「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「15才の笑顔」

2016年03月18日 | 家族・孫話

                

   複雑な想いを胸に秘め、今日という日を待った。早く来いという思い。もっと先でもいいや、という思いが交錯する。
切ないまでの祈りを込めて「待つ」時間の長さ。正直、肩の凝る思いで今日を迎えたというのが、ジジ・ババの本音である。
肝心な本人の心境は如何ばかりであったのだろう。わずかな自信があったのか、虚勢ではない笑みもチラッとは見せていた。

15才の春を迎え、中学校を後にした孫兄ちゃん。仲間との別れは、涙というより笑顔であった。
その笑顔がホンモノになるか否か、今日という日の審判が大きく物を言う結果をもたらすのである。

午前10時から、合格発表があると聞いていた。
今日は午前9時から地元の小学校卒業式に招待されていた。もちろん、マナーモードにしたスマホを礼服の内ポケットに忍ばせて。
10時20分、卒業式は感動のうちに終わった。スマホはウンともスンとも言わない。段々不安が大きくなる。
校長先生や関係者に挨拶をしてそそくさにクルマで帰宅の途に。

10時43分我が家に帰りついたその時、スマホがブルブル振動した。
孫兄ちゃんの志望する高校入試合格の第一報が入った。
気持ちを落ち着かせてネットで再確認する。間違いなく「1020」孫兄ちゃんの受験番号が載っていた。

「ウーン、良かった。よくやった」頭を撫でて誉めてやりいが、そこにはいない。
彼の笑顔を想像しながら、じっくりと今の心境を味わうジジとババ。
ジジ・ババにしてこれなのだから、本人の喜びや如何に。そして安心したであろう両親と弟カー君。

小学校からずーっと続けてきたスキー競技。高校はスキーのできる環境に進みたい、と思っていたという。
島根県の雪深い田舎にある、中高一貫も備わった県立高校の寮生活という道を本人が選択した。
先ずは夢の一歩に踏み出せたことを喜びたい。そしてじわじわ押し寄せる現実の厳しさに直面したとき、また新たな形で応援団長の役目を、曲がりなりにも果たすことになるのだろうか。まだまだ老いてなどいられんなー。

夕方顔を見せにやってきた兄ちゃんの笑顔、良かった。雪焼の黒い顔に真っ白い歯が光っていた。

コメント (4)
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