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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

熱狂で迎えられたオバマ大統領でも前途多難

2008年11月07日 17時11分18秒 | 思考空間

 私が今回の大統領選挙で最も危惧したのはヒラリー・クリントンが大統領に選出されるかどうかだった。何しろ、ヒラリーのバックには中国がいた。資金的な支援に加えて、地元選挙地盤での企業買収を積極的に進めていたから、ヒラリーが勝てば、アメリカ大統領は中国のコントロール下に置かれるところだった。幸い、ヒラリーは大借金を抱えて、敗北した。

 日本の有力企業などは共和党のマケインを応援していた。歴代の共和党大統領は日本に好意的であり、大人として扱ってくれたからだ。さりとて、マケインがブッシュ並みに好意を示すかどうかは未知数だった。マケインが勝ったとして、経済に弱い共和党でどうなるかも見えなかった。中国が支援したヒラリーは挫折し、日本有力企業が推していたマケインも敗れた。

 開票では圧倒的な差をつけてオバマが勝利した。彼の演説はなかなかのものだった。オバマ勝利を受けて東京市場は値を上げたが、次に開いたニューヨークは暴落した。つまり、人種の壁を越えた黒人大統領の勝利は熱狂すべきものだったのだろうが、いざ、現実を直視すると、サブプライムローンに端を発した経済破綻、中東の二つの戦争、北朝鮮の核などいずれをとっても容易に解決すべきものではない。特に経済の立て直しには困難さと時間を要する。

 オバマをケネディーと同等にとらえる向きもあるが、とても比べるべくもないと思う。ケネディーの勇気と決断力は突出していた。キューバ危機を回避したケネディーの対応を期待するのは無理というものだ。ケネディーは日本軍と戦った経歴が有り、実行力を伴う演説が有った。オバマの言葉は軽い。オバマは演説の中で巧みに逃げを売っている。経済危機が任期内に解決できないかもしれないと言っている。例えば、オバマ支援者の「イエス、ウィキャン」は主体と責任がアメリカ国民にあることを植えつける戦略だ。オバマはイエス、アイキャンとは言わない。

 経済政策では民主党の方がましかもしれない。それでも、金融中心、金融で世界を動かすアメリカ発のいかさま経済が世界的に破たんした状況から、立て直すのは容易ではない。就任前から酷評するのもどうかだが、前途は厳しいと言うべきだろう。

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