逆賊‐民の英雄ホン・ギルドン- DVD-SET1 | |
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私はオリニじゃない
ギルヒョンに抱きしめられたオリニは、振りほどいて叫びました。
仲間たちは、皆、口々にオリニとの思い出を話しました。もしかしたら、何か思い出すかもしれないと期待して。
ギルドンが、例の青い布を見せた時、オリニの脳裏に一瞬甦るシーンがありました。
自分が凍った川を一生懸命掘っているところ、誰かが自分とオリニの手頸をこの青い布で縛っているところ・・・。そして、自分が歯で青い布を食い千切ろうとしているところ。
でも、オリニはそれ以上思い出す事は出来ませんでした。
だから、オリニにとってこのアジトで皆と一緒に暮らすと言われても、不安でたまりませんし、怖い気持ちにもなっていました。
ギルドンとギルヒョンは、時間をかけて見守って行く事しか出来ませんでした。
パク氏は、よりによってスハクの友達がギルヒョンだったなんて・・・と、ショックを受けました。
でも、チュンウォン君は、これを良い機会ととらえていました。
ギルヒョンはソン・ドファンの愛弟子でした。だからこそ、燕山君も信頼して側近としたんだから、この不始末はソン・ドファンの責任でもあると、チュンウォン君は主張したのです。
ソン・ドファンの勢力をそぐ事もできるし、スハクがギルドンを捕まえたら、ソン・ドファンではなく、スハクの手柄となります。
燕山君の前で、ソン・ドファンはひたすらひれ伏して、自分も騙されたのだと訴えました。
が、燕山君の表情は苦々しいものでした。
スハクはモリと共にギルドンを捕まえる任に当たりました。
しかし、スハクはだったモリと一緒に行動するなんて、嫌でたまらなかったんですよ。だから、別行動をしました。
モリは呆れたように見てます。
民から、官軍が入って行ったという山を探し始めたスハクと軍。
知らせを聞いたギルドンたちは、警戒に当たりました。
ところが、匿っている民の赤ちゃんが泣きだしてしまってね。アジトがばれそうになってしまったのです。
そんな時、別の一行と出会いました。長官が部下を率いてやって来たのです。彼らは獣の皮を上納するために、狩りをしているところでした。
長官は、スハクに、数日狩りをしているが、官軍を見かけたことはないと言いました。
ギルドン達を助けてくれたわけです。
理由を聞くと、ギルドンたちが王宮殿に討ち入った時、重臣の首に罪状を書いた札をぶら下げた事が、気持ち良かったと言ったのです。常々、王のやり方を見て見ぬふりをし続けている重臣たちに腹をすえかねていたようです。
ここにも味方がいました。
燕山君は、寝られないとガリョンを呼んで話をさせていました。
気にならないのかと問われたノクスは、平然と答えました。ガリョンの手におえる王様ではない・・・と。
いつか必ず自分のところに王様は戻ってくるから・・・とね。
ノクスは、オンナンに聞きました。
ガリョンとどうして親しくなったのか・・・と。
オンナンは、ガリョンが青い布のことで、オリニと間違えたようだ・・・と答えました。
ノクスは、思い出しました。ギルドンが手に結んでいた青い布のことを。
オリニは、ソン・ドファンにギルドンたちのことを報告しに行かなくてはいけないと、こっそりとアジトを抜け出しました。
ソン・ドファンの家についた時、そこでオリニはドファンと一緒の一人の人物を見ました。
その人こそ、オリニを洗脳した人物だったのです。
何か怪しげな薬を飲ませ、名前を変え、記憶を失くさせました。
その時の様子がオリニの頭に甦って来ました。
そして、とうとう洗脳される前の記憶が甦って来たのです。
私の名前はオリニ。ギルドン兄さんに会わせてください・・・何度も何度も言った・・・と。
オリニは全ての記憶を取り戻しました。
勿論、ギルヒョンのことも、仲間たちのことも。
守貴単の者たちが如何に酷い事をして来たかも。
ガリョンは、ある夜も、また燕山君に呼ばれ、話をしました。
そのうちに眠りはじめた燕山君。
ガリョンはそっと近づきました。
その日、運平の一人が、些細なことでまた殺されたこともあって、ガリョンの怒りはピークに達していました。
簪を手にとり、燕山君を殺そうと振り上げたのですが、その手をノクスが掴んだーっ
王様を殺して私も死ぬためにここに来たの・・・とガリョン。
「お前の夫は誰?」
と、ノクス。
「夫は王と言う獣にずたずたにされて死んだ。私の夫は盗賊ホン・ギルドン。」
街では燕山君を非難し、ギルドンを王としたいという抗議文が貼られました。
他にも、様々な抗議文が貼られ、ギルドンの評価が高まる一方。燕山君はますます不機嫌になりました。
燕山君は、こういう声を押さえるために、誰かを見せしめにすることを思い付きました。
禁標を作った時、強制的に立ち退かされた村人が、不平不満を抱いているようだ・・・とスハクが言ったので、その村、香州牧が狙われました。
なんと、村人全員を逆賊として、殺せと命じたのです。
官軍の大群が村に向いました。
その知らせを聞いたギルドンたちはあまりにもひどいやり方に、怒りと共に恐怖も感じたようです。
王に反抗したら、こうなるぞと言う見せしめにして、民の声を押さえこもうと言う魂胆だと、すぐに察せられました。
何としても官軍を止めようとギルドン達は戦いを決意しました。
仲間の民たちは、自分たちも一緒に戦うと言いました。なにせ、数が圧倒的に少ないですからね。
でも、戦いに慣れない民たちを巻き込むことは、ギルドンたちの本意じゃありません。
彼らには、オム・ジャチと共にアジトに残って女性や子供たちを守ってほしいと言い残し、出て行ったのです。
官軍の前に立ちはだかったギルドンたち。
戦いが始まりました。
最初は、優勢だったのですが、何と言っても相手は多数。何倍もの数を誇っていますから、徐々に劣勢に。
怪我する者も出て来ましたし・・・。
そこに、突然崖の上から矢が官軍目がけて射かけられたのです。
アジトに残っている筈の民たちでした。
彼らは、彼らなりの戦い方で、支援に来たのです。
これで形勢は一気に逆転。
激しい戦いの後、ギルドン達が勝利したのです。
でも、民の中でも犠牲者が出ました。
一人の男性は、死ぬ前に、ギルドンに言いました。
「ホン将軍。こんな日は生まれて初めてです。実に痛快でした。気持ちいいですねぇ。自分の気持ちに素直に従うっていうのは・・・。礼を言います。」
それが最期の言葉でした。
泣きながら立ちあがったギルドンは言いました。
「香州牧を解放区にしてみせる」
いよいよギルドンたち『ホン僉知』が立ち上がるのですね