日本も国際化や経済のグローバル化に伴い、悪質な犯罪が増加し、モラルも低下している。とりわけ、リーマンブラザース破たんに端を発した不況で、企業などがなりふり構わず利益を追求する傾向が見られる。あなたもいつ、狙われ、犯罪に巻き込まれるかわからない。日本人の美徳であった我慢とか忍耐だけでは通用しなくなっているのだ。
幸い、個人の場合は、消費者センターや法テラスなどの相談機関が整備され、一定の効果をあげている。何しろ無料だし、充実してきているので使わない手はない。変な話だが、購入とは関係ない非常事態でも、消費者センターに電話すれば、相談に乗ってくれるだろうし、適切な窓口を紹介してくれるだろう。しかし、相手が悪質であり、あるいは話がこじれると訴訟にならざるを得ない。日本は明らかに訴訟社会になっており、訴訟を恐れてはいけない。
訴訟の前に、調停もある。裁判官や専門家が調停してくれる。申請は簡単だし、費用も安い。分からないことはどんどん裁判所で聞けばよい。これで解決できれば助かるが、相手による。言い方は悪いが、素人相手じゃないと難しい。140万円までの支払い請求などは簡易裁判で争える。ところが簡易裁判は裁判官によって当たり外れが激しい。 簡易裁判は司法書士でも代理人になれる。地裁になると、弁護士の世界。債権が140万円未満で簡裁で済ませるか、地裁にするか?普通は簡裁だが地裁のほうが良い場合もある。
さて、本題の弁護士の評価。私は、10人ほど、色々な弁護士と相談に乗ってもらい、あるいは裁判で依頼してきた。そこで分かるのは、弁護士も千差万別で、能力や実績、あるいは顧客への接し方に大きな差があることだ。大変失礼だが、裁判に関わる法律的なところでは、弁護士の力を要するのは事実ながら、その他のところでは、様々な経験と実績を積んできた私に勝るものではない。
本格的な裁判になると、とても素人では対応できない。裁判官が専門用語や、裁判で使う特殊な喋り方をする。素人だと、一々確認しなければならないし、的を得た法律的な処置ができないのだ。
弁護士を選ぶには、各地の弁護士会ホームページの名簿で調査するのが簡単。しかし、できれば、法テラス、市などで実施する無料相談サービス、弁護士会が運営する有料法律相談などで一度、会って話をしたほうが良い。弁護士を知らない人はどのような人種なのか知る必要がある。何しろ弁護士は特殊な人種なのだ。年配者ほどその傾向が高い。
中年以上の弁護士はなかなか敷居が高く、高飛車でものを言う場合がある。相談の席で、喧嘩になる場合がある。それに比べ、若い弁護士は親切。ただし、若い弁護士は経験が少ないから、頼りない新米も多い。当然のことだが資格より、その人の姿勢、積極性、アイデア、経験や実績が大きくものを言う。
私の偏見かもしれないが、どうも裁判では弁護士の顔が結構効きそうな印象を受ける。弁護士によって書記官の態度が微妙に変わる。実は、書記官は裁判官に代わって、判決文を書いたりする場合も有るらしいからこういう事が無視できない。
結論として、ホームページ、書籍などで信頼できる法律事務所を選択し、その中のエースを指名し、粘って、エースに裁判を担当してもらうことだ。良くも悪くも弁護士によって、裁判官の態度も変わる。これは紛れもない事実。