夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

島田荘司著「星籠(せいろ)の海」下 (講談社文庫)

2016-06-21 10:52:22 | 本と雑誌





世界を舞台に人々を犠牲にし利用する犯罪を続ける男・パクの逮捕に必死となる御手洗潔

しかし危機を察したパクはいち早く逃げ出す

パクを捕える手段は万策潰えたかと思ったその時 可愛がっていた少年に死なれた男が動き出す

彼は忽那水軍の末裔にして 星籠を操る男だった



村上水軍の作った謎の武器・星籠


瀬戸内海 主に広島の海を舞台に書かれた物語は静かに幕を閉じる



随分と久しぶりに御手洗潔モノを読みました


初期の作品では「占星術殺人事件」「斜め屋敷の犯罪」が好きで夢中で読みました
もう随分と昔のことになります


島田荘司著「星籠(せいろ)の海」上 (講談社文庫)

2016-06-21 09:13:02 | 本と雑誌










興居島(ごごじま)に流れ着く死体
御手洗の実験によれば福山から捨てられたものではないかと


平行して書かれるのは小坂井茂という青年の物語
女優になるという夢を持つ同級生の田丸千早という娘にひきずられるように上京し 事故による怪我から千早の女優の夢が挫折すると共に故郷へ戻り

夢破れた千早は小坂井を巻き添えに焼身自殺を図る

小坂井に呪いの言葉を吐いて

千早の入院する病院で親切にしてくれた辰見洋子と付き合うようになる小坂井は己の重なる不運からある宗教に入信していた

常軌を逸した洋子の行動にも言いなりになった小坂井だがー

一方かつてある宗教に入信していた助教授の滝沢加奈子は若い男につきまとわれていた

結婚したいーそんな思いから信者となった滝沢だが紹介された男性は滝沢の希望する人間ではなかった

その男から滝沢を護ろうとして 同じ助教授の藤井は相手の男を死なせてしまう

事件を通じてある男を追う御手洗は いきがかり上 滝沢と行動を共にすることに

尊師と呼ばれる男とその信者となった手先達の起こす犯罪

負の考えから日本を滅びると言い放つ男

そんな男によって母の命をを奪われ 重い病気になっている少年

少年を護ろうとする忽那


滝沢の研究分野に関する謎をも推理する探偵・御手洗

星籠の謎は解けるのか?!


昔 謎は美しくあるべきだーと書いた著者のひろげる物語の収束は・・・・・

瀬戸内の海に生きた村上水軍 
織田信長の作った船

豊臣秀吉

阿部正弘

彼らは何をしたのだろうー

そうしたことにも触れながら物語は下巻へ続きます