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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

オレオレ詐欺は日本から老人がいなくなるまでなくならない 国民性研究テーマ

2016年02月19日 10時52分38秒 | 深刻な問題
 戦後の復興期は「日本人は優秀だ」という議論が多かった。戦地から帰還した兵士たちは、それはそれはがむしゃらに頑張った。当時の官僚も国のため、天下国家を語りひたすらに成長を支えた。帰還兵の子供である僕らは野原の石ころのように、転げまわり、もまれ、泥にまみれて育った。

 日本がおかしくなってきたのは2回の大きな段差を経た落ち込みによる。一つは、かつての兵士たちがリタイアした時、次に僕ら野原の石ころ世代が前線を去り始めた時だろう。両方とも強いパワーを持ったジェネレーションだった。

 兵士達は果敢に戦い、辛うじて生き残った人々で、度胸が座っていたから自分の範疇については自ら判断し行動できた。兵士達がいなくなると、物事の判断が曖昧になり、日本の組織の背骨が失われ急速にクラゲ状態になってきた。

 石ころ世代は元兵士の世代にぶん殴られながら育ったような連中だから、多分に元兵士の影響を受けて、日本のあらゆるところで耐えて頑張った。集団就職だとか、決して恵まれてはいない境遇でも雑草のように耐えて働いた。日本の先進国入りの原動力となったのが石ころ世代だろう。

 ただ、日本全体でみると、歴史的な経緯から、より基本的な面での課題解決はいずれの世代も欠けていた。日本経済は戦後の焼け野原の何もないところから奇跡の復興を遂げた。確かにスケールアップはしたが構造的な変革を経て成長したわけではなかった。

 唯一の変革は戦後のゼロからのスタートで、人も組織も変わり、新しい欧米の技術や文化が導入され、戦前とは全く比較にならない変貌を遂げたが、日本人の歴史的DNAは残っていた。新しい環境や条件にDNAが反映された形だ。

 日本が抱える深刻な課題として、長きにわたって、自殺数が高止まりし、オレオレ詐欺に至っては増加傾向にある。何で解決できないのか?日本人が原因などについて気付いていないわけではないし、対策が検討され努力もされている。然し乍ら、根本的な解決策が打たれない。自ら目の前の課題を解決しないのだ。

 1995年、僕は畑の中にできた新しい工場で新規事業を立ち上げるべく、必至に努力を重ね、もがき続けてきた。一方、当時の国際状況から、日本が戦略も無くただ経済対策として税金をばらまき続け、借金を重ねて沈没してゆくことは明確に予測できた。然し乍ら僕は何もできなかった。

 当時、中国は華僑を中心に様々な情報を集め分析し、アメリカを上回る世界一の大国を目指して着々と準備を進めていた。中国とインドがやがて経済規模で日本を追い抜くことは予想されていたが、中国が日本を追い抜く予想時期は年々早まり、あっさり予想より早く追い抜いて行った。

 中国が猛烈に経済を成長させているころ、日本の政治家は「日本は世界2位の経済大国」と飽きもせず毎日繰り返して述べていた。いつまで言い続けるのかと思ったら、抜かれる直前までやっていたね。「日本は世界2位の経済大国」の発言は「私は日本発展のために何も努力しないよ」の意味だ。

 日本の組織では、与えられた現状を肯定し、上から言われたことを言われたように実施するのが処世術で自分をガードする手段である。従って、課題には目を瞑り続けて、きれいごとを言い続けなければならない。その結果、課題は山積、根本的な解決はなされず発展力を失ってゆくのだ。