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東芝の不正会計は全国の企業で実施されている事 発展を阻む病根

2015年07月23日 11時42分59秒 | 社会・経済
 東芝は入社する可能性が有ったし、先輩や後輩が最も多い企業で他人事のようには思えない。残念なのは日本企業全般に規模拡大に伴う質的な変革を遂げていない事だ。高度成長時に日本経済は急拡大した。しかし、企業に限らず日本は古い体質やシステムをスケールアップしただけだった。

 中小企業から大企業まで、表向きの黒字を確保するための会計操作はどこでもやっている。例えば中小企業の場合は黒字でないと銀行が金を貸してくれない。中小企業の90%ぐらいが赤字とも言われ、赤字にもかかわらず無理やり黒字にしてしまう。

 社長と会計が話し合って、今年の赤字が多いから来年に回すかなんていう決済は常々実施されている。ところが、売り上げが伸びるはずの翌年になって見ると、更に赤字が増えて、赤字の先送りが雪だるま式に増える。《当社は無借金なので不正会計も不要》

 東芝など殆どの上場企業は雇われ社長だ。従って、会社の将来より自分の実績を上げようとして禁じ手を使う。その無茶が簡単に通ってしまうのも凄いが、東芝は上から下までそういう不正体質だった事が分かる。

 電力会社の場合は総括原価方式と言い、自分達の勝手な積み上げで電気代を決めるので、株式会社ながらやっている事はビジネスでも何でもない。世の中の事も知らない。会長とか社長とか偉そうな肩書を持ち、莫大な給料を得ているが経営はまるで分らない。

 電力会社トップは原子力発電所建設などに伴い、巧妙な手段で多額の賄賂を受け取ってきた。一部電力会社で摘発されたが、実は全電力で実施されてきた事。総会屋に莫大な金を払ってきたのは客観的状況から間違いなく、また総会屋を通してやくざとも繋がっていた事だろう。

 歴代の首相には上場企業、特に電力会社の社外取締役を要求した。幸い最近は社外取締役が採用さるようになった。ところが、社外取締役はお飾りで、懐柔したり騙す手はいくらでもある。社外取締役は株主報告で「取締役会に出席しました」と書いている。

 上手に懐柔され騙されましたとは書いていない。私の歴代首相への要求は権限のある社外取締役だ。権限(例えば人事権)の無い社外取締役の数だけ増やしたところで、通常は「ざる」だから、福島原発のような大事故は何度も起こり得る。

 アメリカでは社長が社外取締役を「ボス」と呼んでいる。明らかに社長より社外取締役の方が偉いのだ。今回、政府の社外取締役のマニュアルも読み、改善はされるだろうが、これで不正が無くなるかは疑問だね。

 分かり易い例を指摘しよう。中国にはアメリカから後押しを受け、日本の製造企業と言う製造企業が進出した。工場を建設し、お金もノウハウも総て中国に差し上げ、教育までしてあげたのだがそれはさておいても、中国のビジネスで賄賂無しでは成功しない。

 トヨタからあなたの町の製造業まで共産党幹部に賄賂を渡している(合計数兆円の賄賂を受け取った幹部もいるね)。これは日本人の虚弱すぎる精神構造にもある。ずるい事が好きなんだね。正面からまともに勝負せず、楽してずるい事で甘い汁を吸おうとする。

 日本の権力構造はかなりの部分が賄賂やいかさまやそういう不正で成り立っている事を改めて意識すべきでしょう。不正に権力の座に着いたものほど、ふんぞり返っている。
コメント
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