静岡はいいねえ、と書いたものの、
「何とかならんのか~!!」という思いに陥ったのが、翌日午前中のことだった。
この日は、久能山東照宮へ行く予定だった。
バス時間を調べたら、日本平ロープウエー行きが、静岡駅北口から出ている。
連休で混む前に、一番早いバスに乗ろうとホテルを早めに出て、駅に向かった。
駅前に、徳川家康の像。
そこを過ぎ、バスは8時13分発。これにしっかり乗り込んだ。
途中、楽しいデザインの清掃車に会い、思わず撮影。ピエロがかわいい。
ここまではよかったが、途中から、大渋滞。
バスが、何分たってもほとんど進まない。
その理由は、バス路線上にある「日本平動物園」。
連休だから、ここへ行こうという車が列をなしている。
しかも、早くから出かけた車で駐車場は満杯になっているため、動物園に入れない車が列になって動かない。
50分で目的地に着くはずが、1時間どころか1時間半たっても、まだ途中の動物園まで行ってないという状況。
バスの運転手が、ほんわかした人で(語り口調は、蛭子能収氏を思わせた)、「動物園行く人、降りた方が早いですよ」などと、何度もアナウンスしていた。
乗客の中には、「もう別なところに行きたいから、反対からくるバスは何時だ?」と聞いたりしている人もいた。
10時近くになって、ようやく動物園を過ぎ、渋滞の列から抜けることができた。
道がもう少し広ければ、2車線で通り過ぎられたのに、1車線だからこんなに大変な思いをすることになってしまった。
渋滞を抜けると、あとは早い。
10分ほどで日本平ロープウエー終点に着いてしまった。
久能山東照宮へは、ロープウエーで1065mの距離をゆるやかに下る。
こちらの日本平の方が、標高が高く、307mなのである。
久能山は、標高270mだが、東照宮までの石段が1159段もあるとか。
我々は軟弱なので、日本平からのロープウエーから行くことに決めたのだった。
殿様号と姫様号がある。
久能山東照宮は、家康が葬られているという。
楼門には、獏の彫り物がある。
平成21年に50年に一度の社殿塗り替えが終わり、非常にきれいになっていた。
一番奥に、家康の墓所となぜか、金の成る木が…。
河津桜のサクランボが可愛くきれいだったり八房梅の実が確かに一度にたくさんついていたりしたのも、見ることができた。
海岸部も見えたが、白いビニルハウスは、名産の石垣イチゴを栽培しているのだとか。
残念ながら、博物館は工事中。
ロープウエーで日本平に戻り、その山頂から富士山を眺める。
しかし、雲がかかっていて、ややうすぼんやり。
世界遺産になりそうな富士山の美しい姿を見たかったなあ。
でも、駿河湾の向こうにこうして見ることができたから、よしとしよう。
ニワゼキショウやコウゾリナほか、新潟ではまだあまり見られない野草が咲いていた。
そういえば、新潟には、日本平山という山がある。
高さは、結構あるので、まだ山の中腹からは雪があるのだ。
ただ、富士山は、どうがんばっても見えないけれどもね。
そんなことを思い出した。
時は、昼。桜エビの団子で、昼食代わり。
ここから本当は、清水駅に降りて、三保の松原へと向かいたかったが、バスはもう出た後で、静岡駅に行くしかなかった。
でも、かわいい絵のちびまる子ちゃんの絵のバスがしばらく止まっていたよ。
もっとも、富士山がこの程度の見え方では、三保の松原に行っても、大した感慨はなかったであろう。
バスは、日本平から、あの行きで混雑していた動物園前をあっという間に過ぎて行ったのであった。
行きであんなに渋滞していたのに、帰りは、まったくといっていいほど渋滞はなかった。
もっとも、まだ反対方向は渋滞していたけど、朝ほどつながってはいなかった。
やれやれ、と改めて思った次第である。