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2019年。
ヒウォンを救出しようと、ヤンソンがロープを伝って近づきました。
何とかヒウォンの場所までたどり着き、ヒウォンにベルトを装着させようとしたとき、ヒウォンがバランスを崩して足場から落ちそうになりました。
ヤンソンがそれを庇って、川に転落
悲鳴はヒウォンでした。ヤンソンは声を上げることなく、流れに飲まれてしまったのです。
その様子が無線を通して本部に伝わりました。
グヨンは本部を飛び出しました。
下流に先回りして、ヤンソンを見つけようと血相変えて駆け出しました。
しかし、無理でした。もうヤンソンの姿は何処を探しても見つかりません。
思わず流れに入ろうとするグヨンを、ヒョンジョたちが必死に引き留め、引き上げました。
皆、悔しくても、もうどうしようもありませんでした。
狂ったようにヤンソンの名を呼びながら泣くグヨン。こちらまで泣けそうでした。
また雨が降り出し、警報が鳴り響きました。
その時、別の場所でもう一つの事故が起こっていました。
イガン祖母たちを乗せたバスが、橋を渡りかけた時、橋が崩れ、バスは川の濁流に転落してしまったのです。
しかし、これ、事故ではありませんでした。
ヒョンジョが予知夢で見た通りになったのです。
何者かが、通行止めを示す標識を隠し、そちらにバスを誘導したのです。
バスに乗っていたのは、イガン祖母たちで、レンジャーたちに差し入れを持って行った帰りでした。
本当は、ケーブルカー推進のための生態調査をする人たちが乗って来たバスだったのです。
ヒョンジョが、荷物が多いイガン祖母たちのために、バスで帰ることを勧めたのです。
ヤン・グンタクたちが乗る筈だったバス・・・。おそらく、身代わりとなってしまったのでしょう。犯人はヤン・グンタクを狙っていた筈ですから。
イガン祖母たちバスの乗客の遺体は発見されました。
しかし、ヤンソンは最後まで見つかりませんでした。
泣く泣く捜索を中止しなくてはいけなくなったのです。
グヨンのショックは、言葉では言い表せない程で、呆然と立ち尽くすだけでした。
イガンは合同葬儀を拒否しました。
そして一人で葬儀の準備をし始めました。
これで本当に一人になってしまったイガン。唯一の家族でしたから。
慰霊祭に参加せずに制止を振り切って出て行ったのが、最後になるなんて思いもよりませんでした。
心配してやってきたヒョンジョが言いました。
「辛いときは一人で抱え込まず、誰かに・・・僕にでもいいから話して。」
その言葉が終わるか終わらないうちに、イガンが冷たく言いました。
あなたのせいよ・・・と。
バスに乗らなけらば、死ななかった・・・と。
「帰って」
ヒョンジョは、何も言葉が出ませんでした。
ぼんやりとするグヨンを慰めたのはイルへ。いつもは喧嘩ばかりしている二人ですが。
世の中のほとんどの人が、何があったかなんて知らない・・・とイルへ。
「でも俺たちは違う。何があったのか、忘れちゃいけない。誰があの山に登って、どんな目に遭ったのか。山はどれほど危険な場所か。どれほど癒してくれるのか。その山を守るために誰がどんな犠牲を払ったのか。全部覚えておかないとな。ヤンソンの最期はカッコ良かった。最高に立派なレンジャーだった。」
グヨンは静かに泣きました。
ヒョンジョは今回の事故の記録をつけようとしていました。
しかし、手が付きません。
そんな時、キム警官がやって来ました。
水害の日の勤務日誌を見せてもらいたいと言いました。
バス転落事故を捜査していると言いました。崩落の危険がある橋で封鎖されていた筈なのに、何故バスが突っ込んだのか、通行止めのフェンスも消えていたし・・・と。
その時の状況を目撃した職員がいるかもしれないので・・・と、キム警官は言いました。
ヒョンジョ、予知夢を思い出しました。
黒い手袋をした人物が何か指差していた光景を思い出しました。
山での事故ではなく、この事故だったと分かりました。
ヒョンジョは、バスのルートを辿りました。
そして確信しました。
事故じゃ無かった。あいつが殺した、僕のせいだ・・・と。
イガンが言うとおり、自分のせいで、彼らは死んだんだ・・・と。
復帰したイガンにチョ分所長が言いました。
「辛かったら異動させてやる。」
でも、イガンはキッパリと言いました。
「ここに残ります。両親と祖母が眠る場所なので。ここにいたいんです。」
一度はこの場所を離れようと思ったイガン。バス停まで行きましたが、乗る事は出来ませんでした。行く宛てが無かったからです。
待機所に欠員が出たとチョ分所長が言いました。
僕が行きます・・・とヒョンジョ。過酷な勤務だと分かった上での立候補でした。
あの日以来、ヒョンジョはイガンとまともに話をしていません。
グヨンも、イガンも、ほとんど必要なこと以外話をしなくなりました。空気は重いままです。
ヒョンジョは一人心に誓っていました。必ず犯人を捕まえて見せると。
ヒョンジョは被害者遺族を訪ね、被害者同士のつながりを見つけようとしました。
そして見つけました。
全員、コムンダリゴル村出身だったのです。
キム・ソルもそうだと聞いていました。
チョ分所長に、コムンダリゴル村について聞きに行きました。
何故廃村となったのか、何があったのか・・・。
質問する理由を聞かれ、いつか説明するとヒョンジョは答えました。
チョ分所長は、ケーブルカー推進問題に絡む様々な事件を説明しました。しかし、詳細な事情は村人じゃないから分からないと。
本所に残る資料で、コムンダリゴル村の移住名簿で、確証を得ました。
被害者は全員コムンダリゴル村出身だと。
しかし、イガン祖母は違います。
その時、察しました。犯人が狙ったのは、ヤン・グンタクだと。廃村になる前と同様、今回もケーブルカー推進を計画しているからです。
名簿にホ・ジノクと言う人物がいました。
なんとこの人、先日洞窟で倒れているのをヒョンジョとイガンが発見した女性でした。
ユーチューバーが見捨てて行った人物です。
ヒョンジョは、ジノクから話を聞こうと連絡しました。
すると、翌日山に行く予定だからその時に・・・とジノクが言いました。
しかし、その予定がなんか怪しい。非通知のメッセージがジノクに届いていたのです。
『コムンダリゴル 3時』・・・と。
ヒョンジョがまた予知夢を見ました。
携帯の画面に『コムンダリゴル 3時』と言うメール画面が出ています。その上を血が流れて、誰かが血まみれで倒れ、犯人らしき人物が黒い手袋をはめた手で携帯を持っています。
ヒョンジョはコムンダリゴル村に急ぎました。
3時に犯人が来る・・・と。
2020年。
イガンはグヨンに背負われて、イルへと共にコムンダリゴル村に来ていました。
犯人を明らかにできる証拠とはなんだ?と、グヨンが聞きました。
分からないけど、ここにある筈・・・とイガン。
グヨンもイガンとイルへの態度に不審を抱いていました。何か隠している事があると気付きました。
問い詰めようとすると、反対にイルへが聞きました。
ダウォンが死んだ日、何故山にいた?・・・と。
ヤンソンを偲びに・・・とグヨンが言いました。
一緒に上った峰に行き、花を供えて思い出に浸っていたのです。忘れちゃいけないと思っていますから。
その時、遭難者の通報が入ったと無線が入りました。
グヨンとイルへが向かいました。
イガンは一人残りました。
そんなイガンを何者かが、見つめています。
イガンは自分がいる辺りが映るように、監視カメラを設置しました。
不審な物音がするので、イガンはスタンガンを構えました。
ヒョンジョの霊が目覚めました。
イガンが1人で山にいる事を知りました。
イガンの元に急ぎました。