七夕飾りを手に得意満面の希姫
幼稚園に入園してからというもの、里帰りのチャンスが少なくなった孫の希さん。
生まれたばかりの妹「奈那ちゃん」と両親4人揃って、久しぶりの里帰り。相変わらず話題の中心であり、我が物顔の振る舞いはまるでちっちゃな女王様である。決してわがままを言うわけではないが、ジジババに甘えることは上手である。
幼稚園でこしらえた七夕飾りを持ってきた。得意満面で降り回して見せる。
この七夕飾りが何を意味するのかなど、まだ分かっちゃいない。「何のお願いをしたの?」と聞いても「???・・・」
やがて「あれとこれとね・・・、あ~してこ~してね・・・」などと小理屈を並べる日は目の前なのだろうが、今は他愛ない。
その点、小学2年生8歳の男子は「ホームランを打てますように」と具体的で真っ正直な短冊を。
「あと二つ書いたんよ。1個はねじいちゃんにお願いしたいこと」。そのあとははっきり言わない。
「三つめは?」と訊くと「ウ~~ン、忘れた」という。案外口に出しにくい秘密の願い事でもあるような。
天の川を挟んで、牽牛と彦星の切ない逢瀬を連想する、年に一度の七夕様。今じゃ遠い昔の話になりつつある我が人生。
せめて孫たちが、笹の葉にぶら下げた短冊に淡い夢を書き込んでくれるのが、心和ませる「我が家の七夕様」である。
今夜はフットサル、明日はソフトボールの練習、明後日は近郊の18チーム参加によるソフトボール大会。
連日連夜、身体を休めることのない悠雅君。いきなりホームランを打つことは出来ないだろうが、夢に向かってバットを振り込んでくれると、あのパワーがやがて花開くかもしれない。開かないかもしれない。
そんな厳しくも優しい目で見守って欲しい、と、短冊に書きたかったのかもしれない。“応援しているよ~~”。