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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

朝鮮半島で果たすべき日本の役割

2007年05月11日 10時53分39秒 | 国際・政治

 安倍ぼっちゃんは4月27日からのアメリカ訪問時に、ブッシュ大統領に対して従軍慰安婦問題で謝罪している。米下院決議など思わぬところから火の手が上がり、消化に躍起というところだ。これまでは「軍の強制は無かった」と強気で発言していたにもかかわらずこの、ドタバタぶりだ。同情するに、北朝鮮発・中国のロビー活動に対する反発もあったのだろう。安倍坊ちゃんの実行力には一部期待しているが、残念ながら近隣諸国に対する、時代錯誤的な政治センスは、自民党の古参議員たちと同様褒められたものではない。

 日本の世界戦略を考える時、国境を接する近隣諸国との関係は極めて重要で、とりわけ韓国とは相互に最も信頼すべきパートナーでなければならない。韓国は北朝鮮と軍事境界線で対峙し、中国・北朝鮮の共産体制国家の軍事的脅威に対して、防波堤になっている。単に距離が近いだけでなく、歴史的・文化的に最も近く、相互の協力が進むなら、その軍事的・経済的・文化的なプラス効果は極めて大きい。

 私には従軍慰安婦がどうだったか分からないし、軍が強制連行したかどうかについても知る由もない。事実確認は専門家に任せよう。しかし、第二次世界大戦等で朝鮮を初め近隣諸国に迷惑をかけたのは紛れもない事実なのだから、謝罪の姿勢は当然である。過去に政治的決着があったかどうかは別にして、今後、政府レベル・民間レベルでの埋め合わせは図ってゆかなければならない。

 この連休に韓国へ行き、さるグループ企業のトップと打ち合わせする機会を得、最近の韓国事情も聞いた。話が飛ぶが、韓国の中年男性は大変な状況で、元気のない人が多いらしい。35歳までに将来性の評価を得なければ、辞めざるを得ない状況に追い込まれる。例えば、その人物の部下を上司にするといった具合だ。当社(私)との窓口になっているマネージャーは30歳で、信じられないぐらい親切で優しい。その彼もやや焦っていた。色々な話の中で、反日の比率はなん%ぐらいか聞いたところ、50%以上だという。日本と韓国にとって不幸なことだ。

 もし、安倍坊ちゃんが、韓国に出向き、真摯な気持ちで過去の歴史で迷惑をかけたことを詫びたなら、どれだけ両国間のわだかまりを解消できることだろうか。慰安婦など具体的な話をする必要はない。「戦後生まれの私には過去の歴史の具体的なことは分りませんが、多大なご迷惑をおかけしたことは間違いない事実であり、国民を代表して謝罪します」と言えば良いのだ。頭を下げるぐらいは安いことで、韓国との間の大きなとげを抜くことが求められている。

 北朝鮮との問題は、常識では解決しない。何しろ、現在の体制そのものが非常識である。金正日書記に対して拉致家族を返すように主張することは間違いではない。しかし、カギを握る中国にとって北朝鮮の存在がアメリカを従わせるための切り札であり、また最大の味方であるアメリカがイラクに勢力を取られ本気で動く気もない中で、対決姿勢を続けても、残念ながら拉致問題の前進はおぼつかない。

 金正日書記の北朝鮮支配体制はご本人の死去、もしくは老化で統率力を失った時点で転換する可能性が高い。話し合いで解決する可能性は殆ど無く、クーデターも過去何回か失敗しているので可能性が低くなっている。アメリカは完全に腰が引けたので、余程のことが無ければ軍事進攻しない。常識的に見て、金正日独裁体制の終焉は10年以上後の話である。南北の朝鮮の統一は歓迎すべきめでたいことだが、ドイツの例を見ても、韓国の負担が非常に大きいと予想される。その負担に耐えるかどうかも懸念される。そこで、日本が経済面を含めた支援に乗り出す場面ができる。日本にとって意味のある重要な支援になる。今後、日本と韓国は相互に理解と協力を深め、統一への準備を粛々と進め、その時に備えるべきだろう。

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