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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

アメリカと中国は日本を食いつくした

2009年02月22日 17時14分42秒 | 思考空間

 日本が戦後の焼け野原から復興して経済大国になれた理由のうち、日本人の勤勉性と必死の努力もさることながら、アメリカの支援と軍事同盟(アメリカの核の傘)が極めて大きかったことは現代歴史の事実として否定しようがない。このことには感謝しなければならない。しかしながら、アメリカは経済大国になった日本の資産を合法的に、ごっそり奪い取るということを繰り返してきた。それは、アメリカにCIAが有り、格付け機関が有り、ヘッジファンドが有り、有力官僚の中に多数のアメリカエージェントが存在することから可能になった。

 アメリカは、汗水たらして働くよりは、頭を使い、時には非合法な手段により楽して儲かる方法をあみだしてきた。古くは、ドルを大量に印刷しては世界中にばらまき富を得た。ばら撒きすぎてドルが下がると、CIAが仕掛け戦争を起こして、ドルを持ち上げた。今回の、サブプライムローンに起因したアメリカ発世界不況はその極みである。

 1990年代は、CIAが日本政府や有力企業の盗聴を行い、悪情報を大量に集め、その悪情報をリークさせては巨利を得た。それは、このように実施される。東証が高値を形成しているとき、CIAがアメリカの有力筋に日本企業などの悪情報を流す。ヘッジファンドが大量の空売りを仕掛ける。次に悪情報をしかるべきルートでリークする。格付け機関が日本企業の格付けを下げる。日本株は大暴落する。ここで空売りしたヘッジファンドが巨利を得たのである。

 アメリカは日本をしゃぶり尽くすために、政府や日本経済新聞に圧力をかけ日経225の銘柄を変動性の大きい企業に入れ替えさせた。グローバルスタンダードと称して、日本企業の成長方程式に反する、短期利益誘導型の会計やシステムを導入させた。今や東京株式市場はアメリカの利益獲得のためにあると言える。かくして、日本では個人投資家が常に損失を被るというパターンが定着し、個人投資家の離反を招いた。東京株式市場のプレイヤーはほとんどアメリカをはじめとした欧米諸国ということになった。

 中国は日本を脅しつつ、アメリカと組んで、日本からODAを通じて巨額の予算を吸い上げ、同時に自国の経済発展のために、日本企業の誘致を進め、資金・技術ノウハウなどを獲得したのだ。日本の製造業のほとんどが中国に立地したが、立地の度に、中国はありがとうと言い続けた。つまり、共産体制で幹部の命令により何でも出来る中国への立地は、実質的に中国への寄付に他ならない。一方で、日本企業の中国立地を強力に促進させたのがクリントン政権だった。

 クリントン政権は日本と世界に関して歴史に残る決定的な決断を下し、現実のものとした。それは、世界の工場を日本から中国にシフトさせたことだ。これにより、早晩、中国が世界一の軍事超大国となり、やがてはアメリカをしのぐことが決定的となった。しかもそれは中国の努力というよりは、アメリカが日本を叩きながら、力で日本製造業の中国立地を進めたのだ。

 アメリカの日本叩きは広範囲に行われた。例えば、成長のエンジンとなっていた銀行に対してBIS規制を敷き、世界のトップ10が全て日本の銀行だった状態から、完全にたたき落としたのだ。 また、盗聴により商社のわいろ型ビジネスの実態を把握し、アメリカをはじめとした旧英連邦のビジネスへシフトさせた。かくして世界に翻っていた日本商社の旗は、急速に勢いを失った。

 今や中国は世界一の外貨準備(ドル)とアメリカの債券を持つ国になった。麻生首相や中曽根大臣の「日本は世界2位の経済大国」発言は、笑うのもばかばかしいナンセンスであるが、中国がGDPで日本を追い抜く時期も早まりつつあり、2~3年であっという間に追い抜かれる勢いとなっている。なによりも、勢いが違いすぎる。日本が自転車のスピードとして、中国は高性能スポーツカーだ。何故、日本で経済成長にかじ取り出来ないか?それは、有力官僚がアメリカのエージェントとなっているからだ。

 例えば、あなたが、有力官僚だったとして、アメリカの政府筋からものすごくハッピーな提案がなされ飴と鞭を使い分けられたら、あなたは99%以上その話に乗るだろう。官僚の多くが、自国よりはアメリカ政府のために働いていたとしても全く不思議ではない。一方で、官僚はアメリカが日本から利益を誘導し、アメリカに有利な政策を支援することにより、自らの既得権を拡大し強固にすることを容認させることにしたのだ 。つまり、アメリカの悪魔と日本の悪魔が結託したのが今の日本の姿である。

 アメリカや中国から見て、日本および日本人は家畜のようなものだ。太らせては、食べることができる。直接日本人を食べるわけではない。日本の資産、技術ノウハウなどを食いつくしたのだ。ここにいたり、日本も流石に枯れ果ててきた。負債は天文学的な巨大さになり、競争力が失われ、人口は減り続ける。日本はクリントン政権の意図したとおりになったのである。現代史において、アメリカの打つ手がすべて成功したのは殆どが日本に関してであった。クリントン政権以降、アメリカは日本を掌の中で転がすことができるようになった。

 アメリカが中国に対して決定的な軍事的敗北を喫した時に、日本(アメリカに忠誠を尽くしてきた)を叩きすぎたことを反省してもそれは遅すぎるというものだ。

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