったね~」「ようやったよ~」。選手もニッコリ答える。
民泊で仲良くなったり、食事の世話で親しくなったりした他県の選手と地元のおばちゃんたちの交流。国体とは、競技の成績とは別にこんな暖かな優しい一面を見せてくれる。
レース場周辺には、市内の各小中学校の児童や生徒が、一生懸命工夫して書き上げた「応援のぼり」がはためく。「おいでませ山口へ けっぱれ青森県」通津小学校6年など。それぞれの思いを乗せて、歓迎と応援のメッセージが。
広場のお弁当屋さんに長蛇の列、おみやげ物屋さんも繁盛。華やかに盛り上がりを見せる。計り知れない関係者が、計り知れない訓練を重ねた結果だと思うが、何となく素朴な手作り感がうかがえるのが嬉しい。
レースが終わるたびに、自身の乗ったカヌーをヒョイと抱えて、所定の置き場へ。
そこには、底を空に向けた色とりどりのカヌーが無数に甲羅干しをしていた。
この次はとてもお目にかかれないだろう国体の画像をこの手で残しておきたかった。