東京で脳出血の出産婦をERをうたう7つの病院が受け入れ拒否し、出産はできたものの母親が無くなったことが大きく報道された。ERはアメリカのテレビ番組で高視聴率を取り、日本でも注目され、日本版ERができたものだろう。しかし、日本のERはアメリカのERと似て非なるものだ。名前だけERで、実は冠だけを載せて信用と名声を得た上で、内容は役人体質、拒否する理由だけが立派という代物だ。
ERはとにかく、救急患者を積極的に全面的に受け入れるべきだ。ベッドが足りないなら、救急処置を施した後に探せば良い。患者がいなくて困っている病院は山ほどある。医者が足りないなら、申し込んできた産婦人科の医者を手術チームに加えればよかった。やり方はいくらでもある。要はやる気が無いのに、ERの冠だけを手に入れようとするいかさまな医療法人の姿勢と運営に問題が有る。一度でも救急患者を断ったER病院は看板を外すよう行政指導が求められる。
医者不足には勤務医の過酷な状況も起因している。開業医だけがわが世の春を謳歌し、勤務医が酷使され収入が少ないのなら、医療の点数制度を勤務医に有利に改善すべきだろう。産婦人科や小児科は点数を2倍にし、他を下げても良い。それが出来ない政府は政府ではない。