「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「いんたいする・・・」

2015年03月11日 | 家族・孫話

            

この冬も、あっちこっち連れて行ってもらったスキーシーズンが終わりを告げようとしている。
スキー愛好者が遊びに行く分には、まだまだ雪そのものは残っているらしいが、大きな大会や競技はほぼ終わりのようだ。
そんな中、孫三兄弟も今シーズンラストを飾る「第28回 ミズホカップ」にチャレンジした。
それぞれがそれなりの成績を残したようだが、特筆すべきは三男坊「悠雅君」が、5歳のシーズンを終えた言動を記録して残しておきたい。
間もなく6歳を迎える彼らしい、小生意気にも怒りと涙と笑顔の小物語とでもいおうか。

3月8日の日曜日は、珍しく4月を思わせる朝からガンガンの日照り。スキー場も風がほとんどなくて温度も上がったようだった。
「雪が悪くて、板にくっついて滑れんのよ」とは、帰ってきてからの第一声である。

事前に、保育園・幼稚園の部へエントリーしてもらっていて、コースを何度か練習していよいよ本番に臨んだ。
コースそのものは、年齢に関係なく、勾配もカーブも旗門の数も一般の人と変わりなく、テクニックを要するのは言うまでもない。
練習では自信があったような。
ところがレース本番になると、少しでも早く、少しでも旗門で膨らまないように・・・と細心の注意で臨むのは、兄ちゃんたちと全く変わりはない。
それなりの意気込みで突っ込んだという。

スキーヤーにとっては有難くない好天に恵まれ、レース本番の頃には、太陽に表面の雪は溶かされ水分を含んだ重い雪質となった。
練習時の感覚とは異なり、優雅君もついに転倒の憂き目に。おまけに板も脚から外れて、起き上がっただけではすぐには滑れない。そこで投げ出して半べそで降りてくるのが普通の子。それを、先ずはスキー板を履き直して、うまく通過できなかった旗門までラッセルで後戻りして、やっとゴールを目指した。一旦飛ばした旗門まで後戻りすることは、兄ちゃんたちも大人も先ずはやらない。その時点でそのレースは終わり、のはずである。

そこまでして必死の形相でゴールしたのだから、意気軒昂かと思いきや、大粒の涙で「オレもうスキーはやらん!いんたいする」と周囲を憚らず大泣きだったという。
この「いんたいする」という言い草がなんとも悠雅君らしいところである。
何故「いんたい」なのか。練習で自信を得ていたのに、本番で転んで、表彰台に上がれないと自分で判断した故である。
ところが、10数人いた仲間が次々リタイヤして、結果的には3位に入賞。表彰台も賞状もゲットした。コロッとご機嫌がなおる・・・というほどアマではないが、取り敢えず「いんたい」はお預け。また来年も行きたいのだそうである。

良いか悪いか別にして、勝負にこだわり、思うに任せなかったらとんでもないことを言いだすとは。じいちゃんの血筋ではありませぬぞ~。
それにしても、おもろい三兄弟。これからもまだまだ抱腹絶倒のシーンが待っているのだろう。

コメント (8)
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