坂田と酒田(その3終わり)
これはタクシー運転手と、豪傑の彼の話の行き違い。豪傑は行先を「坂田」と三条市の実家を告げた。聞いた運転手は聞き返したのだろうが、山形県の酒田市と勘違い。長距離の上客と思い、雪がちらつく夜道を一心に走ったのだろう。
ようやく、雪道から脱出し再び、今来た道を帰ることとなった。運賃は払わざるを得ません。かなりの大枚が吹っ飛んだと聞いた。その後、彼にそのいきさつを直接聞いたが、彼の最後の言葉に笑わされた。「でもそー、俺、根性でそのタクシー代を稼ぎ出したて」なんて言う。その根性を発揮して稼いだ手段も彼らしい。パチンコでタクシー代を稼ぎ出したというのだ。それだけの儲けるとなると、今のパチンコは昔と違って動く金額も大きいらしいですね。
(終わり)