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ヨンスとハヨンは、拘置所に収監されたヒョンギルへの面談を続けていました。
事件について・・・ではなく、ヒョンギル自身についての質問をしました。生い立ちとか、性格とかについて。他の犯罪者との違いとか・・・。
自分のことを聞いてくれるなんてことは、ヒョンギルにとっては初めての事でした。悪い気はしませんでした。
決定的に違うのは、ヒョンギルは自分に罪があるとは感じていない事です。
謝罪の言葉を口にしても、それは心から発したものではなく、単に謝る習慣があるということなのです。
被害者の少女が自分の目に留まってしまったのが悪い・・・と言いました。
ハヨンは吐き気を催すほどに気が滅入ってしまったようです。それはヨンスも同様でした。
犯罪行動分析チームは、常に存続の危機にありました。
ヨンスやホ隊長、ペク課長の必死の要望で何とか1年ごとの活動延長を認められている始末。
それでも毎日のように刑務所に通い、犯罪者たちの話を聞きとり続けているのです。事件や犯罪者のデータを整理することで、今後起こるかもしれない未知の犯罪の解決に役立つようにと。
2003年、機動捜査隊の強力班に新しい係長が着任しました。キム・ボンシク警部です。
これがねぇ、本当にムカつく人物なんですよ。
ユンチーム長と犬猿の仲だということを、周囲の誰もが知ってるようです。だから、一番最後に知ったのは、ユンチーム長でした。ナム刑事も、言い出せなかったようです。
単にユンチーム長と合わないと言うのではなく、仕事はしない、美味しいとこどりする、情報を記者に流して小遣い稼ぎをするのも何とも思わないと言う輩で、当然、部下からも上司からも信頼されていません。
なのにどうして係長なんて地位に就けるのかが、疑問ですけどね。あんな輩が上司にいたら部下は大変ですよね。
そして、キム係長は、ハヨンとも因縁がありました。
ユンチーム長は、キム係長の着任を知った時、ハヨンのことを心配したようでした。
前部署で、ハヨンが出し抜いたと言う噂がありますが、正確なところはまだ分かりません。
ただ、敵意をむき出しにしているのは、キム係長の方でした。
1996年、ユンチーム長は一介の刑事でした。
ある事件の犯人を追っている時、反対に犯人に背後から羽交い絞めにされ、ナイフを突きつけられてしまいました。
絶体絶命のその時、助けてくれたのは、ハヨンでした。
ハヨンが犯人を抑え込んでくれ、ユンチーム長が手錠をかけました。
キム係長たち同僚が駆け付けた時、ハヨンの姿はありませんでした。だから、逮捕の手柄を立てたのは、ユンチーム長ということになったのです。
これによって、ユンチーム長は昇進しました。
キム係長は、ハヨンのお陰だと言う事を何故だか知っていました。
元々、キム係長は、女性刑事に偏見を抱いていまして、ユンチーム長はセクハラまがいの言動を何度も受けていたようですね。
当時、検事の中にも悪いのがいまして。それがユンチーム長を接待の席に呼びつけたのです。キム係長を通して。勿論、ユンチーム長は呼びつけられた席の様子を見て、すぐに立ち去りました。
キム係長は、ユンチーム長を呼ぶ代償として業者から賄賂を貰ったり、容疑者を教えてもらったりしました。
しかし、その容疑者が偽だったり、賄賂の事がばれて汚職刑事と成り下がってしまったってわけ。
どうも、悪徳検事や上司は、ハヨンにも同じ手を使ったようですが、ハヨンはその手に乗らなかったようですね。で、告発したんでしょうね。
だから、キム係長は、ハヨンに勝手に恨みを抱いているようです。
理由を知ると、ますますムカついてくる輩です。
しかし、ハヨンも無傷ではいられませんでした。
この一件で、上司を裏切る問題児だというレッテルを貼られてしまったのですから。
キム係長が機動捜査隊に着任した2003年、また凶悪事件が発生していました。著名な大学教授夫婦が残忍に殺されてしまったのです。
ヨンスの身分証明書を拾った人物が起こしたモノです。
機動捜査隊に捜査がまわって来ました。
被害者が有力者の知り合いと言う事で、マスコミに公になる前に迅速に解決しろとの命令が下りました。
なのに、キム係長は、知り合いのイム記者に情報を流してしまいましたよ。
イム記者というのも、キム係長と同じ穴の狢で、特ダネのためならどんな手でも使うと言う記者なんです。
また事件が起こりました。
裕福な家庭の主婦が鈍器で殴られて殺されているのが発見されたのです。
この事件と大学教授夫妻の事件は似通った点が多いことが警察だけじゃなく、マスコミからも指摘されました。
同一犯の仕業ではないかと言う意見も出始めました。
その頃、犯罪行動分析チームに、ヨンスの元部下の鑑識係が意見を求めてやって来ていました。
大学教授夫妻の事件の前に起こった事件で採取されたのと似た足跡が、大学教授夫妻事件でも採取されていたのです。
ヨンスは、同じだと即答しました。
ハヨンは連続殺人事件について、ずっと調査をしてきていました。
その過程で、これらの事件の共通点に気づいていました。
そこに、今回の主婦殺人事件のニュースが飛び込んできたのです。
殺人の手口も、被害者の環境も似通っていると、すぐに気づきました。
ユンチーム長も、大学教授の事件と今回の事件との共通点に気づいていました。
ホ隊長にその点を報告しているところに、ヨンスが飛び込んで来ました。
「同一犯です。」
大学教授事件より前に起こっている事件を含めて、3つの事件が同一犯の犯行と思われると。
ユンチーム長、ホ隊長、そしてヨンスに緊張が走りました。
ハヨンは、今回の現場に駆け付けました。
キム係長がハヨンを阻止しようとしました。
しかし、ハヨン、重要な捜査だと押し切って現場に入りました。そして確信したのです。連続殺人事件だと。
現場を取り囲むマスコミや野次馬の中に、犯人の男性がいました。ほくそ笑んでいます。
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