ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

チングルマたちに会いに天元台高原へ

2010-07-15 18:28:57 | お出かけ
今年になってからは、あまり山歩きはしていなかった。
理由は、同行する妻にある。
冬場に、下りの坂道で強い突風にあおられ、両ひざを強打したのだ。
治りが悪く、今でも片方のひざはよく曲げられず、正座がうまくできない。
夫婦そろってのお出かけも、ドライブが中心となり、山歩きもよくできなくなっているのだ。
それでも、この時期、紫陽花も見飽きた。
かわいいきれいな花たちを見たくなった。
高山植物の花々が、きれいな時期である。
ところが、高山植物は、普通しんどい思いをして高い山に登らないと会えない。
妻のひざが悪い状態では、なるべく楽な形で山登りして、きれいな花見をしたい。
そこで、数年前に行ったことのある、天元台高原に行くことにした。
天元台高原は、その麓から短くて急なゴンドラ1つと長いリフト3つを乗り継ぐ。
そこから、上りの坂道を数十分歩くと、大凹(おおぼこ)というお花畑に着くのだ。
これなら、ひざの状態が万全でなくても、ゆっくり行けば、妻でもたどり着けそうだ。(その代わりに、往復で1人3200円もかかるが…。)

梅雨のさなかとあって、道中の展望は悪く、視界不良。
しかし、天気があまりよくなくても、花たちは待っていてくれた。
ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、コバイケイソウ、ガクウラジロヨウラク、アカモノ、アオノツガザクラ、ミツバオウレン、そしてチングルマ…など。

高山植物、といえばこのチングルマが代表的だ。
今回の目的地、大凹では、チングルマが満開だった。
白い花弁に、黄色いおしべたち。
咲き終わったあとも、がくの周辺が残っていて面白い。
もちろん、実が綿毛の状態になっているのも、楽しい。
「チングルマ」は、この実の形が子どもの風車(かざぐるま)に見えたことから、「稚児車(ちごぐるま)」から転じて付けられたと言う。
花の咲いた後も楽しめるチングルマ。
いっぱい見てきた。
いっぱい写真を撮ってきた。

ストレスのたまりやすいこの時期。
蒸し蒸しして気持ち悪く、体がよく変調を訴える時期である。
チングルマをはじめ、たくさんの山のお花たち、ありがとう。
帰って来てから花々の写真をながめ、ホッとしている私なのであった。
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共感的に見る、日本代表岡田監督についてのリーダーシップ論

2010-07-12 09:45:14 | ひと
サッカーW杯南アフリカ大会は、スペインがオランダを下して、初優勝を飾った。
「無敵艦隊」と言われながらも、意外にも決勝進出は初めてだったスペインの優勝である。
オランダは、32年ぶり3回目の決勝進出だったが、悲願の優勝はならなかった。

日本は、ベスト16で敗れたが、国内で大きな批判は出なかった。
高視聴率を記録したTV画面から、選手1人1人が120分余りに渡って走り切ったこと、精一杯力を発揮したことが伝わってきたこと、現状の日本の力は出し切ったと言えるのではないかということ、などがその理由だろう。

ただし、岡田監督については、一部のサッカー通からは、「確かにベスト16という結果は残したが、岡田監督の指揮からは、日本のサッカーの発展につながるような内容は、見られなかった。」というような論調が多いようだ。

日本代表の試合では、もっと見ていて楽しいサッカー、美しいサッカー、攻撃的なサッカー…を見たい。
などと批判的である。
言うのはたやすいが、体格・体力、経験、歴史…などから考えて、そう簡単にできるものではないだろう。
日本がW杯に出るようになって、まだ12年。
オランダの決勝進出が32年ぶり、スペインでさえ初めてである。
現時点では、まだまだ難しい。

また、せっかく出たW杯で、そういう理想だけを追い求めたサッカーをしようとしても、現状では惨敗かよくて善戦惜敗で終わってしまうことだろう。
だが、国の代表が負けるとなると、面白くない。
だから、今度は「理想より、まず勝てるチームづくりをしろ。」という声が大きくなるだろう。

批判の的になるのは、いつも、リーダーである、監督である。
監督には、「勝つ」ことが求められる。
リーダーがどのようなビジョンをもっているのか、どういうプランでその実現を図ろうとするのかを示さなくてはいけない。
今回の日本代表チームを率いた岡田監督は、ビジョンを示しプランを立て、W杯に向けて取り組んできた。
しかし、思ったようにはチームは強くならなかった。
ここで、あきらめなかったこと、現状でできることで最善と思われる策を立て「勝つ」ために取り組んだことが、ベスト16につながったと考えるのである。

評論家は、好きにものが言える。
理想だけ言って勝てるなら、監督は楽でいい。
監督には、責任がある。
勝つことが何より求められている。

岡田監督が、現状で選んだ策は、守備的に行く、つまり守備の不安を減らすこと。
まずは相手のよさを消しながら戦うことが、最も「勝つこと」に近づくという判断だった。
これは、選手たちの自主的な考えや判断も取り入れながらのことだった。

惜しくも、延長戦、PK戦にまでもつれ込んだが、勝てなかった。
勝つために、攻撃的な選手を次々と交代させたが、残念ながら勝利にはつながらなかった。
悔しいことだが、岡田監督は、監督として、勝つためにやるべきことをすべてやったと思う。

 結果を出す。
 そのために、やるべきことをすべてやる。
 途中経過が思わしくなければ、変えてみる。
 そんなとき、リーダーは、批判しか受けない。
 孤独である。
 しかし、腹をくくって、最善と思われることをやりぬくしか、道はない。

重さは違うが同じようなリーダー的立場にある者として、感服した岡田監督の立ち居振る舞いであった。

決勝戦の終わった日、くしくも日本では参議院議員選挙の結果が出て、与党民主党が議席を減らした。
危機感を持った菅首相が、今後どのようなリーダーシップを発揮していくのかについても、一国民として重大な関心をもって、見て考えていきたいと思っている。
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