北朝鮮の人工衛星ロケットが4月4日にも発射されるのではないかと、テレビでも大変な騒ぎである。そして、12時10分ごろ、ついにロケットが発射されたという報道が有った。そのころ。私は100円ショップにいたが、いつもと変わらない店内風景だった。後で、発射報道は間違いだとわかった。
本来なら北朝鮮に影響力を持つと考えられる中国が、北朝鮮にロケット発射を中止させるよう動かなくてはならない。ところが、中国は北朝鮮非難の国連決議に対しても拒否権を発動しようとしている。要は中国はアメリカを揺さぶっているのである。中国にとって、北朝鮮がならず者であれば、あるほど望ましい。
アメリカは中国の原子力空母計画に対して懸念を示しているが、北朝鮮の問題でアメリカを黙らせることができる。中国がちょっと支援すれば、北朝鮮は核ミサイルをアメリカ本土に打ち込むことができるようになる。スイッチを押すのはあくまで北朝鮮であり、中国ではない。一方、中国はドルの基軸通貨にいちゃもんをつけ、例えばアジア地域の基軸通貨を元に置き換えようと図っている。アジアだけで終わるはずがない。中国が狙っているのは、アメリカに代わる超大国の地位だ。
前にも書いたように、20世紀アメリカが犯した決定的なミスである「世界の工場の日本から中国(共産体制)へのシフト」のせいで、現状では21世紀中に間違いなく中国は経済でアメリカを凌ぎ、軍事力でアメリカを圧倒するようになる。しかも、この流れは中国が共産体性の国家であることを考えれば止めようのないことが理解できる。中国にとって、同国が世界制覇をするために北朝鮮は極めて重要なカードなのだ。