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イ首席秘書官は、義父イ・ユンボムに言いました。
ヨン検事は、あなたですね?・・・と。
そして、パク・ムソンとキム・ガヨンはじぶんがやった・・・と言ったのです。逮捕されているユン課長は、単なる武器であって、それをふるったのは自分だと。
ヨン検事は、イ・ユンボムがウ室長に命じて殺したと知っているとね。
流石に一瞬怯んだイ・ユンボムですが、やはり罪を認めることはありませんでした。
その時、シモクからの電話が入ったので、イ首席秘書官はあっさりと会話を止めました。
「私も正直に話したのですから、お義父さんも、正直に話してください。さようなら。」
と言って。
この会話は、ちゃんと録音していましたよ。
イ・ユンボムはただちにイ首席秘書官の資産を凍結して動かせないように手配。
その上で、直接会おうとしたのですが、既にイ首席秘書官によって青瓦台への出入りは禁止されていました。
シモクはイ首席秘書官に会いに行きました。
ちゃんと、ハン刑事には事情を説明しておきました。
イ首席秘書官の動きに異変を感じたソ検事も、後を追っていました。
「思ったより早かったな。まだ道のりは長いのに。」
と、シモクに言うイ首席秘書官。
まだ計画は終わりじゃないのに・・・という意味でしょうか。
そして、パク・ムソンとキム・ガヨンに対する罪を問われると、頷きました。ヨン検事は違う・・・と。
「何のためですか?」
と、シモク。
イ首席秘書官は、始まりは、ちょっとした事からだった・・・と話しました。多分、彼にとっては、心配りだったのかもしれません。
でも、それが切っ掛けとなって、パク・ムソンにつけ入る隙を与えてしまい、ずるずると今に至ってしまった・・・。後悔していると。
シモクなら、こうはならなかっただろう・・・と言いました。
先輩・・・とシモクが呼びかけると、
「先輩。いい響きだな。」
と、泣き笑いのような表情で、後ずさりしました。
敗残兵となるより、現場で消えることを、イ首席秘書官は望んだのです。
その場で、シモクの目の前で、飛び降りてしまいました。シモクが引き留めようと駆けよりましたが、間に合いませんでした。
その時、丁度、現場にハン刑事とソ検事が到着したところでした。
二人の目の先に、イ首席秘書官は、落ちて来たのです。
ハン刑事は、上にだれかいると見て、急ぎました。
ソ検事は、おそるおそるイ首席秘書官に近づいて行きました。
「お前にはまだチャンスがある。ドンジェ・・・。お前はこちら側に来るな。」
それが、最期の言葉でした。
イ・ユンボムは、知らせを聞き、流石に衝撃を受けました。
でも、すぐに保身に走りました。
イ首席秘書官は、検事時代から多くの不正を働き、それを隠すために検察内に手下を置いた。その手下を利用し、パク・ムソンを殺し、結局、良心が咎めたため、自殺した・・・と公式発表したのです。
しかし、イ首席秘書官は、たくさんの犯罪の証拠を残していました。
シモクに託したのは、彼なら必ず有効に使ってくれると信じていたからでしょう。
流石に、検察内部でも大きな動揺が起りました。
でも、カン検事長と共に、他の検事の協力も得て、ハンジョグループ等の不正を明らかにするために動き出したのです。
それには、財閥だけじゃなく、政界や財界、法曹界にも及ぶ大々的な犯罪の莫大な量の証拠でした。
流石、元腕利きの検事だっただけあります。
ユン課長は、面会に来たハン刑事から、イ首席秘書官の自殺を知らされました。
でも、特に驚いた様子はありません。おそらく、彼の覚悟に気づいていたのでしょう。
ハン刑事は、特任で一緒に働いていた時、騙されていた自分たちを見て、情けなかったでしょ?・・・と聞きました。
「2年ぶりに初めて息をしてるようでした。」
と言うユン課長の言葉を聞いても、ハン刑事は、納得したわけでも同情したわけでもありませんでした。無償に悔しかったんじゃないかと思います。
「あなたのように、子供を失くした親はこの国にほかにもたくさんいる。その全員が人を殺す?あなたはその人たちも刺したの。どうにかして克服しようと頑張ってる人を刺したも同然よ!」
ユン課長は、うなだれました。
検察の捜査は、一切の手加減無しで、ハンジョグループにも向いました。
召喚されたイ・ユンボムは、集まったマスコミに、自分が如何に韓国経済において成果をあげて国の発展に寄与して来たか・・・と述べ、一切悪びれた様子は見せませんでした。
イルジェは、人を殺したのに、それでもわからないのか・・・と詰め寄りました。
でも、イ・ユンボムは、ヨン検事のことも自分じゃないと言いかけました。
そしたら、その言葉をイルジェが遮りました。
「お前の婿イ・チャンジュン彼は、お前が殺した。」
流石に、それ以上言葉が出なくなったイ・ユンボムでした。
尋問においても、全ての罪を死んだイ首席秘書官になすりつけ、一切をスルーするつもりのようです。
自分はこの国において無くてはならない存在なのだという間違った自負を持っているのですが、今回ばかりは検察も怯む事はありませんでした。
拘束令状を執行し、そう易々と解放するつもりは無さそうです。
イ・ユンボムの秘書ウ室長は、台湾に逃亡していましたが、現地警察によって捕まり、韓国に移送されました。
でも、ヨン検事の事件に関して、一切イ・ユンボムとの関係は供述していないようです。
シモクにヨンジェが会いに来ました。
「あなたが勝ったと思ってる?私の持つ全てを駆使してあなたを潰すわ。一生後悔するわよ。私たちに手を出したこと。」
“私たち”とは誰ですか?・・・とシモクは問いました。
ヨンジェと父ユンボムなのか、はたまた、ヨンジェとイ首席秘書官なのか・・・と。
ヨンジェは手を握り締め、その問いには答えませんでした。
「あなたが殺した。」
と、ひと言。
シモクは、イユ席秘書官がシモクに宛てて書いた遺書とも言うべき手紙をヨンジェに差し出しました。
そこには、イ首席秘書官が見て来た世の中の乱れ、正義が失われつつある世界に心ならずも染まってしまった後悔がつづられていました。
そして、何としてもその悪い流れを止めなくてはいけないと。自分にできる事を探して、覆さなくてはならないと書いてありました。
ヨンジェは、夫が何に悩んで来たかを初めて知ったのです。
そこから、自分をできる限り遠ざけようとしてくれた愛情も分かったでしょう。
手紙を置いて、何も言わずに出て行きました。
元署長は、弁護士もつけず、一切の反論もせず、全てを認めると言い、言い渡された判決を粛々として受け入れました。
謝罪したいからだと、理由を聞いた裁判長に言いました。
「私たちは正義の名の元、真実を追求し、どんな不義とも妥協しない義を重んじる警察です。警察の倫理憲章を胸に抱き、今この瞬間も頑張っている警察の皆さんに謝罪したいです。申し訳ありませんでした。」
3年6カ月の実刑を言い渡され、刑に服しました。
キム・ガヨンはすっかり体調も回復し、ハン刑事の取り調べを受けていました。
でも、反省の色は全く見えません。
あなたは被害者ではなく、売春容疑のかかった被疑者なの・・・とハン刑事。
呆れた表情のハン刑事が、母親に対しても暴言を吐きまくるガヨンに手を挙げたんですよ。そしたら、すぐにガヨンは母親に縋りつきましたし、母親は娘を抱きかかえて頭を庇おうとしました。
勿論、殴るつもりじゃなかったのです。
まだ自分のしでかしたことを反省していないガヨンに、それでも愛してくれている母親の存在のありがたさを分からせようとしたのです。
「お母さんの手がどこにあるか、見なさい!」
シモクが2度目のTV出演をしました。
そーでしたね、あの時、キャスターに約束したんでした、事件を2カ月で解決すると
話したい事があって、出演を決めたとシモクは言いました。
「亡きイ・チャンジュンssiは、共に不正腐敗をして来た人々の裏切りに備え、脅迫用に録音ファイルを準備したのではありません。彼の遺言です。“最後まで金持ちに忠実な手下でいさせろ。そうすればより大きな力を得られる”と。」
つまり、イ首席秘書官は、自分が見聞きした不正腐敗を証明するために自ら汚名を着たということです。
これだけだと、犠牲になってでも不正を暴こうとしたと称賛されます。
でも、シモクはイ首席秘書官の事を怪物だと言いました。
「彼は人を殺しました。犠牲が必要だと思ったのでしょうが、この世に大きい命、小さい命なんてありません。断罪する権利が自分にあると錯覚した時代が生んだ怪物です。」
そして、言葉を続けました。
「ある刑事が僕に言いました。目をつぶって沈黙するから不正を働くのだと。誰か一人でも立ち向かえば変えられると。」
検察こそが立ち向かう機関ではあるけど、自分たちは失敗した・・・と言いました。
「検察は誤ったことを正す機関として失敗しました。僕たちは推定無罪の原則を富と権力に合わせて適用しました。市民では無く犯罪者を庇いました。検察の本質的な業務に失敗したのです。その失敗の累積物がイ首席秘書官であり、全ての検察官が共犯者です。僕が全員を代表することはできませんが、この場を借りて謝罪しなければと思いました。」
検察が国民の皆さんを失望させました・・・。
「ですが、まだチャンスはあります。法執行官にとって一番強力な武器は憲法だとおっしゃった方がいます。憲法がある限り闘うことができます。」
シモクの罪を認め、謝罪する真摯な態度と決意は聞いた皆を感動させました。
イ・ユンボムは本当に体調が悪くなったように見えました。
彼の後継者の地位には、ヨンジェが就いています。
シモクのアメリカ研修は無くなり、地方に転勤となりました。
イ首席秘書官が、シモクをに後を任せたいと、願っていたことは確かでした。シモクなら揺らぐ事無く検事としての責務を全うできると確信していたのでしょう。
遺言の様なその言葉を、シモクも心に刻んでいました。
最後のシモクとハン刑事の屋台での会話が、またまた面白くてね。
その時、ハン刑事は貰ったばかりの赤い口紅を塗って来てたんです。それを見てシモクが言うのが、
「口はどうしたんですか?」
なんて台詞。
「綺麗ですか?」
と、ハン刑事が聞いたら、変です・・・と即答
「そうなんだ・・・。」
と、すぐに答えるハン刑事も面白くて、噴き出してしまいましたよ。
特任のメンバーそれぞれに、昇進したり、就職が決まったり。
ソ検事は、シモク担当の事務官二人を引き継ぎ、検事として復帰しました。
すっかり心を入れ替えたのかと思ったのですが、やっぱり人の性格って、そうそう簡単に治るわけじゃありませんね。
のど元過ぎれば熱さを忘れてますよ。ま、いーけどね。お調子者のソ検事の姿に戻ってます。その中に、あくどさが見えないのが、成長の証でしょうか。
そして、シモクが10カ月ぶりに戻って来そうです。カン検事長が呼びもどそうとしてます。
これですね、シーズン2を期待してしまう終わり方は、
いや~っ、面白かったです
あまりにもたくさんの登場人物名があって、最初は関係の把握が困難でしたが、見て行くうちに、それがとてもうまく組み立てられている事に気づきましたよ。
見応えのある作品です。
シーズン2と言わず、シーズン3も4も・・・と続けてほしいですね。