僕は今年の電気学会で、タンパク質をワーカー(作業者や職人)と表現し、進化の駆動力になった可能性を示した。従来進化説で遺伝子が物理的に変異して、それが自然選択され進化するとのストーリーは論理的根拠を見いだせないからだ。また、進化のプロセスは開発にそのものであると発表した。
世界の天才科学者は、物事が数学的、物理的なメカニズムの動きで進み、またそれゆえに単純な物理や数学のモデルで説明できると考える。ところが、自然選択にしても、言葉表現だけで、何一つ具体的に示し、証明するには至らない。今や遺伝子の定義のずれも明確になており永久に証明できないだろう。
環境に適応しかつ優れた種が残るというが、自然選択が進化に向けたバイアス(進化の方向性を実現する選択性)を持たない限り、変異は超高度で超複雑な生命システムを破壊するだけになる。例えば、今僕が書いている文章の単語をランダムに変更したらどうなるか。
元より良くなる事例を示せると仰るなら、地球の果てでもお伺いして、実際に説明をお聞きしましょう。
これら、多すぎ、大きすぎる論理的なホールを埋めるのがタンパク質なのだ。生命体は単純ではない。人間の頭では理解できない、人間が作り得ない、とてつもないシステムだ。超微細な世界で、超微細な仕組みやパーツを扱い、調整し創造するのはワーカーであるタンパク質と見た。
これ以上書くと来年発表する内容に触れてしまう。またのお楽しみに。