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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

たんぱく質は物質というより高度な働きロボットだ ミクロな細胞の中での驚きの世界 

2017年07月22日 10時29分20秒 | 生命
 たんぱく質と聞くと、つい有機物質と考えてしまうが、まるでロボットの様に活躍する生命体に近い機能を持つ事に驚かされる。例えばテレビのCMなどでよく聞く、ヒートショックプロテイン(HSP)はシャペロンとも呼ばれ、新しいたんぱく質の誕生、完成させるお世話、最後の分解までお世話する。

 細胞内を浮遊するリボソームが製造するたんぱく質の先(送付伝票)についた、届け先(シグナル)を探しているたんぱく質もいる。届け先の伝票を見つけると、伝票にくっつきリボソームを含めた複合体として小胞体の受容体(キャッチする仕組み)に接着する。

 ここで遊離性のリボソームは受容体に捕まって小胞体に固着する。HSP(シャペロン:世話役)がたんぱく質(ひも状)の先を小胞体の穴に通し、小胞体の中にたんぱく質を送り込む。ひも状のたんぱく質はHSPの世話で3次元構造となり、本来の機能を持つことになる。

 キネシンは核の周辺にある小胞体からゴルジ体などに設置されたレール(微小管)の上を荷物を担ぎ、2足歩行で運搬する。荷物には伝票(行き先)が書かれており、受け取り側も確認して受けとるのだ。まるで細胞内の宅配便だ。
 
 我々の身体に有る60兆個とか70兆個の細胞の中では日夜絶え間なく、たんぱく質の製造や分解が実施されている。10ミクロンという超ミクロな世界は世界中のどの工場にも勝る高度な製造工場である。

 DNAからコピー(mRNA:メッセンジャーRNA)を作るポリメラーゼもタンパク質を含む複合体(酵素)であり、人間が作り得ない精巧で高機能な装置なのだ。人間などの真核細胞では、ぽりぺらーぜは核内に存在し、作成したmRNAが連なって核外に出され、リボソームが加えてホルモンなどのたんぱく質を作る。