畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載238「カライモ(菊芋)」(その1)

2021-02-14 04:59:27 | 野菜

 カライモ(菊芋)の花です。

 

 根茎、カライモ(菊芋)です。

     カライモ(その1)

 皆さんはなんと呼んでいるのかな。正式名は「菊芋」ですが、我が家では「カライモ」と呼んでいました。今から60年も前に移転する前の家の前に植えられていたことを覚えている。

 そのころは味噌漬けにして食べていた。姉の一人は毎日弁当のおかずとして入っていて、さすがに続くと嫌になったと思い出を語った。

 ようやく食べ物事情も向上し始めた時代に育った私には、代用食という記憶はなく、懐かしい食べ物でもあった。

 畑仕事に手を染め始めたころに、その「カライモ」のことを思い出し栽培したいと思った。ところがなかなか見つからない。

 しばらく探し、見つけることをあきらめ始めたころに、なんと我が家の山の畑の近くに狭い面積ながらも密生している場所を見つけたのだった。昔、畑の隅で栽培した名残だったのだろう。

 ようやく見つけられた喜びに、何個も掘り起こして我が家の畑の隅に植えた。小さなヒマワリのような花が咲く、夏の終わりから秋にかけての時期だったと思う。植えたその年は食べられない。

 翌年から旺盛な繁殖力で何本もの芽を出し秋には収穫可能な大きさにと育った。その味のなつかしさに期待を大きくして掘って食べた。でも、10月ころの掘り取りは時期尚早。あくが強く、そして独特のカリカリとした触感にも欠けるのです。

 何回か収穫して覚えた収穫適期は11月下旬でした。初霜が降りるころになると、アク、(えぐみ)も消え、そしてあの独特のカリカリ感も増してきます。

      (続く)

 新聞に二回にわたり載ります。したがって(その2)は来週以降になります。

コメント (2)
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