ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

ヘクソカズラが活躍する(?)恋愛小説「植物図鑑」

2016-07-31 22:10:28 | 読む
今年の夏は、そんなに暑くないな、と思っていた。
1週間ほど前に梅雨が明けてから暑くなってきた。
ここ数日は、「暑い!」と叫んでしまう時もある。
そんな暑い中、住宅街の垣根や刈られていない空き地などで見かける、かわいらしい花がある。

巻き付いたつるに、その花がある。
外側が白く、内側が紅色の花。

その花の名前は、「ヘクソカズラ」と言う。
かわいい花なのに、「屁」「糞」である。
なんとも強烈な、ひどい名前が付けられたものである。
確かに、そのつるを切ったりすると、とんでもない悪臭がするのだ。
わが家の生け垣にも生い茂ったことがあり、切らなくてもその独特の臭いは結構していたのである。


そんな嫌われ者のヘクソカズラの思い出から物語が展開していくのが、有川浩(ありかわ・ひろ)の「植物図鑑」という恋愛小説だ。
本屋の店頭にたくさん並んでいるのを見かけて、面白そうだな、と思った。
・ 主人公の前から突然いなくなってしまった男のエピソードは、ヘクソカズラから始まる。
・ 空腹から行き倒れになっていた男を拾って、同居が始まるという、「天空の城のラピュタ」も真っ青な二人の出会い。
・ 出会い方も突飛だったが、別れも突然だったことで、一気に読ませる。
・ 出会いから別れまでの、様々な植物(雑草)の登場と、それを男が料理して二人で食べることによる、思い出の積み重ね。
・ 再会までのつらさとハッピーエンド。
期待通りの楽しい小説だった。

そして、この小説の中で何度も登場し、再会への大切な役割を果たすのが、ヘクソカズラである。
ひどい名称のヘクソカズラに、とてもすばらしい役割を与えてくれている、という点でも、この小説が気に入った。

なお、今人気の朝ドラ「とと姉ちゃん」で主役の高畑充希がヒロインとなって、今年6月にこの「植物図鑑」が映画化されている。
こちらの映画は、どの程度の評価なのかは全く知らないが、まあそれについてはどうでもいいだろう。


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退職後ひと月もしないうちに…S.I.氏が逝っていたなんて…

2016-07-20 21:45:44 | 生き方
4月×日 夫、S.I.は 他界しました。
皆様、健康に気をつけて 人生を楽しんでください。

昨日、ショッキングな返信ハガキが届いた。
まさか、と思った。
高校時代の同級会の幹事をしていることは前に書いたとおりである。
S.I.氏からの返信は、「欠席」に丸が付いているだけでなく、冒頭のような文面でメッセージが付記されていた。
氏は、4年に一度行っているこの同級会に出てくれたことはなかった(と思う。)
私と同業ながら、彼とは近くで勤務することはなかった。
しかし、行政にも出向し、要職も務めていた人だった。
この春、新聞の異動特集を見たら、氏が定年まで1年を残して退職したことを知った。
「へえ、勧奨で退職したのか。」と思ったのであった。
その早い退職の理由が、こういうことを予期してのことだったのだろうか、と今になって思った。

彼が退職した職場に電話して、部下だった人から、彼のことを聞いた。
彼は、大腸がんを患っていたそうだ。
しかし、昨夏は夫婦でスイス旅行に出かけ、元気にしていた。
ただ、突然11月に「3月いっぱいで退職する」と言って、勧奨退職の手続きを取ったのだという。
自分の体のことを、きっと彼は知っていたのだろう。
退職した4月初めには、長野に夫婦で旅したのだが、その直後に入院することになり、そして…。

氏とは、高校時代に学級対抗の卓球大会でチームを組んで戦った。
中学校時代は卓球部だった彼だが、確か途中で辞めている。
そんなに卓球が上手だったとは聞いていなかったが、彼の卓球は前陣ながらしぶとくて、結構強い人とも互角に戦っていた。
3位となった原動力の人であった。

高校時代の忘れられない、私に聞いた彼のひと言。
「あのさ、50fox。海の上にも雪って降るんだ?」
「そんなの、降るに決まっているじゃないか。何言ってんだよ。」
「だってさ、その雪って、無駄じゃない!?」
「………。」

高校を卒業後、理工系に進学した彼と会うことはなかった。
互いに新潟に戻って、同じ仕事をしているとは、ずいぶん後になるまで知らなかった。
それを教えてくれたK氏と、3人で新潟で飲んだことがあった。
高校時代はくせっ毛だった彼が、完全ボウズで登場したのには驚いたけれども。
昔と変わらないひょうひょうとした彼の雰囲気に、ホッとするものを感じたのだった。

…あれからどれくらいたったのだろう。
退職したのなら、強引に「同級会、出て来いよ」とでも言おうと思っていたのに…。

幹事としてあちこちと連絡を取るようになってから、先日のW氏の訃報もそうだったが、知ってつらくなる情報もいくつか入ってきている。
これが還暦世代のつらさであろうか。

S.I.氏の冥福を祈る。

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娘よ(79)~ともに走れる喜び~

2016-07-18 13:10:11 | 生き方
娘と走った。
走った、というにはあまりにも遅いスロージョギングではあったけれども。
走ったというにはあまりにも少ない距離ではあったけれども。

毎日室内でステッパーで300~400歩を踏んでいる娘。
また、毎日妻と3,000歩くらいは散歩もしている娘。
最大の悩みは、体重の増加である。
発病以前の体重から1.5倍近く増加している。
ガリガリにやせていたのが、いつの間にか完全メタボになってしまった。
そのことは本人が一番気にしていることである。

ならば運動してやせればいいじゃないかと思うかもしれないが、そこは、病気で脳を患った悲しさ、運動能力も奪われてしまったのだ。
立ち上がるだけでもよろけてしまったり倒れてしまったりしたこともあった。
過度に運動させると、疲れからまた脳に悪影響を及ぼすといけない。
だから、運動も慎重にさせざるを得ない。
そう思ってここまでやってきた。

最近は、妻と散歩したとき、10mくらい走ったという話を聞いていた。
また、この頃は、朝食や昼食後の茶わん洗いをしている。
夕食後も茶わん洗いをすることができる日もある。
そんなことから、少しだけ運動の質を高めてもいいかなと考えた。

今日は、近くの運動公園の道路で、ジョギングをさせてみた。
連続して走ってみたのは、220mくらいを往復。
その合間や後に、ゆっくり歩きながら、
「ハードルまたぎ歩き」

「腕振り上げ歩き」
などをしてみた。
ジョギングは、非常にスローであったけれども、走り方は悪くない。
さすが、20年前には、SBちびっこ健康マラソンの地方大会で優勝し、全国大会に行ってきた娘である。
20年余り前の毎朝、娘や息子とこうして走っていたっけ。
あの頃は、私も娘も、もっと速いスピードで走って行けたけれども。
でも、入院時の、あの足元がおぼつかなくなった状態を考えれば、今こうしてスロージョギングではあるけれども、娘が走る動作ができることは、とてもうれしい。
ハードルまたぎ歩きは、補助やつかまるものがないとぐらぐらしてあぶなっかしかった。
左右交互に腕を振り上げながら歩くことは、バランスがうまくとれずに速い動作ではできなかった。
「無理」とか言いながらも、昔は運動することが大好きだった娘だ。
いやがりはしなかった。
久々のジョギングは、本人いわく「20kmくらい走ったように感じる」とのこと。
本人は20kmどころか、おそらく5kmも走ったことはないだろう。
しかし、首にタオルを巻いて、1・2、1・2とリズムよくジョギングする姿は、そばで見ていても、なんだかとてもうれしかった。
また休みの日などはともにスロージョグしたいと思った、今日の20年ぶりの父娘RUNであった。


走った近くには、たくさんのネジバナが咲いていた。

そのピンクの花を可愛らしく清楚だと思った。


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2ndステージ開幕4連敗 この先どうなる新潟

2016-07-17 22:49:42 | アルビレックス新潟
サッカーJ1アルビレックス新潟、2ndステージ開幕4連敗。
0-1,0-1,2-3,1-2。
全試合1点差負けで、2ndステージ最下位。
勝利から見放されている。
今夜の試合は、1-1の展開で得たPK。
誰でも、これで勝ち越し、今日は勝てる、と思うではないか。
ところが、そのPKを止められたあげく、そこからすぐボールを展開され、カウンターで決められてしまうのだから、なんともはや…。
勝利一転、無惨な失点である。
結局その1点が取り返せず、決勝点となってしまった。

不甲斐なさに、試合後のサポーターからは、ブーイングが飛んだ。


前節は、首位の川崎と対戦し、2-1と勝ち越し、勝てるかと思った。
ところが、ハンドの見落とし、オフサイドの見落としと、相手の得点に直接つながる2つの誤審で、ロスタイムの逆転負けであった。

第1ステージの終盤は負けなしで好調と思われたのだが、第2ステージが始まってから引き分けもなく、4連敗である。
4連敗してもJ2への降格圏に落ちないのは、下にいる名古屋、甲府、福岡もなかなか勝てないからである。
しかし、その差も首の皮1枚というところだ。

毎試合毎試合、相手に圧倒されて勝てない、という試合はない。
むしろ押し気味の時間が多い試合が多いのだ。
それなのに、点を取ろうが取るまいが、とにかく1点差で負けてしまうというのは、どうしたもんじゃろのう…。
相手にリードされると、取り返せないまま負ける。
こうした試合の連続を見ていると、今までJ2に落ちた過去のチームを思い出す。
非常にまずい展開で2016シーズンの新潟の戦いが続く。
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新潟シティ―マラソンは、あっという間に2種目エントリー締め切り!

2016-07-04 22:10:45 | RUN
新潟シティマラソン。
本日12:00受付開始。
…だというのに、息子の話では、1時間後にはもうハーフのエントリーが閉め切られていたそうな。
フルマラソン6000人、ハーフマラソン2000人…というような予めのエントリー人数制限があったと言う。
それが、2000人が、わずか1時間で終了だなんて…。
あんまりじゃありませんか。

そう。今年は、首痛もあるしふくらはぎの調子も悪いからフルマラソンには挑戦せずに、ハーフマラソンにしようと思っていたのだ。
先日の関川マラソンで、もうフルマラソンは無理!だから、今年はハーフマラソンに出場しようと思っていたのであった。
それが、なんと、1時間で2000人が満杯とは。
こちらは、仕事中なので、全く知らなかったよ。
エントリー期間は、今日から22日までの3週間になっていたのではないのかねえ。
早過ぎるよ。締め切るのが。

その代わりに10kmでは少なすぎる。
仕方がないので、今年は見送りにしようか、とも思ったのだけれど、10月の予定が空くのがいやなので、
ええい、今年もフルマラソンにエントリーしてしまえ!
…という決断をしてしまった。
去年のように全然走れていないので、また途中棄権かな?と弱気。
まあ、仕方ない。
そう言わずに、少しは準備に力を入れてみようか。
エントリー代7000円強がもったいない。
自信がないけど…。

さっき見てみたら、10kmもエントリーが締め切られていた。
やっぱりフルマラソンしかないのだなあ…。
そう思った新潟シティマラソンの申し込みであった。
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トキワハゼ~雑草でも小さな花が可愛い

2016-07-03 14:20:57 | 草木花
昨日は、年に1度の側溝清掃の日。
実際には、今日がその日だったのだが、予報ではひどい雨になるとのこと。(現にひどい雨になった)
そこで、昨日のうちに、去年と同じように思いコンクリートのふたを1枚1枚はがして、清掃をしたのであった。
ついでに行ったのが、隣家との境目にある雑草取り。
小まめにやっていないと、あっという間にやぶになってしまう。
特に、今は梅雨の時季。
油断しているとすごいことになってしまう。
だから、やれるときにやっておこうと思った。
久々なので、結構小さいながらも草はたくさん生えている。

その中で、1cmに満たない小さな花をいっぱい咲かせていた草があった。
それが、これ。

ムラサキサギゴケによく似ている。

【ムラサキサギゴケ】
まるで兄弟のようによく似ている。
ムラサキサギゴケの花は1cmくらいあるのだが、この花は5mmくらいしかない。
その分、ずいぶん可愛いと思う。
弟分のようだ。
名前は、「トキワハゼ」と言う。

【トキワハゼ】
なんでも、葉っぱが1年中(4月から11月)のいつでも(常に)あるから、「常葉(ときわ)」。
そして、実が爆発するように爆ぜる(はぜる)から、「爆ぜ」。
そこから「常盤爆(ときわはぜ)」の名が付いたと言われるらしい。

せっかくたくさん生えて、せっかくたくさん花を咲かせていたのだけれど、他の雑草と混じり合っていっぱい咲いていたので、全部削り取るように刈ってしまった。

ごめんなさい、トキワハゼ。
生命力の強い、繁殖力の強い草花のようなので、また生えてきてくださいな。
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ここまできて辞めるとは…

2016-07-01 21:52:34 | 生き方
職場に、2人の知り合いから電話があった。

Z氏が昨日をもって退職した、とのこと。

なぜ?突然に???

…Z氏は、私の1つ年下である。
若かりし大学4年生の頃、一緒に中学校に実習に行った仲間であった。
通信教育で免許状を取得するために、互いのレポートを見せ合ったりもした。
その後、1,2年の違いはあったが、2人とも同じように今までこの仕事を続けてきた。
同じ職場になったことはなかったけれども、齢をとってからは、結構近いところに勤めていたのであった。
3月に会った時は、元気だったのに、なぜ?と思ってしまった。

実は、今の職場でも、急に辞めた人がいる。
同い年だったために、その急な退職がショックであった。
ここまでやってきて、あと1年もしないうちに定年なのに…。

しかし、きっとその人にしてもZ氏にしても、もういっぱいいっぱいだったようだ。
もう少しなのに…は、実は、だからここまで無理してがんばってきたという証拠なのだろう。
がんばるだけがんばって、もう限界に達してしまったからに違いない。
長期の休みをとって定年まで続けるのも、かえって自分で自分の気持ちを苦しくすることになってしまうとのことであった。

残念だけど、2人には、よくここまでがんばってきた、途中で辞めるからといって何も恥じる必要はない。
胸を張っていいんだよ。
そう言ってあげたい。
しゅういに迷惑をかけることなど、百も承知。
だけど、もう自分が自分でいられなくなってしまった。
だから、休みたい。
それもゆっくりと、もう仕事のことを考えずに。

その気持ちは、痛いほどわかる。
だけど、同じ年代の仲間として、急に辞めてしまうのは、実に残念だ。
しばらくゆっくり休んでほしい。
今まで、様々なストレスや障害や困難を乗り越えて人生をがんばってきたのだから、今度は周囲から急かされない、ゆっくりとした自分の時間をもって、自分らしく過ごしてほしいと思うのだ…。

コメント (1)
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