夏休みに入ると同時に始まる予定であった、小学2年生を受け入れるじいちゃん学校。
母親の勤務の都合でスタートから2日間は開店休業と相なった。これはこれで嬉しい誤算である。
ところが3日目の土曜日は「じいちゃん、オレ今日はソフトボールの練習なんよ、見に来る?」と思わせぶりにいう。
ほかならぬ翌日は、チームが所属するリーグの第3節公式戦が予定されており、その試合に備えての本番練習連のため、少しは上達した自分をじいちゃんに見せたいという意思表示である。行かざるを得まい。
行けば、炎天下で走り回る彼らの練習を下支えすることになる。つまり、外野の球拾いである。
稚拙なチームの悲しさで、エラーや投げそこないなど、右に左にボールが遠くまで転がる。こけんように気を付けて精一杯追いかける。
そんな土曜日の翌日は、近くの小学校に18チームが集まりリーグ戦公式戦が始まる。集合時間は午前6時。試合開始午前8時。
本来なら、日曜日の朝寝をゆっくり楽しむはずなのに、早めに起こされ、そそくさと第1試合に間に合うように駆けつける。
3試合を消化するとなると、終わるのは午後3時近く。昼食を挟んで約7時間を炎天下で過ごす。これは重労働である。
と贅沢を言うのは、孫の応援に行くジジのセリフである。監督やコーチは試合中はもちろん、ひとり一人に的確な指示を出す役目がある。試合が終われば次の試合の審判に立たなくてはならない。かつては我が息子のチームの監督を務めたこともあるこの身には、この重労働も厳しさもよ~~く理解できる。が、今この御年を迎えては、1試合が終わったら、早々に木陰に椅子を運び、飲んだり一休みしたりするのが精いっぱい。
数日前は姫孫が、そして今度は殿孫が、ジジババを頼りに夏を楽しみにやって来る。
こっちは何のことはない「孫漬け」の暑い夏である。でもねー、これって生きている証であり、元気のバロメーターじゃないか、と考えることにしている。「浅漬け」は酸味の利いたキューリが食欲をそそり、朝食のおともになってくれるのだが・・・・・・。
はてさていったい「孫漬け」とはいったいどんな味なのだろう。お疲れの深い眠りを誘う「睡眠導入剤」の味なのかも。