今季は力を入れているドラマが多いです。
第一には「海に眠るダイヤモンド」で、これは名作になるでしょうね。
改めてどこかで書きたいテーマです。
「モンスター」も、趣里ちゃんの魅力にノックアウトされて、ストーリーの面白さにわくわくします。
これもいずれまた。
今回は「全領域異常解決室」を取り上げます。
原作を読んでないので、どういう話か見当がつきませんでした。
最初の数話は「異常」とは言っても、昔話に出てくるような「神隠し」などが実は犯罪である事がわかったという程度の事で、「どこが異常なんだろう」と思いました。
しかしながら。千里眼の話から、藤原竜也の「私も神です」という印象的なセリフによって、世界がぱっと開けて行きました。
それからは、新しい神が出て来るごとに検索して、お祀りしてる神社を見て、「行ってみたいな」とか、「なるほど~~だからアメノウヅメノミコトとサルタヒコは夫婦なわけね」とか、考えながら見ていると本当に面白いです。
藤原竜也は「興玉神」・・・伊勢の内宮に鎮座する第二位の神、そして興玉雅の「雅」はミヤビノカミで第三位。社殿を持たない神で、神嘗祭の時は、まず、この興玉神に誠心誠意奉仕する事を誓う。天孫降臨の時に道案内した猿田彦神とも非常に近しい間柄なので、芹田さんは常に一緒にいて道案内をしている。
小日向文世は宇迦之御魂神で、伏見稲荷のお稲荷さん。
広瀬アリスは「天宇受賣命」で、究極のLGBT神でアマテラスを天の岩戸から引っ張り出した神。そして芸能の神でもある。
今回は新キャラ、石田ひかりの「ツクヨミ」が出て来ました。ツクヨミは月の神で、夜を支配する神。どうやら敵っぽい。
八百万の神々が、何度も生まれ変わりをして、密かに日本という国を守っているという設定が本当に素晴らしいのですが、この令和になって、神々が絶望しているのもすごく共感してしまうんですね。
人間が神の領域にまで手を出して、少しも神に感謝をしない。救われていることに気づかない。どんなに人間を救っても、人間は傲慢になるばかり。
そんな人間を憎むのがツクヨミであり、ヒルコです。
ちなみにヒルコはイザナミとイザナギから生まれた神でさっさと捨てられた神です。
ヒルコの犯行声明によって、次々神々が消されていく。
わずか4か月前、広瀬アリス演じる雨野小夢も全領域異常解決室の室長だったが、ヒルコの手によって危うく命を失いそうになる。
それを助けたのがツクヨミで結果的に命は助かったものの、「こととをわたされて」いたので記憶を失ってしまった。
そして4か月後、やっと記憶を取り戻しつつ、もしかしてヒルコは神ではなく、人間ではないか。
日本最古の修験者である役小角(えんのおずの)ではないかと。
古事記や日本書紀を知ってる人も知らない人も、思わず夢中になって検索しているというのがこのドラマの特徴。
本当に現代にも神様がいて、少なからず我が日本を守って下さっているのならいいんだけど、ドラマが示すように、もしかして全部ヒルコに消されてしまい、現在、非常に危険な状態なのではないかと感じてしまうんですね。
日本における神話の神々は、欠点が多かったりします。わがままだし、突然怒って殺したりする。
4か月前に興玉たちに食事を出していたオオゲツヒメノミコトは、食料の神ですけど、なんでも体中から食料出してスサノオが「汚い」と言って殺してしまうんです。でも死体から数々の種が生まれるという豊穣の神なんですよね。
その神がヒルコに消されたわけですから、全領域異常解決室も力を入れるのです。
だけど、全ての面で八百万の神々は人々に豊穣を与え、道案内をし、守るのです。
現在アマテラスの眞子様は岩戸に隠れている状態です。
日本は真っ暗闇の中で、悪い方向に向かっています。
アメノウヅメはどこにいるのか。
眞子様が帰国できない国は、正常ではないと思います。
佳子様はコノハナサクヤヒメです。コノハナサクヤヒメは安産の神。火中で出産する程強い姫です。今の皇室は彼女のお蔭でやっと「繁栄」のはの字になっているのです。
悠仁親王はスサノオです。全ての豊穣の神なのです。
こんな想像をめぐらすのも楽しいドラマです。