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カン刑事たちは、この事件が“赤い涙”の事件ではないと考えました。
やはり、あまりにも犯行の後始末がお粗末すぎますから。
それに、“赤い涙”につながる虐待の証拠や、PCからも関係することは一切出てこなかったのです。
だからと言って、ウンホが犯人だという確たる証拠も見つかってはいません。起訴には弱い証拠ばかりでした。
被害者を調べていくと、気になる事が出てきました。
数年前、横領の疑いを持たれたものの、被害届が取り下げられた結果、不起訴となっていたのです。
センター長に事情を聞きに行ったカン刑事は、何かすっきりしない印象を受けました。
話せば話すほど、センター長は動揺の色が見えて来ました。
で、今度はセンター長について詳細に調べてみると、傷害の前科があることが判明。それも、刑が確定したのは3件で、示談は数十件もあるじゃありませんか!
怒りの抑制障害だと言う事が分かりました。
ここから一気にセンター長と被害者のユン元部長の関係に疑念が出てきたのです。
センター長は、ウギョンにウンホに面会に行ってくれと頼みました。
先日、殴った経緯があるので顔を合わせづらいと言いました。
腕利きの弁護士をつけるので、早く罪を認めて善処する方法を探せと。
ウギョンは、ウンホに会い、センター長の話を伝えました。
予想していたようなウンホの態度でした。センター長はそういう人だ・・・と。
でも、流石に罪を認めて・・・と言うくだりでは、涙がこぼれました。
「考え方を変えないと、今の境遇からは抜け出せないと言った人がいました。先生と同じです。家族だと思ってるのはお前だけだ。彼らはお前を洗脳し利用していると。」
その言葉で、“彼ら”というのは、大先生とセンター長の事だと、ウギョンは察しました。
もしかしたら、この事件にセンター長が関係しているのかもしれないと。ウンホは罪をかぶっているだけなのではないかと。
ウンホは事件の状況を偶然知ってしまっていたのです。
クリーニングに出したセンター長の服のポケットにメモリカードが入っていたのを、クリーニング店の店主から渡されましてね。内容をチェックすると、事件の発生状況がばっちり写っていたことが分かったのです。
カン刑事がウンホのところに来た時、とっさにカードをおもちゃの中に隠したってわけです。
カードには、センター長が言い争った挙句、ユン元部長を刺殺した状況が写っていました。
センター長は、防犯カメラからカードを抜きだそうとしたため、顔がばっちり写っていたのです。
潔白を証明できるものなのに、何故隠した?と、カン刑事が聞きました。
「大先生が怒るから。」
と、ウンホは答えました。
子供のころから、センター長が悪さをすると、ウンホが常に後始末をしてきたようです。大先生に怒られないように。だから、つい、隠してしまったんだと。
「一度決まった人間関係は変わりません。抜け出したくても心では拒絶していてもどうにもできない。」
ウンホは今でも大先生に怒られるのが一番怖いと言いました。
それを聞いたウギョンは、カン刑事に言いました。
「誰かに支配されると言う事はそういうことなんです。ハナがそうだったように。」
虐待されたというわけじゃなくても、親子や友人会社の同僚の間でも主従関係は存在します・・・と。
カン刑事は、ウンホが哀れに思えてきました。
センター長が逮捕されました。
事情聴取でセンター長は子供の様に泣きました。
父親である大先生に言わないでほしいなんて、殺人を犯したとは思えない幼稚さです。
横領の一件はセンター長とユン元部長の共犯でした。それを、父親に言うぞと脅され、かっとなったようです。
刑務所に入ることになると聞いて、却って安心したような表情になりました。
そこまで父親が怖いと言う事です。ウンホと同じように。
ウンホは証拠を隠したってことで、在宅起訴という処分になりそうです。
カン刑事は、大先生という人物に興味が湧きました。
ハヌルセンターを辞めろとウンホに言いました。大先生から離れた方が良いと。
でもね、ウンホにはそれは考えられない事のようです。
大先生も年老いて来たと感じたからかもしれません。
センター長のPCを調べていたクォン刑事が、思わぬものを発見しました。
PCに疎いはずなのに、あのホラー映画のサイトにも接続していたのです。そして、彼のPCで秘密サイトを削除したことも判明したのです。
センター長が“赤い涙”?
カン刑事たちは驚きました。思ってもみませんでしたからね。
家宅捜索が行われました。
そこで見つかったのです。
あの“いい人の顔”の仮面が!
まさか のんきに留置所で食事してますけど・・・。
そして、突然、セギョンの意識が戻りました。
大先生の部屋に、あの詩集がありました。
ウンホが読み聞かせる習慣があるようです。
え~っ