2年に一度、旧交を温める会
2年に1度開かれる職場のOB会。第12回目というから、始まってから実質22年になる。
ということは、小生などまだまだ現役バリバリの頃に、どなたか奇特な方がおられて、勇気をもって始められたのであろう。
遅まきながら入会し、幹事の一員として末席を汚してはいるものの、まだ先輩のほうがはるかに多く、いつまでたっても若手の域を出ない会である。
会員資格保持者は全国に200人は下らないと思っているが、案内状発送の会員は今回も120人程度にとどまった。
職場の性格上、本社や研究所とのつながりが深く、退職後の住まいもまさに全国ネットのOB会。全員集合などは夢のまた夢。ただ、この席にあの人がいたらどんな盛り上げ方をするのだろう・・・といった人の顔が浮かぶことはある。
思いもかけず10月半ばに日本列島を襲った台風26号。遠方の出席者の交通の便には随分気をもんだ。
さすがに遠方の方は、旅慣れたと言えるのかどうか、早め早めに行動されて、出席予定者43人、誰一人欠けることなく定刻前に集まって頂いたことに感謝するばかりである。
そして冒頭の黙とうは、我々同じ釜の飯を食った仲間で、一足先に物故者となった方だけにとどまらず、今回の伊豆大島のあの惨状に思いを致し、幅広い多くの方々への黙とうとなった。
こういった会の在り方について、参加される多くの方の声は「よくやってくれた・・・」という感謝の言葉に終始する。その一方で、地元に住んでいても一切見向きもしない人もある。「何のためにやるの?」と疑問を投げかけられることもないことはない。個人の好みであり、個人の思いだから、どちらの意向にも素直にうなずくだけである。
今回の特筆は、女性の参加が目立ったこと。華やぐ雰囲気づくりという点ではこれに勝るものはない。
その昔、女性の職場進出を受けて、岩国工場の中でいち早く新人女性を受け入れたのが我が職場であった。
当時若干27歳、天下の独身、但し貧乏。それでも一度に10人という初々しい新入社員。一人くらいはお気に入りが・・・。虎視眈々でもないが少なからず注目した人だっている。そんな人に、半世紀近くを経て「あの時は・・・」などと言葉を交わす楽しさ、気恥ずかしさ。やはり、楽しくて面白くて、かけがえのないひとときであった、ということにしておこう。