ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

24年ぶりの訪問者

2017-02-07 22:41:29 | 「育」業
「こんにちは~。」
突然、職場に訪ねてきたのは、ふた回り年下の30代の女性2名。
花と手作りのマフィンケーキを手に携えて部屋に入ってきたのは、24年前の教え子であった。

私が、もうすぐ定年退職だということで、労をねぎらいに来たのだとか。
わざわざこの職場に電話をかけ、私がいる日を聞き出して「来ることは秘密にしておいてください」と念押ししてお願いしておいたのだと言う。
様々にかけた彼女らの手間がうれしかった。

手間をかけているとわかるのは、私がいる日と休みを合わせてくれたことがわかるから。
なぜなら、一人の女性は、大きな病院でバリバリ働いている看護師。
私がいる日と、平日の日中が休みの日と合わせてくれた。
ありがたい。

そして、もう一人は、4歳と1歳の2児の母。
ここからは、1時間半くらい車を運転しないと来られない。
冬の雪道なのに、わざわざ来てくれた。
しかも、手土産に持って来てくれたのは、自分で作ったというチョコマフィン。

彼女は、かつて名の知られた菓子店で働いていた。
わざわざ作って持って来てくれたのだ。
うれしいなあ。


私が担任していたのは、彼らが5,6年生の時だった。
個性的で、男子も女子も仲間を大切にする子たちだった。
私にとっては、担任生活最後の1つ手前の子どもたちだった。
担任として、最後の卒業生だった。
彼女たちは、2年前の夏にばったり再会した、Rさんと同級生である。

昔の話やら、今の話やらをいろいろとしたのだった。
母となっている彼女は、子育てに手を焼いていると言っていた。
子育ての専門家とも言える私の考えを、いろいろと伝えたりもした。
1時間余りの時間があっという間に過ぎてしまい、玄関で2人を見送った。

二人とも、いずれも、頼もしい社会人となっていた。
この仕事をしていると、このように成長した姿に会うのが、最大の喜びだ。
24年前の私の年齢に、彼女たちは到達している。
自分は、あの当時子どもたちのためにがんばったつもりだったが、それゆえにハチャメチャなこともしてきた。
でも、成長して、大人として本当にしっかりと今を生きている。
力のない私だったが、子どもたちの可能性は、それをはるかに越えていく。


もらったマフィンケーキは、家で家族と共にいただいた。
「久々に本当においしいと思えるお菓子を食べた。」
と、妻が言う通り、とてもおいしかった。
菓子店で磨いた修業の腕も、さびついていなかった。

24年ほど前、あなた方と一緒に時間を過ごせた私は幸せだった。
私には、24年はあっという間だった。

あの頃も、そして今日も、

本当にありがとう!

コメント
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