さー、焼き立て熱々の焼き芋を頂きましょう。
「頂きまーす」と、声を合わせそして合掌をして試食開始。
「今まで食べた焼き芋の中で一番美味しいー!」なんて嬉しい言葉も聞かれます。
そして、そっと焼き芋を割ってスベルべの手に入れてくれる優しい男の子も。
さて、試食が一段落したところで拾い集めた木の葉でお面を飾ります。
小さな小学校の周りだけでも秋の盛りとあり色々な色の葉が集まりましたね。
お面作りが順調に進むのを見てスベルべが悪戯心を出します。
薪の中に入れていた建築端材の中に有った柾目の杉板を見つけ、「エイッ」と掛け声宜しく割って見せます。
なーに、柾目も杉板なんて簡単に割れるのだけれども子供達には驚きの行為だったらしい。
調子に乗ったスベルべは掛け声を連発しながら次々と割って見せたからチョイとしたヒーローに(笑)。
「はい、出来たお面を漬けて見せてよ」と言うスベルべのお願いに応える一年生坊主。
その時、一匹の大きな蜂が飛来し、これも素手で叩き落としたものだから感嘆のため息を聞き益々ヒーロー気分です。
その時、メジャーなどを手にした一団が周囲の調査を始めます。
中にスーツ姿の建築事務所を経営している同級生の姿を発見。
「まだ現役で頑張っているの?」なんて冷やかすと「そっちも現役じゃない」なんて混ぜ返される。
定年の無い自営業の同級生はまだまだ現役でがんばっているものが多いですね。
さてさて、焼き芋教室でのんびりしているけれども青空にそろそろ仕事も気になり始めます。
でも、焼き芋教室を終えて、勉強に帰った一年生を見送り、スベルべは残ったさつま芋を黙々と焼き続けます。
焼き芋が仕上がった頃、昼食準備に一旦帰宅していたスベルべママに連絡し迎えに来てもらいます。
そして、慌ただしく午後の仕事に取り掛かり、夢のような焼き芋教室から多忙な現実世界に戻ったのでした。
(終り)