気が付けば早5月も半ばを過ぎた。
あれこれ年度替わりの行事に追われたり、間もなく1歳の誕生日を迎える孫娘にペースを乱されたりのここ数週間。
実際に忙しかったのか、楽しみながら日を過ごしたのか、はたまた自らに宿題を投げかけて時間に追われたのか・・・。
畑の作業も草との闘いがあったり、成長したジャガイモやトマトにしっかり土寄せをしてやらないと、風に倒されたり、ひ弱になったりする。キューりももちろん根っこの周りを盛り上げた土で固めてやり、オロ木を立てるのもこの時期の仕事。
「花すだれ」という表現でかつて喜んでいただいたことのある琉球朝顔も、伸びる早さに合わせてネットを貼ってやらねば。
今一つ、この時期恒例の梅の木の下刈りも、流れる汗をものともせず、腕が苦る思いをこらえて草刈り機を駆使する。
高くせずに横に這わせた低い梅の木の下刈りは、這いずり回るいう表現が似合うほどの重労働である。
そんな中あれこれの合間を縫って、調子のいいカープが試合をするとなると何はおいても、テレビ桟敷の応援も欠かさない。
“ トルコ桔梗 あまた咲くべき つぼみ持ち ”
紫色の清楚なトルjコ桔梗にしばしの憩いを求めて、また次なるあれこれへ・・・。
そういえば、あれだけ咲き誇ったスナックエンドウやグリンピースの花が終わりを告げて久しい。
代わりにジャガイモの小さな紫が顔を出している。ボヤッとしていたら何もかも置いて行かれそうな時間の速さ。少しの焦りを禁じ得ない。
そんな盛り上がりを見せる自然界とは裏腹に、「行ってくるよ・・・ 顔を見せるのは1週間先でいいよ、来なくてもいいよ・・・」と悪態つきながら友が入院した。
元気に退院して来るのを待って、「快気祝いだ」「タケノコ反省会だ」と、またビアガーデンのジョッキを傾けることになるのだろうが、やはり淋しい気持ちにさせられる。週が明けたら冷やかしに病室を訪れよう。
病室を訪れ、見舞いができるのはまだいい。
体調を崩したまま施設に入っていた友があっけなく黄泉路を越えた。次の同窓会までには間があるので、一度見舞いに行こうかなと思わないではなかった。
しかしためらいが大きく実現しないまま、お線香だけ手向けることになった。
今にして思えば、こちらの元気さをひけらかすことになり兼ねない施設への見舞いは、行かなかったことで彼への思い遣りを通したことになるのだろう、と思う。 よく頑張ったねーというべきか、思いは複雑。