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イ・ジョンフン=キム・ドンウクssiは放送局HBNのキャスター。
人気番組「ニュースライブ」の看板キャスターで、冷静沈着。それでいて、ゲストへの鋭い突っ込んだ質問も厭わないので、スタッフからの信頼も篤い人物です。
ある時は、大企業の会長の裏の顔を暴き出し、またある時は、我儘なアイドルの過去の言動を指摘したりします。
全く臆することはありません。
しかし、彼には隠している秘密がありました。
過剰記憶症候群と言う病を抱えているのです。
知っているのは、彼の主治医だったユ・ヒョンソク教授とユ・テウン医師父子。そして、どうも報道局のチェ局長も知っているようですね。
彼の最初の記憶はまだ言葉も話せない頃、棚の上の消防車のおもちゃを取ろうとして転び、落ちて来た消防車が頭に当たって大泣きしたこと。
決して誰かから聞いたことを自分の記憶として覚えているのではなく、自分の記憶として残っているのです。
全てを記憶しているのは1990年2月11日6歳の時から。
その日以来、現在に至るまでの記憶が全て消えずに彼の頭の中に残っているのです。
経験したことは勿論、見聞きしたことも全て・・・です。
ジョンフンの母は、それを幸せな事だと息子に言っていたようです。楽しいことを覚えていられるから。
でも、ジョンフン本人はそうは思えませんでした。いい記憶だけではありませんからね。
ジョンフンは、昔、恋人を目の前で失くしていました。
雪の夜、恋人の家に向かっていたジョンフンの車の前に、突然恋人が転落してきたのです。
どうも殺されたようで・・・。
勿論、この事も彼の頭にはしっかり記憶されています。
雪の降る夜は、その光景がありありと目の前に蘇って、彼を苦しめました。
それだけじゃなく、恋人との楽しい記憶もまた、全て覚えているのです。恋人の行動、言葉の全てを。
ユ教授はジョンフンの病気をずっと調べていました。
今は、息子のテウンがそれを引き継いでいます。
この病気は治る事は無いようです。
ジョンフンが次にインタビューする相手は女優のヨ・ハジン=ムン・ガヨンさん。
天真爛漫という言葉がぴったりなハジン。でも我儘ではありません。
女優仲間に意地悪されても、くよくよすることは無く、決してくじけません。
二股愛などと、根も葉もないスキャンダルを書き立てられても、面白がるばかり。
このスキャンダルの相手とされたのが、「偶然見つけたハル」で一気に注目するようになったロウンssiと、「100日の郎君様」でこれまた注目し始めたキム・ソノssi。
どちらも素敵なんで、羨ましい限りですが
ノー天気と言った方が良いほどに天真爛漫な、ハジンを支えるのは妹のハギョン=キム・スルギさん。
マネージャーとして、公私ともにフォローしていますが、あまりにも自由なハジンに頭が痛いのも確かです。
事務所のパク代表が、ハジンのイメージアップと初出演の映画の宣伝もかねて「ニュースライブ」の仕事を取ってきたのですが、それはそれで心配でなりません。
なにせ、トラブルメイカーですから。
インタビューする相手について、当然ですがジョンフンは丁寧に下調べをします。
ハジンについても同様です。
番組の直前に一度顔合わせをしたジョンフンは、ハジンの予想以上のノー天気さに呆れてしまいました。
「ニュースライブ」が始まりました。
ジョンフンは、ハジンのSNSを読んだ上で質問しました。
同じ事についてある時は褒め、また別の時には反対の意見を述べているのは、一貫性が無く、無責任ではないかと。フォロワー数が多いと言う事は、それだけの影響力があると言う事です。
意見を変えたのは、何か理由があるのかと質問しました。
流石にここまでずけずけと言われたのは初めてだったかもしれません、ハジン。
でも、機嫌を悪くすることは無く、一生懸命に考えをまとめようとしました。
「分かりません。複雑に捉えたくないんです。複雑な理由や計算など関係なく、単純に、半ダースを数えて暮らしたいです。」
その言葉を聞いた瞬間、ジョンフンの動きが止まりました。
完全に静止した感じです。
スタッフの声も、ハジンの声も耳に入らない様で、目を見開いて一点を見つめていました。
死んだ恋人が口にした言葉と同じだったのです。
異変を感じたハジンは、立ち上がってジョンフンの腕に手をかけました。
その時、ジョンフンがその手を押さえ、ハジンを見ました。
生放送だよ
どーするの
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